日本総研ソリューションズに聞く

森 雅也 氏

町田 洋樹 氏
ZeroGravityに関して
我々のワークフローシステム構築は、前バージョンの製品を含めて、10年近い実績を持っています。
その間、お客様に近いところで、様々なワークフローニーズを伺い、「経費精算」「勤怠管理」「稟議」「購買」など様々な業務を実現してきました。
「ZeroGravity」は豊富な経験に立脚し、さらに内部統制やSOAの概念を取り込むことにより、この製品を導入する企業に大きなメリットを生み出すものと自負しております。
ワークフロー導入のポイント
ワークフローが他の業務システムと異なる点は、とにかく「利用範囲が広い」という点です。
様々な業務がワークフローを活用し、多くのエンドユーザがそれを利用します。このことは、ワークフローシステムがいかに業務要件/ユーザ要件を満たすことができるシステムでなくてはならないかを物語っています。
一方で、業務要件が実現できるからと言って、業務システムごとにワークフローシステムを導入することは、共通機能に対する重複投資となり全体最適とは言えません。
つまりシステム選定に際しては、一つのワークフロー基盤上で、業務要件/ユーザ要件を満たす業務実現性が保証されることが非常に重要だと考えます。
実際のプロジェクト推進に当たっては、
(1)業務のキーマンを巻き込み、業務要件定義を行うこと
(2)コアユーザからエンドユーザまでの教育をしっかり行うこと
が構築フェーズの中でも最も重要です。
特に、「要件定義」「教育」に関わるコストを最初に明確に見積もっておくことは、成功のためのキーポイントになります。
内部統制対応のポイント
ワークフローは、内部統制の実現をサポートする有効なツールの一つです。
最近、内部統制監査の事例も多くなり、ワークフローに関する指摘事項の情報も増えてきました。
予想通り、ログイン履歴・承認履歴や認証・権限コントロールに関してはチェックが厳しいですが、加えて、マスタ管理方法(文書定義、フロー定義、人事組織情報管理など)が良く取り上げられます。
一例として、以下のような事項があります。
(1)マスタ管理ツールに対して、認証の仕組みがあり、権限コントロールがされている。
(2)マスタ変更に際して、他者の承認を必要とする仕組みがある。
(3)マスタ変更のログが管理されている。
「誰でも」「どの範囲でも」「承認なしで処理できてしまう」ようなシステムの仕組みだと運用にも限界があります。
やはり、機能としてきっちりと「職掌分離」や「変更ログ取得」ができるシステムが有効と言えます。
ワークフローとBPMの違い
SOAというと、よく「ワークフロー」と「BPM」の違いを聞かれます。
厳密ではありませんが、BPMは「システムフロー」を得意とし、ワークフローは「ヒューマンフロー」を得意とします。
例えば、BPMはワークフローとは異なり、人事組織情報を持たないものが多いですし、ユーザによる動的なフロー単位の追加・削除ができないものが多いです。
一方で、BPMはシステム間連携データのマッピング機能(EAI,ETL的な機能)やモニタリング、シミュレーションといったワークフローにない機能を持つという特徴があります。
このように両システムの役割は異なるので、「どちらを選択するか」という視点ではなく、先進的なシステムアーキテクチャの中では、両システムは共存すると考えています。
BPMは業務処理全体のオーケストレーションを担当し、そこからヒューマンフローが発生する部分をワークフローサービスが担当するようなイメージです。
現時点では、企業内で、BPMが活躍する領域よりも、ワークフローが活躍する領域の方がやや広いと思われます。
もう少しSOA的考え方が浸透し、周辺サービスが整うことで、BPMが使用される機会も徐々に増えると思われます。

