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誰もが情報活用できる BI導入のあるべき姿とは

2016/07/01

データ活用の重要性が以前よりさらに言われるようになってきている。
大事なことは、見える化や分析、あるいはレポーティングではない。あくまでもそれは事実のひとつの裏付けであって、その事実から具体的に何をどうするかとの意思決定を行い、具体的に実行することである。
その結果コスト削減が実現できたり、売り上げが向上したり、場合によっては、さらにその結果をフィードバックしてPDCAサイクルとして回すということが行われて本当に価値を生むということにつながる。

見える化~意思決定、実行することで価値を生む

最近のデータ活用、情報活用でのキーワードは「ビッグデータ」「IoT」などの業務現場のデータ活用だ。
これまでは、ERPなどの基幹システムやPOSなどの販売管理システムなどのデータ活用が中心だった。これらのシステムは全社の情報システム部門が中心となり、導入、構築、運用、保守を行ってきたため、それらのデータを前提としたデータ活用のための仕組みや環境、例えばBI(Business Intelligence)ツールは、情報システム部門が準備し、提供してくれた。

ところが、「ビッグデータ」「IoT」などの業務現場のデータの多くは、業務現場の設備やシステムから発生していることが多く、情報システム部門の管轄外ということも少なくない。そのため、これらのデータを活用しようとすると、なかなか情報システム部門の協力を得られずに、現場担当者が自ら慣れないBIツールなどのデータ活用に必要なシステムを検討し、導入して、自らチャレンジするということが行われている。
これが一般的に「セルフサービスBI」と呼ばれているものだ。
しかし、情報システム部門と異なり、ITに関する知識や経験も少ない中で、新たなシステムやツールを導入することもあり、悪戦苦闘という姿が目に浮かぶ。

こうした背景を踏まえ、BI導入のあるべき姿について述べていく。
体系的に示すためにも、実際に業務現場でのデータ活用を全社レベルで成功している事例を例に、以下の2つに分類し紹介したい。

  • 1. 情報システム部門主導での情報活用基盤構築
    • 1-1 基幹システムの再構築
    • 1-2 既存BIシステムからの移行
  • 2. 業務現場主導の情報活用基盤構築

1.情報システム部門主導での情報活用基盤構築

~ 誰もが情報活用できるBIのあるべき姿を実践 ~

1-1 基幹システム再構築でのBI導入

この場合に最も多いのが、ERPなど基幹システムの再構築時のBI導入だ。
タイミングとしては、同時または、BIを先行して導入するというケースが増えてきており、事例もそのタイミングのものが多い。
その理由は以下の2点だ

  • 既存システムの法定帳票や伝票などの業務帳票はERPに、そして多くの既存管理帳票やレポートをBIに移行することで移行工数やそれにかかるコスト、期間の大幅な削減を実現する。
  • 重要な経営資源であるデータを既存システムから新システム移行した後も継承して利用できるようにするため、データ活用環境(DWH/DM)として外出しする。
    一部は、業務継続のために新システムに移行する必要があるが、トランザクションデータ等は、新旧システムではフォーマットもマスタも異なるため、新システムに移行する場合には相当の工数と費用が必要となる。また、次期のシステム更新においても問題となる。それよりも独立して保持することで運用も容易となり活用も促進される。

この2点により、システム移行にかかるコストを大幅に下げることが可能になる。

例えば、株式会社カナモトの事例では、管理帳票をBI化することで
「旧来COBOLで作成した500本のプログラムが一瞬で不要になった」としている。

また、神東塗料株式会社では、25年ぶりのホスト基幹システム刷新に伴いBIツールを導入し、同様に600帳票の紙資料をほとんどなくしてしまっている。

一方で、ERPを導入することで、データが整備、統合されるため、ERP導入がうまくいったら、ERP導入の価値を高めるためにBIを導入し、そのデータを活用するという導入の流れがあった。しかし、実際にはERPが導入される中で、既存の管理帳票・レポートも新たなERP環境で従来とほぼ同じものが作成されてしまい、現場は一度それで満足してしまうと、あえて新しいBIを使ってやろうとの気にはならない。BI導入の典型的な失敗パターンだ。
「BIを導入したが、誰も使ってくれない」とよく聞くが、使わなくて済む環境を提供してしまうと、使ってもらうというのはほぼ不可能だ。そうなると、BIツールは情報システム部門の開発ツールでしかなくなる。

ちなみに、先ほどの事例の2社は、BIツール導入のタイミングで管理帳票やレポートの類をほぼ全廃している。

また、BIに移行した場合にも、誰がこの管理帳票やレポートを開発するのかというのも重要だ。
従来どおり、情報システム部門が外部に委託して、既存のレポートと瓜二つのものを、BIツールを利用して開発して社内に展開ではまったく意味がない。
そうなると、業務現場で新たな管理帳票やレポートが必要になると、その度、その作成を情報システム部門に依頼したり、場合によっては必要なデータ抽出を同様に情報システム部門に依頼したりして、それを待ってExcelで再加工して必要なレポートを作成するということが行われる。
業務現場は、本来レポートやデータが欲しいのではなく、そこから得られた事実や気づきに基づいて対策や施策を立案し、意思決定して、具体的に実践することが重要にもかかわらず、情報システム部門や外部に依存することで、本来やりたいことではない、前準備に多くの時間を費やすことになる。

現場部門と情報システム部門双方に手間と時間を要する

ユーザー開発による「業務現場のデータ活用をいますぐにやりたい」を実現

これを解決するのが、ユーザー開発という考え方だ。
必要な人が、必要なときに、必要なデータを必要な形式で得ることで、すぐに事実を確認し、アクションをとることができるようになる。また、その結果も随時評価することで、さらに精度を上げるとの改善のPDCAを高速に回すことが可能となる。

富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社の事例では、
これまでの「情報システム部門が作って、現場が使う人」との役割分担から、「情報システム部門が教える人、現場が作って、使う人」との役割分担に大きく変えている。
「情報システム部門が、要件を把握している業務部門からヒアリングしてシステム機能を構築するよりも、要件を把握しているユーザー自身がシステム機能を構築できた方が素早く要件を満たしたシステム機能が実現されます。そこには要件の反映漏れが存在しないわけです。その点、Dr.Sum EAはデータ抽出・加工、一覧表示・ダウンロードといった処理をノンプログラミングで実現でき、またドキュメントなどがなくてもプロパティによるロジック可視性が高いため、ユーザー開発を実践するには最適です」と紹介されている。

業務現場自身で自由にデータ活用ができるということを実現するためには、情報システム部門の支援と、現場が使えるツールの選択が重要だ。

自由にデータを入手し、自在に集計・レポーティング。各現場部門の担当者は数字への意識が強くなり、現場力の向上につながる

情報システム部門が環境を整備、業務部門が主体的にBIに取り組む

そして、データ分析の主役はやはり業務現場だ。
しかし、分析するためにはデータの整理や基幹システムの実績データ等との連携などさまざまな準備が必要になる。
また、継続的にその仕組みを運用していく、あるいは保守していくということになると専門の体制や組織が必要になっていく。ある程度の規模の部門であれば部門内の専任のIT担当者や部門がいる場合もあるが、情報システム部門を頼ることになる。

株式会社ディーアンドエムホールディングスの事例では、情報システム部門が、「業務部門が必要とする情報とBI環境を一元的に提供」している。
その結果、品質保証部における「修理データの分析」では、
「修理データを個人PCではなく、全社共通のデータベースに集約することでガバナンスを効かせ、データの透明度を高めることができます。」とデータ統制と「『Quality Report』の数字がグローバルの“共通言語”に」とグローバルでのナレッジの共有と属人化の解消を実現している。

また、白河ワークスでは、今話題のIoTもすでに実践している。
現在、D&Mが注力している製品のひとつに、主に欧米のホームシアター市場で高いシェアを誇る「AVR(AVサラウンドレシーバー)シリーズ」があり、この各モデルに数年前からインターネット接続機能を搭載。ユーザーの合意を得たうえで、「どのようなセッティングや操作を行ったのか」といった情報を収集している。「新しいユーザー層を開拓していくためには、既存のモデルがどのような使われ方をしているのか、電話やアンケートでは不可能な詳細なデータを収集し、潜在的なニーズがどこにあるのかを掘り下げていく必要があります。例えば、オンラインミュージックやインターネットラジオなどの視聴頻度が高いという事実が明らかになったら、その機能をより便利に簡単に利用できるユーザーエクスペリエンスを提供するという方向を定め、新モデルの開発を進めることができます」 と語るように、IoTデータを製品開発に活用している。

また、当初、他社セルフサービス型のBI ツールに興味を持ち導入を検討していた。まさにそのとき、IT 部門からすでに社内に導入済みだったBIツール(Dr.Sum EA)の存在を知らされたのだ。
「最初のうちは、当初検討していたBI ツールに後ろ髪を引かれる思いもありました。しかし、そのセルフサービス型のBIツールは、どんなに高機能な分析機能を備えていたとしても、恩恵を受けるのは“個人”に限定されてしまいます。これに対してDr.Sum EAでは、必要なユーザーに広くアカウントを配布し、分析のシナリオや結果を“全員”で共有することができます。これこそがBI ツールのあるべき姿であることに気づいたのです。Dr.Sum EAを利用できたことは結果として非常に良かったと思います」との現場の声を紹介している。

1-1 まとめ

  • 現場がやりたいのはツールの導入やデータの準備ではなく、レポートや分析結果から次を考え、具体的なアクションを起こすことにより、業務改善や売上拡大などを実現すること。
  • 企業の経営資産である重要なデータは個人や組織のものではなく、全社で管理し、横断的な活用や分析結果の共有により、より大きな価値を生む可能性を持つ。
  • 仕組みや環境は標準化・共通化することで効率化や全社への活用のための教育が可能となる。
  • 情報セキュリティ、データガバナンスは、全社で考える必要があり、全社組織としての情報システム部門が担当することが体制的・機能的にも最適と考えられる。

以上のことからも、
情報システム部門がデータ活用の環境を整備し、業務部門が主体的にBIへ取り組むことが重要だと考える。
株式会社ディーアンドエムホールディングの事例は、
まさに、「誰もが情報活用できるBIのあるべき姿を実践」した事例だ。

これらの考え方を整理した書籍をAmazonで電子書籍として提供している。さらに詳細を知りたいということであれば、参考にして欲しい。

情報システム部門が中心となり、情報活用のための環境を構築し、利用部門に提供、展開することで、現場データを含む全社での情報活用による企業価値創造を実現する考え方である。

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