住友電工情報システム株式会社
ビジネスソリューション開発部 部長補佐
谷本 收
氏
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「楽々Framework II」が可能にした「21世紀型システム開発」
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「楽々Framework II」の採用によって、システム開発現場はどう変化するか
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「楽々Framework II」の導入事例
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ウイングアークとの連携によりお客様にご提供できるメリット
「楽々Framework II」は、基幹システムやビジネスシステム用開発ツールで、LinuxとJavaを基本OS、言語として使用しています。
もともとJava言語は、ビジネスシステムを開発するために開発された言語ではないのですが、インターネット時代になって急速にビジネスシステムに利用され、最近では「Webシステムの構築ならJavaか.NET」という認識が定着したようです。 しかし、オブジェクト指向言語を使ってのシステム構築は実際には難しいというのが現実です。
弊社では、Javaの専門家が中心となって開発したフレームワークや開発ツールに対して、半分はユーザの立場から、半分は基幹業務システムの開発者の立場として「いかに早く高品質なシステムを構築できるか」、そこにターゲットを絞り、新しいツールの開発を進めてきました。従来COBOLで開発してきたようなシステムをJavaで開発できないか、そうやって作りあげたのが、誰が作っても一定の品質で短時間に作成できる「エンジニアリング性」と「高生産・高品質」を装備し、作成したあとも手がかからない「保守性」を持った開発ツール、楽々Framework IIなのです。
楽々Framework IIの特長は、経営スピードと開発スピードの一体化、経営をサポートするIT環境を実現することができる「21世紀型システム開発」と言えます。「21世紀型システム開発」を簡単に説明しますと、部品組立型システムだということです。多くの開発ツールは、設計情報からソースコードを生成していますが、生成したソースコードに追加・修正を加えるので、メンテナンスコストはほとんど削減されませんでした。しかし、部品組立型を採用している「楽々Framework II」はソースコードを生成しません。プログラムパターンというプログラムをまるごとコンポーネント化した300種類以上の部品をあらかじめ用意し、ユーザがRDB(リレーショナルデータベース)を定義した時点で、自動的に最適なプログラムパターンを選び出してシステムを組み立てていきます。あとは固有の業務ロジックを別コーディングで差し込めば簡単にシステムを構築できてしまいます。部品組立型はコーディング量が非常に少なく、部品の再利用率が極めて高いので、その分メンテナンスも非常に楽になります。構築したシステムをカスタマイズするような2次開発のコストも大幅に削減できます。楽々Framework IIでは、安定したDOAによる設計技術をベースにオブジェクト指向技術を用いた部品組立開発技術を確立したことにより、システム開発の「工業化」を可能にしています。
今までJava言語を使ったことがないというユーザ様でも、短期間でJavaベースシステム開発ができるように、「楽々Framework II」では徹底した標準化と部品化を進めました。粒度の大きな部品により、誰が作成しても同じ品質のプログラムを短期間に作成できるようになります。このような、部品組立型開発では、上流の設計を行うSEの力量が重要です。これまでは、上流SEはプログラムの内部構造を意識せず、どのように作るかはプログラマーに任せていました。しかし、部品組立型開発では上流SEにも部品の知識が必要です。上流SEは少し窮屈に感じるかもしれませんが、一般の製造業では既存部品を活用して設計するのは当たり前です。適切なデータベース設計と部品を意識した画面設計、処理設計を行えば、部品がきっちりはまり、プログラムはあっという間にできてしまいます。ただ、上流SEがすべての部品に習熟するのは難しいので、我々は上流SEを補佐する部品活用スペシャリストという役割を設け、適切な部品を選択したり、逆に部品が活用できるような画面設計、データベース設計を助言するようにしました。Javaのプログラマーがコーディングする部分は最小限に抑えています。このように、部品組立型開発は上流工程が下流工程をコントロールする開発、すなわち、システムの品質と生産性の多くは上流工程のSEにかかっているといえます。
従来の基幹システムやホスト上にあるレガシーシステムをどうオープン化するか、そのような悩みを抱えている企業様や、Javaでの開発経験は少ないが、短期間で基幹システムをJava環境でオープン化したいといったお客様が「楽々Framework II」を導入される事例が多くなってきています。
例えば、大規模に弊社の製品を導入していただいているのがヤンマー様です。ヤンマー様は、25年間稼動していた部品表システムを再構築し、グループ全体のPDM (Production Data Management)として再構築されたときに導入されました。当初2年で予定されていた開発を1年で終わらせ、その後、生産管理システムや統合販売物流におけるサービス支援システム構築にも展開され、システム構築の中核のツールとして活用されています。
また、島津ビジネスシステムズ様は半年という短い期間で4つのプロジェクトを並行して作りあげられました。外部設計時にデーベースの設計に時間をかけ、部品で実現できる設計を徹底する事で、最初のプロジェクトながら3倍の生産性を達成されています。
住金イズミコンピュータサービス様では新購買システムを1年で稼動させました。T字形ER手法*1を採用し徹底した正規化を図ったこと、部品の特性を見極めた設計に時間をかけたことにより、開発は順調に進みました。特に弊社のサポートを高く評価をいただいているのは私としてもうれしく思っております。
これらの事例からでもおわかりのように、「楽々Framework II」をうまくお使いのお客様の共通点はプログラミング技術ではなく、部品をとことん利用して構築するという強い意志なのではないかと思います。
楽々Frameworkを商品化した2000年当時から、Webシステムから帳票を出力するのは面倒な作業でした。さらに、多種多様なプリンタに対応するのは難しく、弊社はシステム開発ツールに専念してプリントシステムは専門のメーカーにお任せしようと考えていました。そこで候補にあがったのがSVFです。
Javaの世界であれば、Javaインタフェースの持つ印刷・帳票ツール使えば何とでもインテグレーションが可能です。しかしSVFは各社のプリンタに対応し、PDFファイルで画面上に表示したり、直接プリンタに出力したり、あるいは、メインフレームや他のシステムに帳票データを渡して印刷するなど、さまざまな印刷要求を網羅しています。また、帳票を設計するデザイナーが使いやすいのもいいですね。これは他のツールには真似できないことです。
楽々FrameworkIIはSVF専用部品を持っており、コーディングレスでSVFと連携が可能です。これにより、難しい技術がなくても、基幹システムからデータを取りだして帳票を出力する環境を構築できる、これがユーザにご提供できるメリットと考えています。
*1 T字形ER手法 株式会社エス・ディー・アイ 代表取締役 佐藤正美氏が開発したデータベース設計技法。簡単なルールで属人性を排除したデータベース設計ができる