インテルに聞く

平野 浩介 氏
インテル株式会社
マーケティング本部
デジタルエンタープライズ
統括部長
平野 浩介 氏


清水 良直 氏
インテル株式会社
ソフトウェア&ソリューション統括部
ソフトウェア技術部
シニアアプリケーションエンジニア
清水 良直 氏
●ソフトウェア開発を強力に支援するインテル
●マルチコアが変えるエンタープライズコンピューティング環境
●マルチコアの性能を100%引き出すためのツールやライブラリを提供
●セキュリティや信頼性にも目を向けた設計
●インテルの技術を検証できるサービスを提供
●ウイングアークとの連携により提供できるソリューション


※本記事は、2005年8月に行われた取材に基づいております。

ソフトウェア開発を強力に支援するインテル

インテルというとどうしてもチップベンダだと思われがちですが、実は2つの顔があります。一つはハードウェア、つまりプラットフォームとしてのCPUやチップセットなどのコンポーネント製品をご提供している側面で、もう一つはCPUのアーキテクチャに対してアプリケーションの処理能力を最適化し、性能を最高にまで引き出すための各種開発支援ソフトウェアをご提供している側面です。
ソフトウェアの側面では、ソフトウェアベンダさんとの協業で64ビットやマルチコアなどのインテルの新技術を活用できるようにアプリケーションを改良するサポートも行っています。また、アプリケーションの性能向上のためのライブラリや、ボトルネック解析を行うツールなども揃えています。

マルチコアが変えるエンタープライズコンピューティング環境

ハードウェアに関しては、今年の年末までにインテルからのサーバ向けCPUの出荷ベースで、ほぼ100%が64ビット対応になる予定です。64ビット環境になると、大きなメモリを使うようなアプリケーションでは、圧倒的に速度が速くなります。例えば、弊社製品を搭載したサーバをお使いになっているフィルムメーカー様やタイヤメーカー様からは、64ビットマシンに移行してから大幅にスピードが向上したという評価をいただいております。
今まで64ビットというとハイエンドというイメージがありましたが、今後は普及機もすべて64ビット対応になり、さらに今年の後半から来年にかけてはデュアルコア製品の市場投入を予定しています。2006年末までには85%がデュアルコアになると予想していますので、かなりのペースでプラットフォーム環境が変わっていきますね。ただし、64ビット環境でも従来の32ビット・アプリケーションがそのまま実行できますので、プラットフォームの移行をスムーズに行なうことが可能です。
さらにCPUの中にはハイパースレッディング・テクノロジという機能も入っています。これは1つのCPUコア上に複数のレジスタセットを持てるという機能です。2つのレジスタセットで同時に2つのスレッドを動かすことができます。つまり、リソースの取り合いがなければ、同時に2つの処理を実行できるということです。ハードウェア的には1つのCPUなのですが、論理CPUとして2つに見えるということです。OSも2つのCPUだと認識して起動します。
デュアルコアでハイパースレッディング・テクノロジを搭載した場合ですと、CPUは1個ですがOSやアプリケーションからは4つのCPUに見えます。1つのソケットで4つに見えますから、たとえば4-way機になると、1つのソケットで4つに見えるので、16-wayに見えるのですね。上手にスレッド化されている並列度の高いアプリケーションであれば、非常に効率良く動かすことができます。
CPUの機能面では、仮想化機構をサポートするハードウェアを装備しています。汎用機では仮想化も一般的ですが、普及機である インテルXeon プロセッサ ベースの2-wayサーバクラスにも、来年からは仮想化機構が入ります。仮想化すると、例えばWindows 2000、Windows 2003のSP2等、2つのOSを走らせながら、さらにRedhatとSuSEとの2つのLinuxを動かして、1つのマシンに4個のOSを同時に動かし、その上でアプリケーションを走らせるというようなことも可能になります。
将来的には、負荷の高いジョブに対して、より多くのハードウェア資源を割り当てるという、動的なリソース配分もできるようになります。

マルチコアの性能を100%引き出すためのツールやライブラリを提供

マルチコアの性能を引き出すには、アプリケーションをマルチスレッド化して効率よく並列処理ができるようにする必要があります。インテルでは、それらをサポートするスレッドチェッカー、スレッドプロファイラー等のツールをご用意しています。
リソースの取り合いが起きた場合でも安全に処理できるスレッドセーフライブラリの提供など、アプリケーションがマルチコアの性能を存分に引き出すことができるように、各種の開発ツールを用意しているということです。

セキュリティや信頼性にも目を向けた設計

インテルでは、CPUのスピードだけでなく、プラットフォーム全体の信頼性やセキュリティにも力を入れています。たとえば、障害発生時に自動復帰できるかリトライが必要かとか、問題が発生したときのトランザクションをトラックするためのレジスタなどを実装しています。
セキュリティに関しては、ハードウェア面で実現するセキュリティ機構というのがありまして、例えば特定のメモリ領域のアクセスを禁止するといった機能がそれに該当します。ハードとソフトの両面でセキュリティを固めれば強固なセキュリティ環境が完成しますね。
さらに、運用管理面では、インテル アクティブ・マネージメント・テクノロジという機能を使えば、ネットワーク経由でのリブートやパッチの更新などができます。さらにOSが起動していない状態でも電源のON/OFFができます。

インテルの技術を検証できるサービスを提供

インテルでは、インテルのアーキテクチャを勉強できるソフトウェアカレッジを今年の7月から開講しました。開発者、エンドユーザ様向けのもので、先ほどお話しましたスレッディングツールをはじめとしたツール等の使い方、アプリケーションの性能改善手法などのトレーニングを行っています。
また、インテルソリューション・サービスという技術コンサルティングサービスもご提供しています。このサービスでは、インテル製品の性能を引き出すためのコンサルティングや、先進ソリューションを導入するためのアドバイザリ活動、あるいは最新機器を組み合わせた場合の動作検証等を行っています。さらに、4月にはインテルソリューション・センターを開設し、ここでは、発表前の製品を使った技術検証を行うことも可能です。これによりITマネージャの方は、的確な設備投資を計画できるようになります。もちろん、今後製品出荷が予定されている64ビット対応のデュアルコアCPUを搭載したサーバも用意しております。

ウイングアークとの連携により提供できるソリューション

帳票システムやデータ集計システムといった、業務システムの処理スピードは、ビジネスそのもののスピードに大きく影響します。Dr.Sumのように何万件というレコードを処理する場合には、大容量メモリが活用できる64ビットCPUを利用することによって大幅な性能向上が期待できます。また、ウイングアーク様との連携によって最新のサーバプラットフォームにおける動作・性能検証を実施していただいておりますので、ユーザ様には安心してソリューションをご採用いただけるでしょう。
ウイングアークの「ドキュメント・レポート・帳票」製品が64ビット環境上で稼動するようになるということで、今後標準になる64ビット機の性能向上の恩恵が得られる機会が増えることは大変喜ばしいことです。

 

※インテル、Intelロゴ、Itanium、Xeon、Intel Insideロゴは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるインテルコーポレーションまたはその子会社の商標または登録商標です。

※インテル製品は、予告なく仕様が変更される場合があります。本資料に記載されているすべての製品、日付、および数値は、現在の予想に基づくものであり、計画以外の目的ではご利用になれません。