導入事例

株式会社INAX

意志決定に利用するデータの見方でユーザに負担をかけさせたくない

Dr.Sum EA Visualizerで製造部門の生産管理情報を一元的に視覚化

  • Dr.Sum EA
  • ガラス・土石製品
  • コスト削減
Before

材料を扱う工場と、完成品を扱う工場のデータ分析ニーズが異なり、汎用的なデータウェアハウスを一つ用意すればすべての工場で利用可能になるというわけにはいかず、タイムリーに必要とするデータを提供できないという問題を抱えていました。

after

ビジュアルに傾向がつかめるのがよく、ドリルダウンして、さらに詳細を追いかけることもできます。工場の物理的な壁を越えた形でデータの視覚化が実現できたため、意志決定が早くなり、事業部全体での生産調整が可能になりました。

導入背景

●データ処理に手間と時間がかかっていた

●向上ごとに個別の情報管理

●必要なタイミングで情報共有できない

導入ポイント

●メンテナンス性がよい(利用者の手間が掛からない)

●グラフが簡単にすばやく表示できる

●ドリルダウンによりさまざまな分析が可能

導入効果

●利用者の手間がかからない

●ニーズに応じたタイムリーな情報提供

●共通化したデータ管理による生産性向上

導入製品

Company Profile

設立:1924 年 2月
本社:愛知県常滑市
事業内容:タイル 建 材・住 宅 設 備 機器(トイレ ・ バス・ キッチン ・ 洗 面化粧台)の製造・販売。
 INAXのブランドステートメントは「For Precious Life」。それは、顧客一人ひとりが心から満足できる大切な暮らしをカタチにしたい、という思いを表したものだ。同社は、顧客の個性を大切にしながらお客さま一人一人の夢や憧れを実現する新しい提案のある商品やサービスを次々と提 案している。
URL:http://www.inax.co.jp/
株式会社INAX
タイル建材事業部 生産部 
システム推進室 水上 潤 氏

タイル建材事業部 生産部
システム推進室
室長 笹沢 信和 氏

経営管理本部 情報システム部 
生産システムグループ 小竹 聡 氏

ベテランの担当者に頼らざるを得なかった生産調整に関する決定が、データの視覚化によって誰もが客観的に判断できるようになる

“需要創造型企業”として、快適さとは、真の豊かさとは何かを追求

INAXは住宅関連の商品やサビスを提供する大手メーカーだ。これまで培ってきた高品質の住宅建材・住宅機器などハード面での技術の総合化とともに、住宅の質的向上をリードする最先端のソフトを開発し、融合させることで、人々の生活そのものにより密着したサービスを提供する「トータルハウジング」をめざしており、タイル建材・住宅設備機器(トイレ・バス・キッチン・洗面化粧台)を展開している。常に時代の変化を捉え、「高齢社会」「地球環境」「住宅の長寿命化」「健康・快適」を軸に、新たな市場をつくり出す“需要創造型企業”として、人々がまだ気づいていない快適さとは何か、今求められる真の豊かさとは何かを常に追求し、今までにない商品やサービスを生み出している。

同社のシステム環境はホストコンピュータを中心とした基幹系システムと、オープンシステムで構築された情報系システムの2系統から構成されている。ホストコンピュータとサーバー群との間のデータ処理の標準化、定型化は進んでいたが、これとは逆に、クライアント系のデータ処理は業務ニーズによってデータ処理の個別化・多様化が進んでいった。

同社の情報システムは、早い段階からデータ分析環境の構築に取り組んできた。営業部門においてはデータウェアハウス専用データベースを導入、社内開発によりこれを利用するアプリケーションを開発、売上分析や需要予測などを行い、大きな効果を上げてきた。

当然のことながら、このシステムは生産管理や品質管理など、さまざまな用途への利用が期待できるため製造部門つまり工場への導入が検討された。しかし、一口に工場といっても、生産する製品によってデータに対するニーズはさまざまである。タイル建材のような住宅を構成する材料を扱う工場と、システムキッチンのような完成品を扱う工場のデータ分析ニーズが異なり、汎用的なデータウェアハウスを一つ用意すれば、すべての工場で利用可能になるというわけにはいかなかった。

工場にはそれぞれ事務計画課という組織があり、データ分析が必要な場合は、ユーザーがサーバーからダウンロードしたデータをExcelでグラフ化するなどデータを見やすくする工夫はされていた。しかし、日常業務で多忙なうえ、人員や予算にも限りがあり、タイムリーに必要とするデータを提供できないという問題を抱えていた。

製造部門のデータの視覚化ニーズを満たしたのはDr.Sum EA Visualizer

株式会社INAX 情報システム部 小竹 聡氏は、製造部門におけるデータ分析環境の構築を長らく模索してきたが、ある技術セミナーでDr.Sum EAを知り、まさに「これだ!」と直感したという。

「Dr.Sum EAシリーズ製品がひととおり紹介されたのですが、なかでも集計結果を視覚化できるDr.Sum EA Visualizerがいいと思いました。製造部門では“データをこういう見方で見たい”というニーズはさまざまで、それに応えるため非常に苦労していました。業務の本質的な部分ではなく、道具を作るのに四苦八苦しているようなものですから、なんとかそこを解消したいと思っていました。まさにDr.Sum EA Visualizerはそれを可能にする製品だと思いました。自前で作るのと比べて手間がかからず設計が簡単であること。またデータ分析環境の構築となると非常にコストがかかりますが、Dr.Sum EAは手頃な価格で部門単位で導入できるところも魅力でした。」

小竹氏はDr.Sum EAをさっそく製造部門に紹介した。そのとき、まっ先に手を挙げたのがタイル建材事業部だった。同事業部には協力工場も含めると14の生産拠点がある。そうした工場に向けて、ホストコンピュータから切り出された生産管理に関する各種の情報は、建材統合システム(CHANS)によりイントラネット上で提供されていた。そこで、タイル建材事業部生産部システム推進室が、各工場で個別に行なわれていたデータのグラフ化の作業を、Dr.Sum EA、Dr.Sum EA Visualizerを利用して、一元的にグラフ化することにしたのである。

たとえば、タイルの品番やタイルを生産する窯ごとに在庫と受注残と出荷の関係がわかるようなグラフを用意した。過去13ヶ月分のデータが棒グラフと折れ線グラフで示されるため、各項目の変化が一目瞭然である。これを見れば、今後の生産調整をどのように行えばいいか、誰もがすばやく判断できる。株式会社INAX タイル建材事業部 水上潤氏は次のように語る。

「ビジュアルに傾向がつかめるのがいいですね。グラフ部分をクリックすることによりドリルダウンしていけるので、さらに詳細を追いかけることもできます。今まで、生産調整に関する決定はベテランの担当者に頼らざるを得なかったのですが、データの視覚化によって誰もが客観的に判断できるようになります。」

同社がDr.Sum EA、Dr.Sum EA Visualizerを導入したのは2006年6月、現在このイントラネット上では、800万件の元データを使って約5万点に上るタイル建材の在庫、出荷、受注残の動向情報が、約3ヶ月でグラフ化された。このデータ量をグラフ化するため、開発に携わった技術者は2名。特にデータベースやSQLのスキルの必要のない同製品であるからこそできたことかもしれない。

水上氏によると、バックエンドでは複雑なプログラミングも行ったが、ウイングアークのテクニカルサポートが問い合わせに対して良好なレスポンスで応えたという。

株式会社INAX タイル建材事業部 笹沢 信和氏は、Dr.Sum EA Visualizerを使ったイントラネットでの情報提供について、期待する効果を次のように語る。

「端的にいえば意志決定が早くなることです。それも工場の物理的な壁を越えた形でデータの視覚化が実現できたため、“ある製品の生産がひとつの工場だけでは間に合っていない場合、ほかの工場でも生産をかける”などといった事業部全体での生産調整が可能になります。これによって今以上に需給のバランスを過不足なく取っていきやすくなるでしょう。」

Dr.Sum EA Visualizerの利用例はほかにもある。それが商品カタログの利用実績情報だ。たとえば、ユニットバス商品のカタログを制作する際、過去のデータを参考にして印刷部数を決定していたが、年度により刷り増しや余剰部数が生じていた。そこで、過去1年間のカタログ利用状況をグラフ化してその推移を見ることにした。グラフ化すると、時期によりどのくらい必要が生じたか、また刷り増しが生じた原因が一目でわかる。今後は、商品カタログについて、何万部であれば、過不足なく作成できるかが高い精度で予測でき、コスト削減にもつながるというわけだ。

さらに、同社製品の品質管理部門におけるデータ分析業務でも、Dr.Sum EA Visualizerの利用が決定しているそうだ。

3つの利用例を充分に定着させ、その後全製造部門への浸透を図っていく

タイル建材事業部では、前述したような実績データのグラフ化がほぼ完了しており、2006年11月からは同事業部の主要な6つの生産拠点に対して、この機能を本格的に公開する予定だ。

今後は、3つの利用例を浸透させ、これらをリファレンスサイトとしてその他の製造部門に対して紹介していくことで、全製造部門レベルでの利用へと水平展開を図っていくという。Dr.Sum EA Visualizerを駆使した見せ方の標準化・定型化により、各種データ資産の効率的な利用を進めたい、と小竹氏は意気込みを語った。

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