導入事例

京都産業大学

基幹業務システム再構築プロジェクトを支える帳票システムにSVFを採用
Webシステムへの移行やUnicode対応により、長期にわたる運用の継続が可能に
  • SVF
  • 教育
Before
既存の開発環境に附属している帳票ツールはGUIで操作できるものの、その操作にはプログラムも理解していることが必要で、帳票フォームをひとつ設計するのに数日を要することも珍しくなかった。基幹業務システムの再構築を進めつつ、同時に500種におよぶ帳票フォームを再設計・移行することは、工数が膨らみすぎるという課題を抱えていた。
after
SVFX-Designerを使用すれば、グラフィカルな操作で直感的に帳票フォームを作成することができ、スムーズに移行が進んでいる。実際の作業にあたっているのは、プログラミングなどの専門的なITスキルを持たない事務職員だが、設計仕様を渡せば翌日には帳票フォームが完成している。

導入背景

● 2014年から2018年までの5 ヶ年計画で基幹業務システムの再構築を推進していた

● 既存の約500種の帳票フォームをPDF化し、Webシステムに移行する必要があった

導入ポイント

● ノンプログラミングによる帳票フォーム作成

● 他基盤のバージョンアップやリプレースの影響を最小化する、独立した帳票システムの構築

● Unicode規格のIVS(異体字セレクター)をサポート

導入効果

● プログラミングなどのスキルを持たなくても帳票設計が可能

● 帳票フォームの作成に要する時間を従来の1/10に短縮

● 自己点検・評価報告書や教員個人の教育業績などのシステム開発コストを約20%削減

導入製品

SVF for PDF / SVFX-Designer / SVF Connect SUITE

Company Profile

開学:1965年
所在地:京都市北区上賀茂本山
事業概要 :経済学部、経営学部、法学部、外国語学部、文化学部、理学部、コンピュータ理工学部、総合生命科学部の8学部および大学院を擁する総合大学。2017年には新たに現代社会学部を開設予定。宇宙物理学者・荒木俊馬氏の建学の精神を今に受け継ぎ、更なる高みに挑戦する気概を持って世界に雄飛していく次世代型リーダーの育成を目指す。
京都産業大学
京都産業大学 情報センター 課長補佐
平野 伸明 氏
2015年に創立50周年を迎えた京都産業大学は、この大きな節目の年をこれからの50年を見据えたさらなる飛躍への契機と位置付けている。その一環として取り組んでいるのが、基幹業務システムの再構築だ。「長期にわたって安定したシステム運用を継続する」という目標のもと、SVFで帳票システムを刷新。帳票フォーム作成をスピードアップするとともに、重要書類の印刷にまつわるコストを大幅に削減した。また、報告書などの文書をCSVから自動的にPDF化する業務システムにもSVFを活用している。

2018年までの5ヶ年計画で基幹業務システムの再構築を推進中

京都産業大学は2014年から2018年までの5ヶ年計画で、基幹業務システムの再構築を進めている。現在のインフラを構築してからすでに約20年が経過し、維持・メンテナンスの面で課題があったのがその背景だ。

当時採用した開発環境やデータベースは今となってはマイナーな環境となっており、それらをサポートできるベンダーはほとんど残っておらず、大規模な改修に対応できない。発展の期待ができないにもかかわらず、維持・メンテナンスのために学内で運用管理者を育成し続けなければならないことも大きな問題だった。ユーザーの利用環境に目を向けても、OS環境(Windows)に依存しており、事務用PCの更新のたびに大がかりな改修作業が避けられなかった。

こうした課題とリスクを直視した同学の情報センターでは、「長期にわたって安定したシステム運用を継続する」という目標を掲げ、基幹業務システム再構築に臨んで次のような基本方針を打ち出し、課長補佐の平野 伸明氏を中心に推進することとなった。

・業界標準の言語やデータベースを採用し、継続して開発やサポートを行える環境を整えることで、将来的に動作しなくなる、利用できなくなるといったリスクを回避

・ユーザーの利用環境をWebシステムとして構築することで、OSの更新のたびに発生していた再開発の作業を削減

将来を見据えたときSVFしかなかった

この計画を推進する中で、重要なポイントとして浮上したのが帳票の扱いである。同学の基幹業務システム上では約500種の帳票フォームを運用しており、これらを定型フォーマットに則ってWebシステムに出力するためには、PDF化が最良と考えられた。

しかし、既存の開発環境に附属している帳票ツールはGUIで操作できるものの、その操作にはプログラミングを理解していることが必要で、帳票フォームをひとつ設計するのに数日を要することも珍しくなかった。基幹業務システムの再構築を進めつつ、同時に500種におよぶ帳票フォームの再設計・移行は、現実問題として工数が膨らみすぎる。

そこで同学は新たな帳票システムの導入を決断し、製品選定に着手した。製品に求めるポイントとして、平野氏は次の点を挙げる。

「まず重視したのは帳票フォーム移行における“スピード”です。ノンプログラミングで設計できることを条件としました。二つ目は、帳票システムの独立性です。開発環境やデータベースなどの基盤のバージョンアップやリプレースの影響を最小化するためにも、帳票システムは基幹業務システム本体から切り離して、疎結合で連携させる方法をとりたいと考えました。

三つ目に、Unicodeへの対応です。本学では多くの国々からの留学生を受け入れており、これまで使ってきたシフトJISでは扱えなかった氏名を正しい言語や字体で表記するためにも、Unicodeをサポートする必要がありました。また、本学独自に作成した外字の管理コスト削減も課題としてあり、Unicode規格であるIVS(異体字セレクター)を解決策として考えていました。IVSに対応した製品はSVFの他にはなく、将来を見据えたときSVFしかありませんでした」

これらの条件をすべて満たす帳票システムとして、同学はSVFの採用を決定した。

帳票フォームの作成時間を1/10以下に短縮

他システムでもSVFを活用基幹業務システム再構築プロジェクトも中盤に差し掛かり、2016年春からは寄付金システムや入学検定料収納システムなど一部のシステムが本番稼働を開始した。これにあわせてSVFを用いて再設計・移行を行った帳票フォームの運用も始まっている。

「SVFX-Designerを使用すれば、グラフィカルな操作で直感的に帳票フォームを作成することができ、スムーズに移行が進んでいます。実際の作業にあたっているのは、プログラミングなどの専門的なITスキルを持たない事務職員ですが、設計仕様を渡せば翌日には5本分くらいの帳票フォームが完成しているという具合です。従来と比べると、帳票フォーム1本あたりの作成時間は1/10以下になっています。現時点で再設計・移行を終えたのはまだ20~30本程度ですが、このようなハイペースで作業が進めば約500本の帳票フォームも問題なく対応できそうです」と平野氏は語る。

また、平野氏は基幹業務システムの帳票システムとは別に、大学が自己点検・評価活動において作成している「自己点検・評価報告書」や教員個人の「教育業績」などの数百ページにわたる文書を自動PDF化するシステムへのSVFの活用にも乗り出した。

CSVファイルを介して原稿の元データをSVFに送るだけで、自動的にこの規定フォーマットに沿ってレイアウトを整えてPDF化するとともに、必要な部分だけを抜粋してWebシステムに表示する仕組みを構築したのである。「PDFの出力処理の構築が課題でしたが、SVFの活用により簡単な定義を作成するだけで実現できたことで、システム開発コストを約20%削減できました」と平野氏は語る。

学生サービスを改善する各種申請書類へのSVF活用も検討

情報センターとしてのミッションは、2018年までのスケジュールどおりに基幹業務システムの再構築を完了することにある。だが、平野氏はすでにその先の展開も見据えている。

「学生のキャンパスライフを支援する制度として、本学では奨学金や短期貸付金制度、学生健康保険互助会制度といった様々な制度を充実しています。これら制度の利用時のほか、施設・設備の利用や各種証明書を請求する際にも所定の用紙による申請が必要となります。こうした用紙のやりとりにSVFを活用することで事務手続きを簡素化し、ひいては学生サービスをさらに改善できると考えています」

また、別業務で導入しているMotionBoardやDr.Sum EAといったBI製品とSVFの連携にも関心を高めている。

「膨大に蓄積されたデータの分析結果を簡単にアウトプットし共有できる環境を整えることで、さらなる業務改善や教育・研究活動の活性化につながるヒントをつかめるかもしれません」

時代の変化とともに、大学も常に進化を続けていく必要がある。その中で、同学 情報センターが果たすべき役割は、さらに大きくなっているようだ。

このページのトップへ