導入事例

株式会社AZホールディングス

営業訪問履歴と商用POSデータの掛け合わせにより
刺激的なインサイトを得て次のアクションへ
  • MotionBoard
  • 情報・通信
  • クラウド
Before
SalesforceにPOSデータを登録しクロス集計を実行しようとしたが、ビッグデータであるPOSデータは、集計して表示するまでの処理に膨大な時間がかかるため、現場での使用には耐えられない状況だった
after
集計処理高速化の実現と書店別および書籍別実売冊数ダッシュボードの作成により営業訪問前の作業が大幅に減少した。また、販売傾向もひと目で分かるようになった

導入背景

● それまで利用していた商用のPOSデータ提供サービスが終了するのに伴い、POSデータを閲覧するための別の方法を模索していた

● Salesforceに格納されている案件情報とPOSデータとを組み合わせて分析したかった

● Excelで作成された個々のファイルを集計・レポートする作業の負荷が大きかった

導入ポイント

● 大量データも一瞬で表示できる

● Salesforceに格納されたデータと連携させ、必要なデータを容易に抽出できる

● 使える関数・変数が豊富で、プリセットされている関数を応用することで迅速に検索条件を作成可能

導入効果

● データストレージを利用した高速集計によりいつでもデータの確認が可能

● Salesforceの納品冊数データとPOSデータの組み合わせなど、多角的な分析が可能

● ワンクリックでデータを出力できるようになるなど、営業担当者の業務効率が向上

● 会計データの月次処理レポートにおいて、丸1日分の工数を削減

導入製品

MotionBoard Cloud

Company Profile

設立:1971年
所在地:東京都渋谷区
事業内容:グループ会社であるコンセント、ビー・エヌ・エヌ新社、フィルムアート社、草冠、PIVOTの統括を事業として展開。
株式会社AZホールディングス
執行役員
稲垣 智彦氏(写真中央)
 
執行役員 出版営業統括部
武田 善氏(写真右)
 
管理本部 事業管理部
深野 春恵氏(写真左)

自社が発行する雑誌や書籍が、いつどこで購入されるのかを把握できるPOSデータは、次の出版計画や販売戦略を策定する上で非常に重要なデータだ。AZホールディングスでは、「MotionBoard Cloud for Salesforce」を利用することで、POSデータを自社に適したかたちで閲覧できるようにするとともに、Salesforceに蓄積されている営業訪問履歴や会計データとも連携させることで、営業に役立つ新たな洞察を見い出せるようにした。また、管理部門においても、短期間で会計レポートを作れるようにし、月次処理において丸1日分の工数削減につなげている。

「ふつう」の人々の情報生活をより豊かに美しく、創造的に

株式会社AZホールディングス(以下、AZホールディングス)は現在、Webサイトの設計・制作・運用会社である「コンセント」、ものづくりの視点によるデザイン・コンピュータ・クラフト関連書籍を刊行する「ビー・エヌ・エヌ新社(以下、BNN)」、映像・アートを中心にクリティカルな視点をもった書籍を発行する「フィルムアート社」、自社ブランドによる生花販売やスクールなどの事業を展開する「草冠」、Webシステムの開発会社である「PIVOT」の5社で構成されるAZグループの事業を統括している。

書店のPOSデータを営業活動に役立てる

AZグループの2つの出版社であるBNN とフィルムアート社では、両社あわせて1,000種類を超える雑誌・書籍を取り扱っている。出版社は、雑誌や書籍を企画し著者に執筆してもらう言わばメーカーという位置付けにあり、制作された雑誌や書籍は取次を経由して全国の書店に配本され顧客に販売される。日本全国には約1万4,000店の書店があるが、いつ、どこで、どの本が、どれだけ購入されたのかを把握することは、出版社にとって非常に重要だ。

AZホールディングスでは、これらの情報を把握するために、日本全国の書店のPOSデータを閲覧できる商用サービスを利用していたが、2015年中に同サービスの提供が終了することになり、別の方法を検討する必要があった。他のPOS提供サービスは、使い勝手やユーザーインターフェイスに難があったこともあり、生のPOSデータを購入し、独自の閲覧システムを開発することにした。

さらに、同社では2013年から営業部門や管理部門でSalesforceを活用し、会計データをはじめ、書店を訪問して営業活動履歴などを蓄積しており、これらのデータとPOSデータを組み合わせて分析することで、新しい洞察が発見できるのではないかと考えた。

ところが、実際にSalesforceに生のPOSデータを登録してみたものの、集計処理に時間がかかりすぎるという問題に直面した。POSデータは、書店で1冊でも売れればデータ化される、ロングテールな性質を持ったビッグデータだからだ。

処理の高速化を求めて思いついたのが、Salesforceの展示会などで着目していた「MotionBoard Cloud for Salesforce」(以下、MotionBoard)だった。既にPOSデータの購入先の変更は決まっており、約2ヶ月での導入完了を強いられた。同社執行役員の稲垣 智彦氏は、次のように当時を振り返る。

「MotionBoardを何でもできるツールと捉えるのではなく、トレーニングに参加し、ツールができることとできないことを見極めた上で、MotionBoardに向いた方法で課題の解決を実現しました。ウイングアークの分かりやすいトレーニングや的確なサポートには大いに助けられました。現場部門の担当者が直接参加したことも効果的で、それにより2ヶ月という短期間での実装にも成功しました」

7~8年分のデータを登録
高速なパフォーマンスを評価

今回、構築したシステムは、出版専用システムから納品/返品データや店舗情報などが月次処理でSalesforceに登録され、POSデータと合わせてMotionBoardのデータストレージに登録される仕組みとなっており、現在、7~8年分のデータが登録されている。

MotionBoardを導入したシステム面での評価を稲垣氏は、「信じられないくらいに集計処理が高速です」と語る。以前のシステムでは表示に30分かかっていた集計表も、10秒で表示できるようになった。

また必要なデータを容易にSalesforceから抽出できるようになったことも大きい。POSデータの閲覧のみならず、例えば、Salesforceの納品冊数データとPOSの購買データを組み合わせて見るなど、営業活動に欠かせないシステムとなった。さらに、管理部門が会計レポートの作成にも利用するなど、用途も拡がっている。

“数字を見て行動する”ための営業部門の欠かせないツールに

では、営業部門や管理部門は実際にどのように活用しているのか。営業部門を統括する立場にある執行役員 出版営業統括部 武田 善氏は、「以前は、営業担当者は外出先から帰社して翌日訪問する書店向けの資料を作り、それから訪問していました。しかしMotionBoardの導入により外出先からでも実績データを確認できるようになったため、資料作成が不要となり、店舗フォローのスピードが向上しました。また、毎日1時間くらいの残業が減っています」と話す。客先である書店向けに、アイテムを増やす、テーマに特化するなどの提案を行うためには、売れている書籍の傾向を拾うことが重要になる。「営業担当者は訪問前に時間をかけずにダッシュボードで確認できるようになりました。また、営業担当者が自然に集まって更新されたデータを見ながら議論することも珍しくありません。そこから次のアクションのヒントが生まれてきます」(武田氏)このようにMotionBoardは、営業提案の質の向上に寄与している。

管理部門では、Excelシートとの格闘から解放

管理部門でも、SalesforceとMotionBoardの組み合わせは、大きな効果を上げている。管理本部 事業管理部の深野 春恵氏は、「従来は、ほとんどのデータがExcelで作成され個別のファイルとして管理されていたために、必要なExcelシートを探し出しデータを抜き出して、レポートを作成する作業の負荷が大きかったのです。しかし今では、返品・在庫・原価データを組み合わせた分析が可能になり、CSVデータ(返品数、在庫)やSalesforceのデータ(原価、その他管理データ)を連携して短期間に会計レポートを作成できるようになりました。MotionBoardを導入したことで、月次処理において丸1日分の工数を削減できました」とその効果に満足している。

データ活用の体制を確立事業会社への展開も検討

MotionBoardの活用において見逃せないのが、稲垣氏、武田氏、深野氏のチームワークだ。システムに詳しい稲垣氏、現場の業務を熟知する武田氏、深野氏が頻繁に集まって、業務改善のためのMotionBoard活用について毎日のように侃々諤々の議論を行った。3人は自分たちで作ったダッシュボードを見ながら、その検証を繰り返し、より業務に役立つものにしていった。この積み重ねこそが重要だと稲垣氏は話す。こうしたさらなる改善に向けたミーティングは、今でも実施されているという。

稲垣氏は、「これまで、データは持っていてもうまく活用できていないのが実情でした。導入から1年が経ち、データを活用できる体制が整ったと感じています。データの2次利用、3次利用が容易になり、次のアクションが迅速に起こせるようになりました。社内にはまだExcelで管理しているものも残っているので、これらのデータもMotionBoardで活用していきたいと考えています。また、ほかの事業会社への展開も検討しています」と、さらなるデータ活用を目指している。

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