導入事例

TANAKAホールディングス株式会社

遠隔拠点へ向けた大量印刷をスムーズに実現する、
柔軟かつ信頼性の高い帳票システム基盤を構築

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  • マイグレーション
  • SVFソリューションサービス
Before

遠隔地の拠点へ帳票出力を指示しても、それが実際に拠点プリンターで印刷されたかどうかが、送信側で確認できないという課題がありました。拠点から未出力という連絡があれば、改めて再印刷の指示を手動で行っていました。

after

業務の現場では、出力する前に印刷イメージをプレビューできる点が好評です。プリンターへ出力する前に、帳票の中身を確認して紙への印刷が必要なものと、電子データで保存しておけばよいものとをフレキシブルに選択できるようになりました。

導入背景

● 既存システムでは、遠隔拠点へ帳票出力を行う専用機能がないためネットワークの負荷が高く、拠点出力時に任意のプリンターを指定できなかった

● 帳票の送信側から各拠点の出力状況が確認できず、未出力なら再印刷の指示を手作業で行っていた

導入ポイント

● 総合帳票ツールとして導入実績が豊富なWebSAM SVFを高く評価

● わずか2日で9パターンの帳票システムを提案。その中の1パターンが業務ニーズに適合

導入効果

● 遠隔拠点へ帳票データを圧縮して送信するためネットワークの負荷が低減。スプール管理や任意の指定したプリンターへの印刷ができるようになった

● 帳票の送信側から各拠点の出力状況や履歴を“見える化”できるようになった

● 他の帳票へも随時適用を拡げられるよう、柔軟かつスケーラブルな帳票システム基盤を構築

導入製品

WebSAM SVFWebSAM RDESVFソリューションサービス

Company Profile

創立:1918年(創業:1885年)
所在地:東京都千代田区
事業内容:田中貴金属グループの中心となる持ち株会社として、グループ全体の戦略的かつ効率的な運営とグループ各社への経営指導
URL:http://www.tanaka.co.jp/

TANAKAホールディングス株式会社

左:田中貴金属ビジネスサービス株式会社
シェアードサービス事業部 ITサービス部  チーフマネージャー
市村 淳一 氏
右:ITサービス部 後藤 麻三子 氏

田中貴金属グループの中核企業であるTANAKAホールディングス株式会社(以下、TANAKAホールディングス)は、メインフレームによる集中型の基幹システムからオープンシステムへと移行する過程で、販売管理システムにおいても帳票の出力環境を全面的に見直した。既存のオープンシステムで導入されている帳票ツールではなく、帳票の作成から出力までを一気通貫で実現でき、導入実績が豊富な帳票設計・出力ツール「WebSAM SVF」と印刷運用管理ツール「WebSAM RDE」を新たに採用。これにより、従来の帳票システムのさまざまな課題を解決し、遠隔拠点への大量帳票印刷をスムーズに行える帳票システム基盤を構築した。

遠隔地の拠点プリンターにおける帳票の出力状況が見えない

TANAKAホールディングスでは2005年ごろから、メインフレームを中核とするホスト収束型のシステムからオープンな基幹システムへの再構築を検討。その中で帳票システムの見直しが大きなテーマの1つとなっていた。「たとえば、遠隔地の拠点へ帳票出力を指示しても、それが実際に拠点プリンターで印刷されたかどうかが、送信側で確認できないという課題がありました。拠点から未出力という連絡があれば、改めて再印刷の指示を手動で行っていました」と市村淳一氏は当時を振り返る。

また、既存ツールは遠隔地への帳票出力機能を備えておらず、大量の帳票の生データがネットワークを行き交い、他の業務の処理遅延や作業リードタイムの伸長を引き起こしていた。さらに、拠点の出力先プリンターを送信側が指定できない、ネットワーク負荷が高まると一部の帳票が欠落してしまう、使用するプリンターを変更する際の作業や拠点側に配置されるレイアウト変更作業が煩雑など、帳票システムにまつわるさまざまな課題が業務の効率化を妨げになっていた。

そこで、TANAKAホールディングスでは、これらの課題を解決するために新たな帳票システムの構築に踏み切った。

圧倒的な導入実績による信頼性の高さからWebSAM SVFに即決

TANAKAホールディングスでは当初から、総合帳票ツールとして導入実績が豊富なWebSAM SVFが選択肢に挙がっていたという。「導入事例が豊富で、さまざまなケーススタディを経験してきたWebSAM SVFなら、多様な課題を解決する技術やノウハウ、あるいは個別の仕組みづくりにおける具体的な方法論を持っているだろうと考えました」。(市村氏)

2012年3月、帳票出力の必須要件と業務の流れをまとめたシステム概念図を作成し問い合わせたところ、わずか2日で9パターンの帳票システムの提案が届きました。いずれもWebSAM SVFとRDEとを組み合わせたソリューションだったが、その中の1パターンがまさに、TANAKAホールディングスの業務ニーズに最適な提案だった。

当初は、既存システムのベンダーから提出された改善案と、WebSAM SVF+RDEの新帳票システムとを比較検討する予定だったが、社内のオープン化へ向けたシステム動向と、課題を解決するための豊富な機能などの点から、必然的にWebSAM SVF+RDEの採用が決まった。こうして、3月末に新システムの導入が決定し4月には基本設計が完了した。

まず遠隔拠点へ向け大量印刷が必要な6種類の納品書へ適用

「導入決定後は、ほとんど迷いもなくスムーズに新帳票システムを構築することができました。特にやりにくいとか、困難な点はありませんでした」と市村氏は語る。

販売管理業務には約40種類の帳票があるが、今回、新帳票システムへ移行したのは、そのうち遠隔拠点へ向けて大量印刷が必要な納品書の6種類(A5サイズ/複数枚綴り)だ。各拠点へ出荷した製品の大量納品書を、バッチ処理で配信する仕組みを実現している。

帳票設計は、既存システムの定義体ファイルと設計書、出力見本をNEC側に渡してWebSAM SVF仕様の納品書に再実装が必要だったが、変換ツールを使用することで工期を大きく短縮することができた。それをTANAKAホールディングスでセッティングして出力結果を確認するという手順で進められた。

こうして約3カ月でシステム構築を完了し、6月に運用テストを開始。2013年1月から本稼働している。

このように、短期導入・稼働が可能だった背景として、田中貴金属グループ各社の業務現場で帳票出力などのノウハウを培ってきたNECと、SVFの製品知識と技術支援を有するウイングアークとによる、密接でスムーズなアライアンス体制の存在を見逃すことができない。

帳票出力業務の“見える化”とネットワーク負荷の低減を実現

WebSAM SVF+RDEの新帳票システムの導入効果として、市村氏は、「既存のホスト収束型システムで実現していた帳票システムを、オープン環境でも遜色なく、しかも短期間でスムーズに実現できたことが、第1の成果として挙げられます」と語る。

加えて、懸案だったいくつかの課題も解消された。

まず、遠隔拠点のプリンターへ帳票を印刷する際、RDEのステータス管理機能により、実際に出力されたかどうかや出力の進捗状況を確認できるようになり、業務の正確さや効率性が向上した。同時に、出力させる拠点プリンターを送信側が自在に指定できるなど、印刷環境全体の“見える化”と生産性の向上が実現できた。

また、複数の遠隔拠点へ大量の帳票データを送信する際にも、スプール管理機能を通じて帳票データを小さく圧縮し送受信するため、ネットワーク全体のトラフィックを高めることがなく、他の業務の妨げになったり遅延することもなくなった。

「業務の現場では、出力する前に印刷イメージをプレビューできる点が好評です。プリンターへ出力する前に、帳票の中身を確認して紙への印刷が必要なものと、電子データで保存しておけばよいものとをフレキシブルに選択できるようになりました」と後藤麻三子氏は語る。

さらに、帳票システムが刷新されたことで、業務現場からいろいろな要望が寄せられ始めていると後藤氏は続ける。「従来できなかったことが、WebSAM SVF+RDEを使えばできるのではないかという、現場の期待感があるようです」(後藤氏)。

残りの帳票類もWebSAM SVF+RDEによる一元管理化を予定

「今後は納品書だけでなく、既存システムで処理している残りの帳票類も、WebSAM SVFを利用した新しい帳票システムに順次統一化していく予定です。また、遠隔拠点への出力とは別に、ユーザーの手元印刷で発生している既存システムのエラーも、WebSAM SVF+RDEで解決できるのではないかと期待しています。それは、サーバーからダウンロードした帳票データをPCで手動印刷したときに起きる出力エラーで、既存システムではエラーの原因を特定できていません。RDEのステータス管理機能を使えば、手元印刷ではなく任意の指定プリンターへ出力できるので、この問題は解消できそうです」と市村氏は期待を語る。

帳票システムは業務全体をつかさどる重要な存在にもかかわらず、アプリケーションサーバーやDBシステムなどに比べ軽視されている傾向があるが、もし帳票システムがダウンすれば、販売や仕入れなど社内の全業務が即座にストップする危険がある。

今回、WebSAM SVF+RDEの導入により、柔軟かつスケーラブルな帳票システム基盤を整えたTANAKAホールディングスでは、帳票システムの冗長化や可用性の追求も、今後は重要な課題として検討していく予定だ。

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