導入事例

辻調グループ

少子化の中で、「未来の食業人」をいかに集めるか?
入学検討者を適切なタイミングでフォロー
「鉄を熱いうちに打つ」という意識が浸透
  • MotionBoard
  • 教育
  • クラウド
Before
「入学検討者のリストをSalesforceで管理し、ダイレクトメールやパンフレットの発送、電話やメールによるオープンキャンパスなどのイベントの案内、イベント参加者へのフォローなどを行っている。だが、そのリストは膨大で、一人ひとり異なるタイミングを見計らいながらコンタクトをかけることは困難」
after
「優先的に行うべきコンタクトを怠っていると、ダッシュボードにアラートが表示されて対応が促される。適切なタイミングでコンタクトを取ることがいかに大切なのかを身を持って知り、「鉄を熱いうちに打つ」という意識が、担当者の間に着実に根づきつつある」

導入背景

● 少子化の影響を受け、大学や短大、専門学校などと競合する中で、「学びたい」という姿勢の入学者との接点のタイミングをどう効率化し管理するか。

● 年間6万人が追加される膨大な入学検討者リストを保有しているが、広報担当者のマンパワーのみで的確なフォローを行うことは困難。

導入ポイント

● 入学検討者の膨大なリストを管理しているSalesforceにアドオンする形でポータルを構築できる。

● 入学検討者に対し、最適なコンタクトのタイミングを直感的に把握し、優先順位(客観評価軸)を加味した進捗管理ができる。

● 専門的なITスキルがなくても操作できるように、簡潔なフォーマットで入学検討者のリストを“見える化”。加えて、iPadでの視認性や操作性を確保。

導入効果

●「今連絡すべき人」など、ステータス別に対応すべき人数が一覧で表示され、見える化を実現。状況別の検討者に対してアプローチするため、担当者のストレスが軽減され、現実的な指標を目指してコンタクトすることで効率が向上。結果、入学検討者に対するコンタクト総量が増加。

● イベント参加者に迅速にフォローを行うなど、コンタクトの質が向上。

導入製品

MotionBoard Cloud for Salesforce

Company Profile

辻調グループ
設立:1960年
所在地:大阪市阿倍野区
事業内容:創設者・辻静雄氏の「教えることによって学ぶ」という建学の精神、「本物を探求する姿勢」というビジョンを継承した実践教育を行う。現在、厚生労働大臣指定の専修学校である辻調理師専門学校および辻製菓専門学校、専門ジャンルに特化した調理や製菓のプロフェッショナルを養成するエコール辻大阪、エコール辻東京、上級校の辻調理技術研究所、辻調グループ・フランス校を展開。
URL:http://www.tsuji.ac.jp/

辻調グループ

辻調グループ
コミュニケーション本部 企画部 副部長
マーケティンググループ マネージャー
梶原 健児 氏

辻調理師専門学校、辻製菓専門学校をはじめ、調理・製菓の学校を国内外に6校を展開している、辻調グループ。「本物を探求する姿勢」を持つ「食業人」を育成している辻調グループにとっても、近年の少子化は深刻な問題だ。「学びたい」という姿勢の学生に入学してもらうには、入学検討者との緊密なコミュニケーションが欠かせない。辻調グループでは、広報担当者を中心に行っているこの業務を効率化するために、「MotionBoard Cloud for Salesforce」をベースとしたダッシュボードを構築。これにより入学検討者へのコンタクトの総数を格段に増やすとともに、適切なタイミングを逃さない“質”の向上を図ることができた。

調理や製菓に対する高い志を持った学生をいかに集めるか

1960年に大阪市阿倍野区に辻調理師学校(現在の辻調理師専門学校の前身)を建学して以来、調理や製菓を中心とした実践教育を追求する辻調グループ。在校生の総数は約3,500名、毎年の入学者数も約2,500名に及び、同種の学校や教育機関を圧倒する規模を誇る。

そんな辻調グループといえども近年の少子化は深刻な問題だ。1992年当時に約200万人だった18歳人口は、2015年現在では約120万人にまで減少している。全国の公立学校の統廃合が進む中で、「未来の食業人」となる学生に入学してもらわねばならない。

辻調グループ コミュニケーション本部 企画部の副部長であり、マーケティンググループのマネージャーを務める梶原 健児氏はこのように話す。

「以前はオープンキャンパスを開催すれば、あふれるほど人が集まる時期もありましたが、今にしてみれば隔世の感があります。そもそも単に学生を集めればよいわけでもありません。調理や製菓はとても厳しい業界であるだけに、プロフェッショナルとして自立したいという志を持った人でなければ続かないのです。そのためにも、入学検討者としっかりコミュニケーションを取りながら、自分の進路について真剣に考えていただき、その上で辻調グループへ出願してほしいのです」

入学検討者のリストを保有するSalesforceにMotionBoardをアドオン

主な入学者候補である高校生に対する広報PRは、Webサイトや進学情報媒体への記事出稿、“ガイダンス”と言われる、高校で実施される進学説明会を中心に行われており、これらの活動を通じて年間約6万人分の新たなリストが集まり蓄積される。辻調グループはこのリストをSalesforceで管理し、ダイレクトメールやパンフレットの発送、電話やメールによるオープンキャンパスなどのイベントの案内、イベント参加者へのフォローといったコンタクトを行っている。

難しいのは、全員一律のスケジュールではコンタクトを実施できないことだ。「リストの中には、中学生や高校一年生といった早い時期からエントリーした人から、高校三年生の秋になってエントリーした人まで混在しており、アプローチすべきタイミングが一人ひとりで違います」と梶原氏は話す。

辻調グループには社員とパートナーを合わせて約30名の広報担当者がいるが、そのマンパワーだけでは対応は困難だ。そこで2014年7月、「ITシステムによるサポートが不可欠」という方針が固められ、「MotionBoard Cloud for Salesforce」(以下、MotionBoard)の導入を決定した。

「Salesforce自体をカスタマイズしてダッシュボードを作ることも考えましたが、イニシャルコストやSalesforceのカスタマイズにかかる費用で断念しました。そこで2013年に別の目的でテスト導入していた

MotionBoardのライセンスを転用して活用することにしました」と梶原氏は語る。

コンタクトの最適タイミングを把握し優先順位を加味した進捗管理

では、辻調グループはSalesforceにMotionBoardをアドオンすることで、具体的にどんなダッシュボードの構築を目指したのか。一つは広報担当者を対象としたもので、「入学検討者に対し、コンタクトの最適なタイミングを直感的に把握し、優先順位(客観評価軸)を加味した進捗管理もできるようにする」こと。もう一つはマネージャーを対象としたもので、「現状および進捗状況の把握する。また、将来は各担当者への振り分け指示も行えるようにする」という指針が定められた。

また、どちらのダッシュボードについても「専門的なITスキルがなくても操作できるように、簡潔なフォーマットで入学検討者のリストを“見える化”する。加えて、iPadでの視認性や操作性を確保する」ことを前提とした。

こうした目標を掲げて開発作業がスタートしたのは2014年10月のこと。「ダッシュボード開発に取り掛かる前に、Salesforceに蓄積されている膨大なデータの精査ならびに関連付けを行う必要がありました。最初から大変な苦労に直面したのですが、ウイングアーク1stから紹介された開発パートナーの株式会社ギミックプロジェクトのサポートを受けながら、なんとか年内に開発を終え、2015年の年明け早々からサービスを開始することができました」と梶原氏は振り返る。

このダッシュボードの効果もあって、辻調グループは入学検討者へのコンタクト総量を格段に増やすとともに、その“質”の向上を図ることができた。例えば、入学検討者が実際に出願に至る歩留りを高める上で効果的なイベント参加者に対するフォローに関しては、担当者がコンタクトを怠っていた場合にダッシュボードにアラートが表示されて最適なアクションがとれるようにした。また、そのために優先度をつけたリスト化(データ)を整備したことも大きな効果といえる。「適切なタイミングでコンタクトを取ることがいかに大切なのかを身を持って知り、『鉄を熱いうちに打つ』という意識が、広報担当者の間に着実に根付きつつあります」と梶原氏は手応えを語る。

マーケティングオートメーションへダッシュボードの発展を目指す

しかし梶原氏は、現状のダッシュボードは必要最低限の機能を実装した段階にすぎず、改善や拡張の余地があり、まだまだMotionBoardが持っているポテンシャルを活用しきれていないと、すでに一歩先のことを構想しはじめている。

具体的には、入学検討者に対するコンタクトの優先順位を設定する際のベースとなっている客観評価軸について、MotionBoard上で「仮説」「検証」の分析を繰り返しながら、その精度を高めることを検討している。また、ダッシュボードを利用する広報担当者やマネージャーに対して、より直感的で、新たな“気づき”を促す操作環境を提供すべく、グラフィカルな要素も取り入れていく考えだ。

さらにその先に梶原氏が見据えているのが、マーケティングオートメーションへの発展だ。「現在のダッシュボードでコンタクトフローをどれだけ効率化しても、マンパワーの制約からどうしても限界があります。そこで初期段階ではシステムが肩代わりして自動的にコンタクトを行い、“ここぞ”というタイミングでリアルな担当者に引き継ぐことができる仕組みを実現したいのです」

辻調グループは、「本物を探求する姿勢」を求め、これからもチャレンジを続けていく。

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