導入事例

株式会社升喜

緻密な利益管理と迅速なアクションを可能にする全社データ分析基盤
リアルタイムでの高速データ分析をDr.Sum EAで実現

  • Dr.Sum EA
  • 卸売・小売
  • コスト削減
  • 作業工数削減
  • 経営戦略活用
  • ペーパーレス
Before

基幹システムであるオフィスコンピュータ上に利益管理を中心に行う仕組みを構築したが、利用者の思考で自由にドリルダウンすることはできず、情報システム部門に詳細データの抽出依頼をしても、提供するまでに一週間もかかっていました。

after

思考を止めずに分析ができるようになったことで、会議でも紙資料は一切なく、画面をスクリーンに映し、同じ数字を見ながら話します。緻密なデータ分析とそれに基づいた迅速なアクションを実行し、減収増益の結果に繋がりました。

導入背景

●「利益分析」による営業活動把握の指標づくり

●データ加工にかかる情報システム部門の負担の増大

導入ポイント

●分析スピードが非常に速い

●マニュアルなしで活用できる使いやすさ

●自在なドリルダウン・ドリルスルー分析

●情報システム部門の手間がかからない

●集計・分析データをExcel、CSVファイルとしてエクスポートできる

導入効果

●様々な角度から分析することで緻密な利益分析を実現

●正確な分析結果に基づいた迅速なアクション

●情報システムの負担軽減

●集計・分析データの共有、ペーパーレス化による会議の効率化

導入製品

Dr.Sum EA / Dr.Sum EA Reporting Server

Company Profile

創業:1875年(明治8年)

設立:1941年(昭和16年)12月12日

本社:東京都中央区

事業内容:酒類食品総合卸売業=清酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、リキュール、ビール、清涼飲料水、その他食品。
流通小売業の顧客のために、地域一番店をめざすべく地域のお客さまの気持ちになって、またメーカーに対しては限られた売場スペースで最高のパフォーマンスを上げるために、とにかく知恵を絞る。単に商品の供給にとどまらず、顧客の真のパートナーであることを志向する地域密着型の総合卸売業だ。

URL:http://www.masuki.jp/

株式会社升喜

写真左より

販売促進部
宮下 宏美 氏
 
商品制作部
田村 奈美 氏
 
こだわり素材開発部
今村 加奈子 氏

首都圏の酒類卸として、お客様を地域一番店に育てたい

Dr.Sum EAでユーザーが使いやすいデータ分析環境を構築

酒類卸売業の老舗。厳しい事業環境を生き抜くための利益分析

株式会社升喜は、関東一円を商圏とする創業約130年の酒類卸の老舗である。その顧客は、コンビニエンスストア、百貨店、スーパーマーケット、業務用酒販店、一般酒販店など多岐にわたっている。同社は、単に商品を供給する卸売業ではなく、流通小売業、メーカーの真のパートナーであろうとさまざまな施策に取り組んでいる。近年では、売場の雰囲気作りのため酒販店の什器提案も行い、酒販店の売場活発化を目指して、什器や陳列方法までを含めたトータルな酒類販売を提案している。

一般に、酒類卸の置かれた状況は決して楽観できるものではない。まず酒類を販売できる小売店が増えており、店舗間の競争が激化し、1店舗当たりの売上高が減少傾向にある。また、近年はメーカーと小売店大手との直接取引、いわゆる卸の中抜きも行われるようになり、卸が流通に関与できない場面も増えてきた。

こうした中、升喜では、経営トップの指示により数年前から営業活動把握の指標を、売上高から純利益にシフトさせていた。業界の業態変化、升喜自身の売上高構成が日々変化するなか、経営の実情を捕捉し正しいアクションを取れる体制を確立するためにも利益分析が行えるIT基盤が必要だった。

当初は、C/S型システムでほぼオーダーメイドに近い形で構築するつもりだったが、いざ結果を見てみるとまったくスピードが出ない。同社では月間約100万明細が動き、通年では1500万件以上のデータに対して全件検索をかける必要がある。これではビジネス要件に応えられないと断念し、とりあえず升喜の基幹システムであるオフコン(※1)上に、利益管理を中心に行う仕組みを構築した。

このシステムにより、同社の利益についてはかなり全面的に可視化され、しきい値から外れた数値を迅速に発見してアクションも取れるようになった。分析環境が整うと、より詳細なデータ分析の要望があがるようになったが、利用者の思考で自由にドリルダウンすることはできなかった。そのため、詳細データが必要なときは情報システム部門に依頼を出すのだが、依頼からデータを提供するまでに一週間はかかる上、情報システム部門も本来の開発業務を多数抱えており、どうしても対応が後手に回りがちだったのである。こうした状況はまずい、今の状況をリアルタイムに把握でき、すぐにアクションが起こせるシステムが必要だ、と早急に分析ツールを探すこととなった。

エンドユーザーの使いやすさが一番だったDr.Sum EA

Dr.Sum EAを紹介したのは、同社のシステムインテグレータの一社であるミツイワ株式会社と、システムサポートを担当する大和コンピューターサービス株式会社である。両社はDr.Sum EAを含む3つの製品を提案し、最終的に選択されたのはDr.Sum EAだった。株式会社升喜 管理本部 情報システム部 部長 梶 守男氏はその理由を「製品Aは運用が大変で、製品Bは扱えるデータ量に制限があり、当社のニーズに合わなかった。Dr.Sum EAはエンドユーザーにとっての使いやすさが一番だった。マニュアルを見なくても必要なデータの選択や項目追加が簡単にできる。これならPCに詳しくない人でも自由に分析できる。また、情報システム部門があとあと面倒を見る必要が無いことも重要な評価ポイント。自在にドリルダウンやドリルスルーができ、分析データをExcelファイル、CSV形式で扱うことができるのもメリットだ。」と語る。

升喜は2004年春にDr.Sum EAの導入を決定、以来約2年間にわたり活用する中で、一番実感する利点は“速くて絶対に落ない”ことだ。

「当社のエンドユーザーは基本的に“待てない”人たち。高速な基幹システムに慣れているため遅いシステムには我慢できなくなっているのだが、Dr.Sum EAは大量のデータを分析対象としても、数秒でぱっと結果が出てくる。しかも、絶対にダウンすることがない。これはありがたかった。」(梶氏)

株式会社升喜 営業本部 営業企画 担当係長 内山 健治氏はDr.Sum EAの利点についてこう語る。「“こういう分析ができたら便利だろうな”と思ったとおりの集計を、作りながら試せるのがいい。分かりやすく簡単に操作できる上に、思考を止めずに分析ができる」。内山氏は“テスト集計ボタン”を利用して集計結果をプロトタイプ的に確認しながら、欲しい形の集計・分析を行っている。

迅速なアクション体制が全社に浸透

Dr.Sum EA導入の効果は、升喜のビジネスのさまざまなところに表れている。最も象徴的な変化は会議運営のあり方だろう。月に一度、経営幹部、支店長が出席する定例の目標進捗会議は、議事進行者がDr.Sum EAの画面をスクリーンに映し、操作しながら進めていく。もう紙の資料はまったく配布されない。

株式会社升喜 営業本部 営業企画 担当部長 高橋 英雄氏は、その模様を次のように語る。

「同じ数字を見ながら話せるところが大きい。以前は、元のデータは同じなのに集計方法に恣意が入って、本社と支店で違う結果になったということもあった。会議では、その月に利益率の低かった支店順でデータを表示して議論する。支店長は、事前にその理由を自分なりに分析し、対策を考えてこなければならない。また他の出席者もその数字を元に知恵を出す。経験がある、勘が鋭いといっても、これだけ事業環境が劇的に変化している現状では、数字をベースに指示を出さないと説得力がない。このような取り組みによって、生じた落ち込みはその月の間にリカバリーしてしまおうという意識が社内に浸透した。」

また、Dr.Sum EAによって、多忙な中でも各部門で細かな利益検証ができるようになり、成功している支店の取り組みをナレッジとして、他の支店が活用するような動きも出てきているという。さらに、取引先から受け取るEDI(※2)の発注データの取り扱いでも、人的なオペレーションミスを早期発見するのにも役立っているという。

升喜は、この6月に2005年度の決算を発表した。総収入は前年実績を割り込んだものの利益は増加しており、減収増益の結果となった。その陰に、緻密なデータ分析とそれに基づいた迅速なアクションを可能にしたDr.Sum EAの貢献があったことは想像に難くない。

「全社規模での利用が浸透したことだけを見ても、すでにこの製品導入での投資は十分に回収したと考えている」と、梶氏も語る。

マーケティング分野での利用も視野に
今後はすべての社員をユーザーに

現在、経営幹部、管理職、営業部門を中心に、全社員の1/3がDr.Sum EAを利用している。今後、これを全社員に広めるのが当面の目標だ。活用法をマスターした支店長・管理職クラスの社員が部下にOJT(※3)で伝達している最中である。今後は、Dr.Sum EAをマーケティング分析に利用したいという意向が升喜にはある。

「たとえば、同社の什器を導入した小売店とそうでない小売店にあらわれる売り上げの違いや、商品点数を絞った陳列を行いながら売り上げを最大化するための施策を見ていきたい。」と、高橋氏。

卸業だからこそ持てる膨大な詳細データの分析をもとに、速く正しく動くことにより、激動の事業環境の中で安定した利益の確保を目指す酒類卸 升喜。顧客である流通小売業を地域一番店に導くことによって、自社の成長も図るという共存共栄の企業理念を貫くために、今日も奮闘している。

※1:オフコン:オフィス・コンピュータ

※2:ED(IElectronicDataInterchange):電子データ交換。伝票や文書を電子データで、自動的に交換すること

※3:OJT:オン・ザ・ジョブ・トレーニング

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