導入事例

株式会社ロコンド

ECサイトの受注拡大を支える「倉庫管理システム」の核にSVFを採用
1日20種類以上出力される伝票をはじめ帳票作成を内製化し、カスタマイズコストを削減
  • SVF
  • 卸売・小売
  • 倉庫管理システム
Before
商品を梱包した箱に貼付する商品ラベルをはじめ、ピッキングリスト、送り状、納品書、それらをセットにしたB2B向けの一体型伝票など、20種類以上の伝票を毎日大量に出力している。これらの伝票は一度作れば恒久的に使えるわけではなく、取扱商品が増えたり、入れ替わったりするたびに、テキストやレイアウトを調整し直さなければならない。この作業をSIベンダーに依頼すると、1件あたり20 ~ 30万円の費用が発生していた。
after

●帳票フォームの設計からレイアウト変更まですべての作業が内製化され、大幅なコストダウンを実現できた。

●旧システムの帳票からレイアウトを取り込み、ドラッグ操作でサイズを調整するなど、SVFX-Designerの直感的でわかりやすい操作は非常に助かっている。

●今後は追加コストや工数を考えることなく、必要な帳票を迅速にビジネス現場に投入できる。

導入背景

● 返品可能なビジネスモデルを支える倉庫業務の負荷増加

● 倉庫業務を効率化するため倉庫管理システムをスクラッチで再構築

● 帳票をカスタマイズするたびに多大なコストが発生

導入ポイント

● SVFX-Designerの直感的でわかりやすい操作

● 帳票データを適したフォームに振り分ける自動仕分け機能

● SATO製ラベルプリンターをサポート

導入効果

● 帳票設計、カスタマイズを内製化してコストを削減
● デザインワークを分離することで倉庫管理システムの短期構築を実現
● 倉庫業務の自動化を視野に入れた基盤を構築

導入製品

SVF / SVFX-Designer / SVF Connect SUITE  / SVF for JavaPrint / SVF for SATO Java Edition

Company Profile

創立:2010年10月
所在地:(本社)東京都渋谷区
事業概要:靴とファッションのECサイトを展開。また、メーカー各社のECサイト運営や、リアル店舗配送や店舗システム開発、総合店舗運営なども手掛ける「総合ファッションインターネットカンパニー」として進化を続けている。
株式会社ロコンド
ロコポート 運営企画・管理
アソシエイトマネージャー 
志村 卓也 氏(写真右)
 
IT部門 エンジニア 
田平 亨斗 氏(写真左)
靴とファッションのECサイトを運営する株式会社ロコンド(以下、ロコンド)は、気軽に試着して返品できる利便性とサービス力を全面に打ち出し、他のモールとの差別化を図ってきた。このビジネスのさらなる拡大を支える基盤として、倉庫管理システム(WMS)を自社開発により刷新。そこでの帳票エンジンとして採用したのがSVFである。SVFX-Designerの直感的でわかりやすい操作性、追加コストや手間をかけることなく、現場の倉庫に必要な帳票を迅速に投入する体制を整えた。

商品ラベルなど頻繁に変わる一体型伝票倉庫管理システムの刷新を決意し帳票設計を内製化

通販サイトは生活の身近なチャネルとなったが、それでもまだ靴や衣類などのファッション商品の購入については抵抗を感じる人が少なくない。「サイズが合わないかもしれない」「本当に私に似合うのだろうか」と、ためらってしまうからだ。

そうした中、米国のネット靴店ザッポス流の顧客サービス至上主義のビジネスモデルを前面に打ち出し、「じたくで試着。きがるに返品。」というスローガンで注目を集めているのがロコンドだ。即日出荷の送料はもちろん、サイズ交換も返品送料もすべて無料。気になった商品を一式取り寄せ、自宅でゆっくりコーディネートしたり、納得いくまでサイズを確認したり、着比べたりできる。

ただ、このビジネスモデルを支える倉庫業務の負担は大きい。同社のロコポート 運営企画・管理アソシエイトマネージャーの志村 卓也氏は、「これまで3回倉庫を移転しましたが、商品の在庫量が80万点を超え、現在の倉庫も手狭になってきました。もはや増床も無理なので、2017年3月にまた新しい場所に倉庫を移転します」と話す。

一方で進めてきたのが、倉庫管理システム(以下、WMS)の自社開発による刷新である。なぜ、あえてスクラッチだったのか。パッケージを基盤とした旧システムで特に大きな課題となっていたのは、帳票に関わるランニングコストだった。

同社は商品を梱包した箱に貼付する商品ラベルをはじめ、ピッキングリスト、送り状、納品書、それらをセットにしたB2B向けの一体型伝票など、20種類以上の伝票を毎日大量に出力している。これらの伝票は一度作れば恒久的に使えるわけではなく、取扱商品が増えたり、入れ替わったりするたびに、テキストやレイアウトを調整し直さなければならない。「このカスタマイズをSIベンダーに依頼すると、1件あたり20~30万円の費用が発生していたのです」と志村氏は明かす。

さすがにこのコスト負担は重すぎる。そこで同社は帳票設計・カスタマイズの内製化をはじめとする倉庫業務の効率化を目指し、WMSの再構築を決断したというわけだ。

広範なプリンターをサポート
SATO製ラベルプリンターに対応するのはSVFだけ

もっとも、倉庫業務に関してはアプリケーション開発に必要なノウハウが社内に蓄積されていたが、帳票処理についてはまったく質の異なる専門知識と技術が必要となるためスクラッチ開発は難しい。そこで同社は、帳票処理部分に関してはパッケージを採用し、WMSの中に組み込むことにした。

OSS(オープンソース・ソフトウェア)を含めたいくつかの帳票システムを調査した結果、2015年6月に採用を決めたのがウイングアークのSVFである。

まず注目したのが自動仕分け機能だ。WMSから出力された帳票データを読み解き、特定項目に含まれる文字によって自動的に帳票フォーマットを振り分けるといった処理を、ルールの設定だけで簡単に実現できることに魅力を感じました」と志村氏。

そして、決め手となったのが、SVFならではの広範なプリンターのサポートだ。「私たちの倉庫現場ではSATOのラベルプリンターを大量に導入しているのですが、この機種をサポートしている帳票システムはSVFだけでした」と志村氏は強調する。

さらに、同社 IT 部門のエンジニアである田平亨斗氏が、システム開発を主導してきた立場から次のように語る。

「SVFを採用するにあたって懸念したのは、私たちが開発を進めているWMSと本当に問題なく連携できるのかという点でした。その意味でとてもありがたかったのが、試用版を自由に利用できたことです。おかげで事前にしっかり検証を行い、不安をすべて解消した状態でSVFを導入することができました」

帳票フォームの設計からレイアウト変更まですべての作業を内製化

2016年3月、同社は新WMSの本番運用を開始した。帳票エンジンとして組み込まれたSVFにより、帳票フォームの設計からレイアウト変更まですべての作業が内製化され、大幅なコストダウンを実現するとともに倉庫業務の効率化を実現している。

「基本的にすべての帳票を作り直すことになりましたが、旧システムの帳票からレイアウトを取り込み、ドラッグ操作でサイズを調整するなど、SVFX-Designerの直感的なわかりやすい操作は非常に助かっています。今後は追加コストや工数を考えることなく、必要な帳票を迅速にビジネス現場に投入することができます」と志村氏は語る。

また、「こうした帳票のデザインワークを担う部分をWMS本体から分離できたことも、システム構築・運用上の大きなメリットです」と田平氏が続ける。「IT部門としては、倉庫管理の基本ロジック開発に専念することができました。各種プリンターに対応したドライバーの準備も含め、かなりの部分をSVFに任せられた結果、実質半年程度のタイトなスケジュールですべての開発作業を終え、システムをカットオーバーできました」もっとも、システム構築の途中では様々な苦労があったのも事実である。例えばキヤノン製のレーザービームプリンターになぜか帳票を出力できないというトラブルに直面したことも、その一つだ。

「ウイングアークのサポート窓口に問い合わせたところ、原因はキヤノン独自のページ記述言語であるLIPS LX とSVFの相性にあり、最新バージョンのLIPS Vにアップグレードするようにアドバイスをいただきました。こうしたウイングアークからの的確かつスピーディな情報提供のおかげで、私たちは多くの問題を一つひとつクリアすることができました」と田平氏は振り返る。

「仮にOSSベースの帳票システムを導入していたとしたら、おそらくここまで親身なサポートは受けられなかったでしょう。その意味でも、常に緊密なコミュニケーションがとれるウイングアークのSVFを採用したことは正解でした」と志村氏も語る。

事業の拡大に伴い、将来的には、SVF Cloudへの移行も視野に

刷新されたWMSをベースに同社は今後、倉庫業務のさらなる自動化を推進していく計画だ。「少子高齢化による働き手不足が問題視されていますが、私たちの倉庫でもその影響が表れ始めています。特に私たちの倉庫は取扱商品も在庫量も多く、工程が複雑なだけに、今のうちから先手を打って省力化を進めていく必要があります」と志村氏は語る。

例えば、現在はラベルプリンターから出力された商品シールを手作業で貼付しているが、商品の梱包を含めたこの工程を将来的にすべて自動化したいと同社は考えている。ただ、そうなった場合に再び問題となるのが帳票システムだ。ロボット制御の特殊なプリンターに対応しなければならないからだ。

「プリンタードライバーの拡張や技術情報の提供など、ウイングアークには今まで以上に多岐にわたる相談を持ちかけることになりそうです。さらに言えば帳票システムだけにとどまらず、そうしたロボット化を含めたソリューション紹介なども行ってくれるとありがたいです」と志村氏は、ウイングアークに大きな期待を寄せている。

もうひとつ同社が注目しているのがSVF Cloud だ。その名のとおりSVFの機能をネットワーク経由で利用可能とするクラウドサービスである。

「先にも話があったように、私たちは2017年3月に倉庫の移転を予定しています。事業の拡大に伴って今後も移転したり、物流拠点を分散したりといったこともありえます。そうしたときクラウドサービスであれば、よりスムーズにシステムを移転・展開することが可能となります」と田平氏は語る。

「WMSの中で扱う帳票データは、お客様の名前や住所などを含んだ個人情報のかたまりであるだけに、これまではオンプレミスで運用することを基本としてきました。しかし、あらためて考えると自力でやれるセキュリティ対策には限界があります。逆にクラウドにデータを持っていくことでセキュリティが強化されるのであれば、帳票部分のSVF Cloudへの移行も十分に検討の価値があると考えています」と志村氏も語る。

ロコンドは2016年2月期に前年比33%増となる売上高100億円を達成し、2020年までに取扱高1,000億円を目標に海外展開や在庫連携プラットフォームの強化で、他のファッションECサイトとの差別化を図る考えだ。さらに、ECサイト事業と併せ、ロコンドのプラットフォームを利用したブランド向けECサイトの開発、店舗運営、広告活動などをトータルにサポートする「プラットフォーム事業」、サイト内販促プロモーションや商品同梱チラシ広告などの「メディア事業」も3本柱として育成を図っている。

こうしたビジネス拡大を支えるWMS、そしてその核となる基盤として、同社はSVFをベースとした帳票システムのさらなる高度活用を模索している。

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