導入事例

トクラス株式会社

 
業務システムごとに乱立していた帳票ツールをSVFに統合
設置完了後の現場をタブレットで撮影し、写真を含めた記録書の出力もスピーディーに

 

  • SVF
  • 製造
  • 基幹システム統合
  • タブレット利用
Before
業務システムごとに帳票ツールが乱立し、開発スキルも運用ノウハウも分断された状況にあり、システム開発に際しては、帳票ツールごとに特化したスキルを持ったプログラマーを配置し、開発チームを編成しなければならなかった。
after
全社的な共通基盤の帳票ツールをSVFに統一したことにより、一人のプログラマーが開発チームをまたいで複数のアプリケーションを担当できるようになり、開発生産性が格段に向上した。

導入背景

● 稼働開始から十数年が経過したシステムの老朽化への対応が急務だった

● システムが複雑化し、市場環境の変化に対応した業務プロセス改革が困難

● アプリケーションごとに帳票ツールが乱立し、開発/運用コストが増加

導入ポイント

● レーザープリンターやラベルプリンター、PDF出力、TIFF出力などの多様な出力形態に対応

● プリントマネージャー機能、アクセス制限などのセキュリティ機能

● 国内トップシェア製品として18,000社以上の納品実績と充実したサポート体制

●「楽々Framework」との高い親和性

導入効果

●帳票ツールごとに求められたスキルを共通化し、プログラマーの生産性を大幅に向上

● 新規帳票の設計に費やす時間を1週間から1日に短縮

● エラーが発生した際の再印刷が現場レベルで対応可能となり運用負荷を軽減

導入製品

SVF / RDE

Company Profile

創立 :1991年10月1日
(当時、ヤマハリビングテック株式会社)
所在地 : 静岡県浜松市
事業内容 :住宅設備機器の製造販売を手掛けるグローバル生活ソリューション企業。2011年11月に「TOCLAS(トクラス)」ブランドを発表。その後、2013年10月に「トクラス」を正式社名として商号変更した。
トクラス株式会社
トクラス株式会社
情報企画室 プロセス改革グループ
課長代理 大隅 知則 氏

システムキッチン、システムバスルーム、洗面化粧台など水回りの主力商品から浄水器やWPC(ウッドプラスチックコンポジット)へと事業領域を拡大するトクラス株式会社。同社が基幹システム再構築の一環として推進しているのが、帳票基盤の統合である。これまで業務システムごとに乱立していた帳票ツールをSVFに一元化し、開発基盤の楽々Frameworkとシームレスに連携するものだ。分断されていた開発スキルや運用ノウハウを全社的に標準化・共通化することで、プログラマーの生産性向上や帳票設計のスピードアップ、運用負荷の軽減など、多くの成果を上げている。

基幹システム再構築の一環として帳票基盤の統合に着手

住宅関連機器の製造・販売で50有余年の歴史を持つトクラス株式会社(以下、トクラス)は、水まわり事業から事業領域を拡大し、暮らし全般にわたるソリューションを提供する「グローバル生活ソリューション企業」だ。トクラスでは、少子高齢化による新築住宅需要が減少する中でさらなる成長を加速させるために、ストック住宅のリノベーションやリフォーム需要の取り込み、リテール(小売り)チャネルの強化、グローバルビジネスの拡大など、市場環境の変化に即した変革が急務と考えていた。

そうした中で2013年度より業務プロセスの改革に着手。見積もり、受発注、生産管理、物流管理、設置管理、サービス管理などからなる基幹システムの再構築だ。過去十数年にわたり増築を重ねてきた中から顕在化してきたシステム老朽化の弊害を解消し、「戦略的IT活用」「ITコストの削減」「ガバナンス強化」の3つの改革を目標としている。その一環として着手したのが帳票基盤の統合である。トクラス 情報企画室 プロセス改革グループの課長代理である大隅 知則氏は次のように語る。

「これまでは業務システムごとに帳票ツールが乱立し、開発スキルや運用ノウハウも分断された状況にありました。これを全社共通の帳票基盤に統合することで、ハードウェアやソフトウェアの保守費用の削減をはじめ、開発要員の生産性向上、運用負荷の軽減を図りたいと考えました」

10年以上の長期にわたって使い続ける帳票基盤にSVFを採用

拠点ごと、業務システムごとに分散していた帳票ツールを一極集中し、運用負荷を軽減したい―。この狙いを実現する帳票ツールの選定にあたり、トクラスが機能面で重視したのは次の3つのポイントだ。

第1は、「多様な出力形式」。レーザープリンターやラベルプリンター、PDF出力、TIFF出力などの多様な出力形態に柔軟に対応できることが必須だ。

第2は、「開発生産性」。使いやすく、設定項目のわかりやすいデザインツールを備えるとともに、既存の帳票資産を活かせることも重要な要件となる。併せて、住友電工情報システムの「楽々Framework」やネクスウェイの「FNX e-帳票FAXサービス」など、同じく全社標準として導入を進めている開発基盤と高い親和性を保つ必要がある。

第3は、「運用保守性」。エラー発生時の再印刷などに容易に対応できるプリントマネージャー機能のほか、情報漏えいを防止するためにユーザーの権限に応じてアクセスを制限できるセキュリティ機能も豊富に装備している必要がある。

これらの条件のもと、ベンダー数社の帳票ツールを比較検討した結果、トクラスが採用を決定したのが、ウイングアークのSVFである。

決め手となったのは、その実績とサポート体制。「国内トップシェアの製品として18,000社以上の納品実績を誇るだけあって、バージョンアップ時も帳票資産のスムーズなコンバートが保証されています。また、私たちが利用しているラベルプリンターをサポートしているのもSVFだけでした。全社共通の帳票基盤は、今後10年以上の長期にわたって使い続ける可能性が高いだけに、イニシャルコストもさることながらランニングコストをいかに低減できるかがより重要であり、充実した保守サポートやコンサルティングの観点からも、SVFには安心感がありました」と大隅氏は語る。

帳票設計のリードタイムを1週間から1日へと大幅短縮
写真を含めた記録書の出力もスピーディーに

トクラスが2014年度に構築した帳票基盤は、オリジナルの帳票インターフェイス(プログラム・ライブラリ)を介して楽々FrameworkとSVFを連携させる仕組みを持つ。これにより、営業担当者や業務部門、工場などの社内ユーザーに限らず、販売代理店やサプライヤー、設置現場の作業者といったパートナーも必要な情報を直接扱える環境を実現した。また、開発チームに向けては、既存のマスタ資産を有効利用するほか、多様なアプリケーションの帳票部分を共通のスキル、同じ手順でコーディングできる体制が整った。

「これまでは業務システムごとの帳票ツールに特化したスキルを持ったプログラマーを配置し、開発チームを編成しなければなりませんでした。

現在では一人のプログラマーが開発チームをまたいで複数のアプリケーションを担当できるようになり、開発生産性は格段に向上しました」と大隅氏。加えてSVFX-Designerによって新規帳票のレイアウト作業やコントロールも大幅に簡素化され、「従来では作成に1週間程度かかっていた新規帳票を、1日あればリリースできるようになるなど、帳票設計のスピードアップにおいてもSVFは大きく貢献しています」と言う。

この基盤を活用する形で2014年度から2015年度にかけ、生産指示(工程管理)システム、見積システム、取付設置システムの再開発ならびに稼働が順次進み、すでに多くの成果をもたらしている。

例えば生産指示システムは1日あたり数千枚という大量のラベルを出力している。以前はエラーが発生した場合、各システムの担当者が対応する必要があったため、担当者が不在の場合には対応までに時間がかかってしまうことがあり、システム担当者にも負担がかかっていた。現在は、エラーが発生した場合でもRDEのユーティリティー画面を確認することによって各部門の現場担当者が直接再印刷をかけられるようになり、利便性向上とともにシステム側の運用負荷を軽減している。また、取付設置システムは、これまでHTMLベースで作成していた指示書や報告書のPDF化を実現。設置完了後の現場をタブレットで撮影し、写真を含めた記録書の出力を現場が簡単に素早く行える仕組みもSVFで構築し、業務システムの効率化に貢献している。作業現場で使われている端末のブラウザーがバージョンアップした場合でも、常に違和感のない表示を行えるようになった。

IT基盤のさらなる変革を推進
BI基盤として運用しているDr.Sum EAの連携も検討

2017年度からは、いよいよ基幹システム再構築計画の“本丸”というべき生産管理システムや物流管理システムの開発がスタートし、SVFの活用シーンもさらに拡大していく。

これに伴い、生活ソリューション提案の強化による「売上拡大」、生産から物流、設置にいたるプロセスの効率を高める「SCM改革」、新築・リフォーム顧客との継続的な取引関係を構築する「トクラスビジネスの推進(生涯顧客化)」、海外ビジネスや浄水器ビジネスなどの「新規事業の推進」を後押しする業務プロセス改革も本格化する。

「IoTをベースとした生産の“見える化”、OSS(オープンソース・ソフトウェア)の積極活用、一部アプリケーションサーバーのクラウド型サービスへの移行によるオンプレミス設備投資の削減など、昨今のトレンドを見据えたIT基盤のさらなる変革を模索していきます。その一環として、別途BI基盤として運用しているDr.Sum EAとSVFの連携も検討しています」と、大隅氏は今後に向けた意気込みを示す。

SVFをベースとした帳票基盤をはじめとする戦略的なIT活用が、トクラスの新たなステージへの飛躍を支えている。

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