導入事例

大阪有機化学工業株式会社

ERPシステムの刷新に伴いBIツールを刷新
作業に1日かかっていた原価マスターのチェックを1クリックで実現
  • Dr.Sum EA
  • 化学
Before
「第1世代のBIツールでは、現場の担当者から新たな種類のデータ抽出の依頼があると、プログラムを書いてアプリケーションを作成し、データを抽出しなければならなかった。そのためシステム開発に時間がかかり、システム開発担当者の作業負荷が大きかった」
after
「原価の細かいデータを見える化できたことが、Dr.Sum EAを導入した最大の効果。原価の詳細をチェックしようとすると数日間の作業が必要だったが、Dr. Sum EAを導入したことで、1クリックで資料の作成が可能となり、原価の詳細チェックをほぼ1日でできるようになった」

導入背景

● ERPシステムの刷新に伴うBIツールの再検討

● データ抽出プログラムの開発負荷の増大

導入ポイント

● FlexProcessとDr.Sum EAとの連携

● 試用版の検証による操作性や豊富な機能を評価

導入効果

● 原価計算結果の詳細チェックのために数日かけて作成していた資料を1クリックで実現、原価の詳細チェックもほぼ1日を実現

● 一元化されたデータを集計することで同じ集計結果を参照可能

● GUIによる高い操作性により開発期間の短縮を実現

導入製品

Dr.Sum EA / Dr.Sum EA Datalizer Expert / Dr.Sum EA Datalizer MotionChart

※Dr.Sum EAに関するお問い合わせ

Company Profile

設 立:1946年12月21日
所在地:大阪市中央区
事業内容:有機化学工業品、有機試薬品、医農薬中間体、石油化学製品、電子材料関連製品、アクリル系特殊モノマー・ポリマーの製造販売、溶剤類の精製加工を事業として展開。
大阪有機化学工業株式会社
管理本部 情報企画部
部長 二ノ井 武嗣 氏(写真中央)
 
情報企画部 情報企画課
課長 今井 孝典 氏(写真左)
 
生産統括部 生産管理課
係長 岡田 貴信 氏(写真右)

アクリル酸エステルを基盤に、化成品、電子材料、機能化学品の開発から製造、販売を事業展開する大阪有機化学工業株式会社(以下、大阪有機化学工業)。導入から10年を経たERPシステムと第1世代のBIツールおよび、データウェアハウス(以下、DWH)の刷新にあわせ、第2世代のBIツールを導入することを決定。分析基盤としてDr. Sum EAの採用を決定した。これにより、1クリックで生産関係の入力情報の集計や原価計算関係のマスターの設定状態をチェックできるようになるなど、業務の見える化を実現。

アクリル酸エステルを中心に幅広い分野のもの作りを支える

大阪有機化学工業では会社創立から半世紀以上、「社会と産業界の進歩、発展に貢献する」ことを基本理念に、高度な技術を集積した特殊蒸留技術を駆使して高純度に精製された蒸留アクリレートを中心とする製品群を提供する「化成品」、スマートフォンやタブレット端末などのIT産業に欠かせない高品質な素材を提供する「電子材料」、特色ある化粧品原料やファインケミカル製品を提供する「機能化学品」の3つを事業として展開している。

最大の特長は、顧客の要望に応える少量多品種生産に対応した柔軟な生産体制を確立していること。5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)に基づく独自の生産保全活動である「OYPM(Osaka Yuki Productive Maintenance)活動」による”日本一きれいな工場”の実現を目指し、業界トップレベルの生産技術を活かして、アクリル酸エステルを基盤としたさまざまな特殊モノマー、および自社生産した特殊モノマーを原料とする。特殊ポリマーを提供している。

ERPシステムの刷新に伴い第2世代のBIツール導入を検討

大阪有機化学工業では、2003年にERPシステムを導入し、そのデータを有効活用することを目的に、第1世代のBIツールを導入してデータウェアハウス(DWH)を構築した。このERPシステムが、導入から10年が経過したことから、2011年にERPシステムの刷新を決定。NECネクサソリューションズの生産管理システムであるFlexProcessを採用した。

管理本部 情報企画部 部長の二ノ井 武嗣氏は「FlexProcessの導入にあたり、これまで使ってきた第1世代のBIツールを継続して利用するか、新たにBIツールを導入するかを検討しました。せっかく新しいERPシステムを導入するので、導入するERPシステムとリンクした実績のあるBIツールを導入することが望ましいと判断しました」と当時を振り返る。

第1世代のBIツールでは、現場の担当者から新たな種類のデータ抽出の依頼があると、プログラムを書いてアプリケーションを作成し、データを抽出しなければならなかった。そのためシステム開発に時間がかかり、システム開発担当者の作業負荷が大きい仕組みであったこと、またデータをグラフ化して表示する機能が複雑であったことも新たなBIツールの導入を決めた要因の一つだった。

そこで取引のあるベンダー各社に問い合わせを行い最終的に2製品の試用版を取り寄せて実際に使ってみた結果、操作性や豊富な機能を評価して、Dr.Sum EAの採用を決定した。Dr.Sum EAの採用に至った理由を二ノ井氏は「すでにFlexProcessとDr.Sum EAを連携させるテンプレートがあり、導入実績があることも採用を決めた理由でした」と話している。

第1世代のDWHとDr. Sum EAを併用しFlexProcessのデータから原価を把握

FlexProcessの採用を決定したのは、2011年2月。2月よりシステムの開発を開始して、わずか10ヶ月後の12月に本番稼働した。このとき、Dr.Sum EAの運用も同時に開始している。FlexProcessから1日に5~6回、データを抽出し、セントラルと呼ばれる中間データに蓄積して、セントラルからDWHとDr.Sum EAの2つの環境にデータを登録する仕組みになっている。

第1世代のDWHには、2003年からの販売、生産、購買、原価のデータが蓄積されており、売上情報や販売情報、稼働時間などのデータの見える化が実現されている。DWHでは、数字の羅列が表示されるだけのExcelのような仕様となっている。一方、Dr.Sum EAは、2011年12月以降の詳細な原価データを分析することに役立てている。特に原価管理では、原材料、人件費、そのほかの費用も含め、すべて単品で把握することが可能だ。

生産統括部 生産管理課 係長の岡田 貴信氏は「第1世代のDWHの操作性に関しては、特に問題はありませんでしたので引き続き併用しています。日々の売り上げや工場ごとの売り上げなどは、Dr.Sum EAによりグラフ化されているので見やすくなっています。またFlexProcessから出力される原価の数値は、四半期単位での集計値になっているので、原価の詳細を見るためにもDr.Sum EAを使っています」と話す。

また二ノ井氏は、「月次の工場での生産会議の前に、前月の生産数量や当月の生産数量を把握しておくためにDr.Sum EAは、生産現場で使われています。また毎月、製品の収率※稼働時間、稼働工数チェック等にも利用しています。例えば、平均で98%の収率の製品が95%になったり100%を超えたりしたときに、その原因を究明するのに役立てています」と話している。

※収率…合成・精製・回収などの過程で、理論的に予想される目的物質の量に対して実際に得られた量の割合

原価のマスターチェックを1クリックで把握
一元データの集計で信頼性も向上

大阪有機化学工業では、FlexProcessを導入したことで、単品ごとの製造原価を算出できる原価計算の仕組みを実現した。FlexProcessとDr. Sum EAを連携した効果を岡田氏は、「原価の細かいデータを見える化できたことが最大の効果です。同時に売上情報や生産の基本データの見える化も可能になりました」と話す。

例えば原価計算における経費の配賦作業において、設備の稼働時間が配賦の条件になるが、新しい設備が導入されたり、設備が廃棄されたりした場合に、原価のマスターに追加したり削除したりしなければならない。こうした作業に漏れがあると、原価を正しく把握できない。

また岡田氏は、「以前は、原価の詳細をチェックしようと思うと数日の作業が必要でした。Dr.Sum EAを導入したことで、1クリックで原価の詳細をチェックできるようになりました。また、設備が登録されているが原価のマスターに設定されていないといったことが、ひと目で分かります」と話す。

また、これまでは現場の担当者がそれぞれのやり方で、手作業でデータを集計していたため、同じデータを集計しても結果がそれぞれ異なるという課題があった。Dr.Sum EAを導入したことで、一元化されたデータを使って集計を行うことにより、すべての担当者が同じ集計結果を参照できるようになっている。

一方、システム面での効果を情報企画部 情報企画課 課長の今井 孝典氏は、「Dr.Sum EAは、GUIで開発ができるので、開発期間を短縮することができます。また以前のDWHでは、一つの画面で一つのテーブルの情報しか見ることができませんでしたが、Dr.Sum EAでは複数のテーブルを結合して一つの画面で見ることができて非常に便利です」と話している。

経営層向けのダッシュボード実現にMotionBoardの採用を検討

今後の生産現場での取り組みについて岡田氏は、「現在は、製品ごとの利益は見ることができますが、販売先ごとに集計してほしいといった要望もあります。これまでは、Dr.Sum EAをデータのチェックのために使っていましたが、過去のデータもだいぶ蓄積されてきたので、過去からの推移を見たいと思っています。データの推移を見るためにはグラフ化も重要になると考えています」と話す。

また二ノ井氏は、「経営層から日々の販売情報を見たいという要望があるので、現在はスマートフォンから日次の売上速報を見られるようにしています」、今井氏は、「今後はMotionBoardを使って、組織・階層別に必要な情報をダッシュボードで作成し、能動的に見てもらえる仕組みを実現したいと思っています」と今後の展望を話している。

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