導入事例

株式会社太田胃散

Dr.Sum EAをベースとするBI基盤にMotionBoardを加えてビジュアル化

販売店を地図上にプロットし営業部門、お客様相談室で活用

  • MotionBoard
  • 医薬品
  • ERP連携
  • 実消化データ
Before

例えば特定地域において『太田胃散<分包>』の売れ行きがどうなっているか早急に知りたいといった場合、管理職や経営陣はその都度担当者を呼び出してデータをまとめるよう指示を出していた

after

MotionBoardのダッシュボードは会社のポータルサイトのトップページに組み込まれ、ログインすればすぐに使える状態にある。どの販売店で、どの製品が売れているのかといった最新の実消化データを地図上から直感的に得ることができ、担当者のみならずトップ層までそのメリットが広く認知されるようになった

導入背景

●2000年代初頭のオフコン時代からDr.Sum Standardを活用

●ERP導入にともないBI基盤を強化

●経営ダッシュボードを意識した業務データの可視化

導入ポイント

●ERP(EXPLANNER/Ai)との連携により多岐にわたる業務データを集約

●SIベンダーの手を借りることなく、自ら短期間でダッシュボードを作成可能

●販売店ごとの実消化データを地図上にリアルタイムにプロット

導入効果

●紙の帳票からBIへの移行による、正確かつスピーディーなデータ集計・分析を実現

●管理職や経営陣も対象とした業務データの可視化で意思決定を迅速化

●営業部門のみならず、お客様相談室での問い合わせ対応にも効果を発揮

導入製品

MotionBoard / Dr.Sum EA

Company Profile

本社所在地:東京都文京区千石2丁目3番2号

事業内容:2019年に創業140年を迎える長い歴史を有し、社名にもなっているロングセラーの「太田胃散」をはじめ、胃腸薬を中心としたOTC医薬品(一般用医薬品)、指定医薬部外品、健康食品の製造販売を主事業としている。2014年には自社オンラインショップの「太田胃散健康食品館 本店」を開設した。

URL  : http://www.ohta-isan.co.jp/

株式会社太田胃散

ITシステム部 ITシステムグループ

グループマネージャー 渡辺 順之 氏(写真左)

グループリーダー 古賀 充 氏(写真右)

胃腸薬を中心とする医薬品等の製造販売を手掛ける太田胃散は、まだオフコン上で販売管理システムを運用していた2000年代初頭、業界を先駆けてBIを導入。売り上げをはじめとする業務データをビジネス現場の担当者が自由な切り口で集計・分析を行えるエンドユーザー基盤として拡張を図り、営業活動の効率化と生産性向上を推進してきた。この取り組みの中心に位置するのがDr.Sum EAだ。現在ではERPとの連携により10年間にわたって収集・蓄積してきた約2,000万件のデータに対する一元的な分析を担う。さらに日々変化する売上情報をリアルタイムに可視化するダッシュボードを展開すべくMotionBoardを導入し、経営のスピードアップに貢献している。

2004年からDr.Sumを活用
毎月約20万件の実消化データを、簡単なクリック操作で可視化

創業1879年(明治12年)、140年近い歴史をもつ太田胃散。ロングセラーの総合胃腸薬「太田胃散」は多くの家庭で常備薬となっているほか、現在では指定医薬部外品の「太田胃散NEXT」でコンビニにも販路を拡大するなど、安定した経営基盤を築いている。

そんな太田胃散が業界を先駆けて取り組んできたのがBIツールの活用である。まだオフコン上で販売管理システムを運用していた2004年にSIパートナーのNECネクサソリューションズからの提案を受け、当時のDr.Sum Standard を導入。卸を経由してドラッグストアーや調剤薬局などの販売店に納入された製品の実績値、いわゆる実消化データを取り込んで集計・分析を始めたのが最初だった。

同社 IT システム部 IT システムグループのグループマネージャーを務める渡辺 順之氏は、「卸から集める実消化データは毎月約20万件に上るのですが、どの薬局に、どの製品が、どれくらい納入されたのかを調べるには、紙の帳票を1枚1枚めくって目的のデータを洗い出さなければなりませんでした。Dr.Sumはその煩雑な作業を簡単なクリック操作に変え、営業活動の大幅な効率化を実現してくれました」と振り返る。

そして2007年に基幹システムをERPパッケージのEXPLANNER/Aiにリプレースしたのを機に、Dr.Sum StandardからDr.Sum EAへのアップグレードを実施。実消化データだけではなく、受注管理、発注管理、出荷管理、売上管理、請求管理、入金管理、在庫管理、入荷管理、仕入管理などあらゆる業務データを一元的に集約できる基盤を整備した。「これにともないBI の利用者は営業部門から経理、開発、工場、さらにはお客様相談室まで、全社規模に広がりました」と渡辺氏。さらに同社 ITシステム部 IT システムグループのグループリーダーを務める古賀 充氏も「現在ではDr.Sum EAなくして当社の業務は回らないといっても過言ではないほど、各部門に深く浸透しています」と語る。

地図表現に魅力を感じMotionBoardを採用

2012年、Dr.Sum EAをベースとするこのBI 基盤に新たな武器が加わった。太田胃散は多岐にわたる業務データをリアルタイムに“見える化”するツールとして、MotionBoardを導入したのである。「特にトライしたいと考えたのは、地図を使ったビジュアル表現です。販売店ごとの実消化データを地図上にプロットしたダッシュボードを、業務部門のユーザーレベルでも簡単に作成できるところにMotionBoardの魅力を感じました」と渡辺氏は語る。

実際、太田胃散はダッシュボードを非常に短期間のうちに展開することに成功した。

「ウイングアークが開催しているトレーニングに参加し、デモ用のダッシュボードに自分なりに手を加えながら基本的な作成手順を学んでいきました。そうこうしているうち、主要なダッシュボードは1~2ヶ月で完成することができました」(渡辺氏)

そしてMotionBoardは、BI ツールのユーザー層を業務現場の担当者だけでなく、管理職や経営陣にまで広げるという面でも大きな貢献を果たしている。

「特定地域の販売店で例えば『太田胃散<分包>』の売れ行きがどうなっているかを早急に知りたい場合、以前であれば管理職や経営陣は担当者を呼び出してデータをまとめるよう指示を出していました。現在では、そうした場面を目にすることはほとんどありません。MotionBoardのダッシュボードは会社のポータルサイトのトップページに組み込まれており、ログインするだけですぐに使える状態にあります。どの販売店で、どの製品が売れているのかといった最新情報を直感的に得られるメリットが、トップ層にも広く認知されるようになりました」と古賀氏は語る。

営業部門だけでなくお客様相談室でも活用

こうした一連のBI 活用への取り組みは、太田胃散の業務改革を大きく前進させている。

ERP基盤であるEXPLANNER/Aiから収集し、約10年間にわたって蓄積されてきた業務データの総容量は約2,000万件に達しているが、Dr.Sum EAならまったく問題なく快適なパフォーマンスで処理することができる。

「必要なデータはすべてDr.Sum EAから取り出せるようになったことで、以前であれば紙の帳票から拾ったデータをあらためてExcelに手入力していた非効率な作業はゼロになりました」(古賀氏)

さらにMotionBoardに目を向けてみると、当初は想定もしていなかったような画期的な活用法が業務現場から生み出されている。

「お客様相談室には、『太田胃散の製品をどこに行けば買えるか』というお問い合わせがよく寄せられます。そんなときオペレーターはお客様から現在地を伺い、MotionBoard の地図画面で最寄りの販売店を検索するとともに各店舗の実消化データを確認し、ご案内を行っています。実消化データと実際の店舗在庫の数量は完全に一致しているわけではありませんが、MotionBoard にはリアルタイム性の高いデータが反映されており、お客様との関係性強化という観点からも非常に役立っています」と渡辺氏は語る。

組織横断のデータ分析による全社最適の業務効率化を目指す

最近、太田胃散は工場に新しい生産管理システムを導入した。そこから生成されるさまざまなデータもBI 基盤に集約していくというのが、今後に向けた課題である。

もちろん工場在庫や生産数量など大まかなデータはすでにBI 基盤に取り込み済みだが、生産工程や納期、原価、品質などに関するより詳細なデータをすべてDr.Sum EAに集約することで、新たな分析の領域に踏み出そうとしているのだ。

「Dr.Sum EAもMotionBoardも部門単位での利用はそれなりに進んだと言えますが、複数部門をまたいだ連携利用に関してはまだ十分とは言えません。例えば工場の生産状況を詳細に把握したうえで販売計画を立てるというように、組織横断のデータ分析によって全社最適の業務効率化を図っていきたいと考えています」と渡辺氏は語る。

ただ、そこではこれまでとは次元の異なるシステム間のデータ連携やビッグデータ分析の高度なノウハウが必要となる。NECネクサソリューションズやウイングアークに対して、さらなるサポートの強化が期待されるところだ。

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