導入事例

田辺三菱製薬株式会社

医薬品業界における変化の兆しをボタンひとつでビジュアル化 1,700名に及ぶMRの活動の羅針盤を目指す
  • MotionBoard
  • 医薬品
Before
「変化が激しい医薬品業界では、経営・販売戦略の変更も多く、見たい指標も刻々と変化します。そこで変化に応じた分析ツールの短期改修が必要でした。また、より複雑で高精度のデータをわかりやすく『見える化』し提供することで、二次加工を省力化することも必要でした」
after
「ボタン1つで見たいデータがグラフ化されるので非常に便利です。現場からは、二次加工にかかる時間がなくなった、作業が楽になったと評価されています。二次加工を省力化し、データをビジュアル化するという第一段階の目的は達成できました」

導入背景

● 複雑で高精度かつ高価な社外の医薬品市場データをもっと有効にMR活動に活かしたい

● データをビジュアル化し、変化の兆しを早期にキャッチしてMRの行動対応に活かしたい

● データの二次加工をできるだけ省力化したい

導入ポイント

● 選択した条件に合ったグラフが自動で見やすく綺麗に描画される

● 日々、3,500名のアクセスに耐えられる製品

● ウイングアーク1s tのBI開発責任者の真摯な姿正が、採用側との距離を近くし要望が届けやすい

● 開発コストが少なく仕様追加や変更が簡易

 

導入効果

● 変化の兆しのビジュアル化を実現

● 数値のボリューム感が容易に把握

● データの二次加工が省力化され利用効率が向上

● 分析システムの開発工数削減

導入製品

MotionBoard / Dr.Sum EA

Company Profile

設立 :1933年12月15日
所在地 :大阪市中央区
事業内容 :自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患、中枢神経系疾患、各種ワクチンなどの医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売を事業として展開。
田辺三菱製薬株式会社
田辺三菱製薬株式会社
営業本部 営業推進部 営業情報グループ
グループマネジャー 長江 裕司 氏(写真左)
 
田辺三菱製薬株式会社
営業本部 営業推進部 営業情報グループ
主幹 辻 雅夫 氏(写真右)

医療用医薬品、各種ワクチンや「アスパラドリンク」ナンパオ」「タナベ胃腸薬<調律>」をはじめとする一般用医薬品などの製造・販売を事業として展開する田辺三菱製薬株式会社(以下、田辺三菱製薬)。変化の激しい医薬品業界において、参入市場や競合製品などの動向を迅速に把握し、変化に即応できる経営戦略、製品戦略を立案することを目的に、MotionBoardおよびDr.Sum EAを採用した。

医薬品の創製を通じて社会から信頼される企業を目指す

「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」という企業理念に基づき、自己免疫疾患、糖尿 病・腎疾患、中枢神経系疾患、各種ワクチンなどの医療用医薬品を中心とした医薬品の製造・販売を事業として展開する田辺三菱製薬。国際創薬企業として、社会から信頼される企業の実現を目指している。

具体的な取り組みとして、「新薬創製力の強化」「新製品を軸とした国内事業の躍進」「海外事業拡大への基盤構築」「事業・構造改革の加速化」という4つの戦略課題を設定。継続的な成長に向けた基盤強化、事業拡大のための積極的な先行投資を実施することで、「新たな価値を創造しつづける企業」への変革に取り組んでいる。

現在の医薬品業界は、市場が急速に変化しており、環境の変化に即応できる強靭な企業体質への変革が求められ、市場に対して独自の価値を業界一早く提供するスピード感のある創薬企業に変貌するための戦略が推進されている。その一環として、アイ・エム・エス・ジャパン(以下、IMS)の医薬品市場情報を利用した市場分析や競合分析などを行っている。

IMSの医薬品市場データは、同業界の企業別、製品別の売上金額をはじめ営業担当者の活動状況・医師の処方診断状況まで、市場情報に関わる様々なデータが提供されている。現状では、参入市場や競合企業、競合製品などの情報が時系列に登録された巨大なExcelシートをハンドメイドで毎月更新。そのExcelシートを全社で共有し、分析業務や会議資料の元データとして活用している。

営業本部 営業推進部 営業情報グループ 主幹の辻 雅夫氏は、「どの部署が、どのような頻度でIMSの市場データを使っているのか、また、本当に価格に見合った有効な活用がなされているのかといった疑問がありました。調査をしてみると、多くの部署で利用されていたものの、データの加工作業に相当な時間がかかっており、かつ、同じ内容が各部署で重複されており、繰り返し最新データに更新するといった作業レベルのものが非常に多いことが分かりました」と語る。

これまで田辺三菱製薬では、分析システムを手組みで構築していたが、市場や顧客の変化が激しい医薬品業界では、経営・販売戦略の変更も多く、見たい指標も刻々と変化する。市場や顧客の変化に応じて、分析システムを短期で改修しなければならない。また、全社、支店、営業所、チーム、MRレベルにおいて、同じグラフで状況確認できるシステムを提供することで、各レベル間での操作方法の違いを解消し、利用者側の負担を減らしたいという想いがあった。

「IMSから提供される元データの一次加工のレベルで、少なくとも各部署で定期的に作る二次加工レポートを吸収してしまえば、作業時間の圧縮と公開日の短縮につながると思いました。また、手組みではなくツールを用いたシステム化が重要で、開発コストが少なく仕様追加や変更も簡易なBIツールが適していると判断しました」(辻氏)

ニーズに合う BIツールを求め、20社の製品を比較検討

田辺三菱製薬では、2011年よりBIツールの検討を開始。2012年にMotionBoardとDr.Sum EAを採用することを決定した。辻氏は、「使えるシステムを目指し、20社近くのBIツールを検討しました。社内にお越しいただき説明会を実施したり、セミナーやハンズオンに参加したり、既に導入されている会社やSIerの意見を参考に比較検討をしました」と話す。

また営業本部 営業推進部 営業情報グループ グループマネジャーの長江氏は、次のように語る。「IMSの医薬品市場データは、全体の75%を本社や支店、営業所のスタッフ、約500名が利用しています。また1,700名のMR(医薬情報担当者: Medical Representative)もその一部を利用しています。BIシステムを導入すれば、分析システムを手作りする工数を大幅に削減できます」

MotionBoardとDr.Sum EAを採用した理由を辻氏は、「利用者が現状を把握して、次の行動につなげるためには、市場や顧客の状況をタイムリーに“見える化”することが必要でした。グラフが、自動で綺麗に描画されること、システムの仕様追加や変更が簡易なこと、そして、全社的に利用しようとした場合、約3,500名のアクセスに耐えられるのか、も重要なポイントとなりました」と当時を振り返る。

変化の兆しをボタンひとつで “ビジュアル化”

MotionBoardとDr.Sum EAを導入した分析システムは、2013年5月に公開。約20億件のデータ、種類により週次、月次、四半期、半期単位で更新されるIMSの医薬品市場データと社内のSFA活動データ、実消化データなどを組み合わせ、夜間バッチで集計処理を行い、Dr.Sum EAに登録、MotionBoardでグラフ化する仕組みを構築した。

辻氏は、「BIツールの利用は初めてのため、システム公開までに多くの苦労がありました。例えば、IMSデータの製品間との整合性、IMS地域区分と田辺三菱製薬の組織とのマッチングなどは、統合的なシステム構築の場合、BIツールでシステマチックに吸収させようとすると様々な工夫が必要です。MotionBoardは、操作を覚えてしまえばマウスのクリックだけで必要なデータがグラフ化されるので非常に便利です。

“定着化”をカギと捉え約70回、 延べ1,000人以上に説明会を実施

また、利用者への“定着化”がカギと捉えており、システム公開後の定着化活動に終始力を注ぎ、市場把握の手順を織り込んだ操作解説書などの作成にも時間を費やしました。本社をはじめ、支店、営業所など社内を対象に、約70回、延べ1,000人以上に説明会を実施しました。特にMRにとってはデータをその都度加工しなくてもグラフになっていると好評です」と語る。

一方、長江氏は、「現場からは、二次加工が不要となり、作業が少なくなったと評価されています。Excelシートで提供している膨大な基礎データは、変化の兆しが分からない、ボリューム感が把握できないなど、グラフ化しての提供が重要 でした。まだ足りない機能もありますが、二次加工を省力化し、データをビジュアル化するという第一段階の目的は達成できたと思っています」と話している。

機能強化と利用状況の把握でMotionBoardの全社活用を推進

今後、田辺三菱製薬では、現場からの要望に応じて、必要な機能を追加開発していく計画だ。今後の取り組みについて辻氏は、次のように語る。

「利用ログのレポートをMotionBoardで公開し、低活用者へのヒアリング、定着化に努めることを検討しています。また、MRの活動は変化していくため、エリア分析にMotionBoardの新機能であるグラフ機能を活用しようと考えています」

長江氏は、「まだ、完成途中、道半ばです。特に現場に十分浸透していないという課題もあります。基礎的評価指標は本部からMRまで、データを加工することなく、同じ指標を参照できることが理想です。MotionBoardの全社活用を推進することで、最終的には、約1,700名のMRが自分の担当先の状況や競合の動向などを把握し、それに基づいて自律的に行動できる仕組みにし、MR活動の羅針盤になればと思っています」と話している。

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