導入事例

大和ハウス工業株式会社

“健康経営”のビジョンに基づき、働き方改革を推進
健康診断結果を事業所ごとに可視化し、健康増進の取り組みを促進
  • MotionBoard
  • 不動産
  • クラウド
  • サブスクリプション
  • 健康経営
  • 働き方改革
Before
健康管理室では、分かりづらい健診データを見やすく提供し、健康についての意識を高め具体的なアクションを起こしてもらいたいと考えており、データを可視化するための仕組みが必要となっていた。こうしたデータ可視化ニーズは、健康管理室だけではなく、経営層や現場などグループ全体にわたって広く存在していた。
after
プライベートクラウド上にデータ可視化サービスを実装することで、グループ全体のトップから現場にまでに見やすい情報を提供することが容易になった。これによりデータヘルスへの取り組みが動き出しただけでなく、他の用途でもダッシュボードを通じた情報活用が始まり、情報システム部や情報システム子会社はユーザーへの提案に力を入れるようになってきた。

導入背景

● 従業員の健康に関する情報を分かりやすく示し健康増進につなげたい
● 経営層から現場までの様々な業務にデータを活用していきたい

導入ポイント

● 誰もが瞬時にデータ状況を把握できる、ビジュアル表現とデザインが可能

● コーディングすることなく開発できる生産性の高さ

● 自社のクラウド運用方針に沿った、サブスクリプションライセンス※での提供

● 国産製品ならではのサポート面への期待

  ※ソフトウェアを借りて利用状況に応じて料金を支払うこと

導入効果

● 従業員が健康状態を知り、事業所責任者が自事業所の健康状態の傾向を把握できるようになり、健康増進に向けた取り組みが活発化してきた

● グループ全体でデータを軸とした情報活用の意識が促進されている

導入製品

MotionBoard

Company Profile

本社所在地: 大阪市北区
事業内容 :「建築の工業化」を企業理念に掲げて1955年に創業した、大手住宅メーカー。戸建住宅をはじめ、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、事業施設(物流施設、医療・介護施設等)など幅広い事業を展開している。
大和ハウス工業株式会社
写真左から、
益田 友孝 氏(大和ハウス工業 情報システム部 情報企画室 上席主任)
石村 葵 氏(メディアテック プロジェクトマネジメント事業部 第三開発部)
高浦 毅三 氏(メディアテック 経営戦略部 事業推進課 主任)
中山 昌志 氏(大和ハウス工業 情報システム部 主任)
長田 裕文 氏(大和ハウス工業 人事部 健康管理室 室長)
平田 雅子 氏(大和ハウス工業 人事部 健康管理室 専任課長)
山下 泰弘 氏(メディアテック 経営戦略部 経営企画室 主任)
長江 知倫 氏(メディアテック IT マネジメント事業部 PM 第一開発部 主任)
住宅メーカー大手の大和ハウス工業では、“ 健康経営”のビジョンに基づく従業員の健康増進のため、情報活用基盤としてMotionBoard を選択した。人事部 健康管理室の主導により、グループの健康保険組合が持つ健康診断のデータや、生活習慣についての問診データなどを、事業所単位で集計・可視化し、そこから各事業所で改善点を考えようというものだ。この健診&問診データの可視化にMotionBoardが使われ、自社グループのプライベートクラウド上で稼働している。現在では、グループ各社の経営ダッシュボードをはじめ、様々な情報の可視化にも活用を拡大しようとしている。

従業員の健康増進に向けデータヘルスを検討

大手住宅メーカーの大和ハウス工業は、戸建住宅をはじめ、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、物流施設、医療・介護施設など幅広い事業を展開している。企業理念の一つに、「企業の前進はまず従業員の生活環境の確立に直結すること」を掲げており、従業員の生活や健康増進にも配慮している。従業員の健康増進にまつわる様々な取り組みを行っている同社は、その姿勢が高く評価されて、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「健康経営銘柄2017」にも選ばれた。

そうした同社が、従業員の健康増進活動の一環として取り組んでいるのが、データの分析に基づいて実施する健康管理、すなわち「データヘルス」である。その中心的役割を担う人事部 健康管理室 室長を務める長田 裕文氏は、「データヘルスによって、事業所ごとに所属する従業員の健康状態改善活動につなげることができると考えました」と取り組みの狙いを話す。

また、人事部 健康管理室 専任課長の平田 雅子氏は、これまでの取り組みについて、以下のように説明する。

「従業員の健康診断の結果や、生活習慣についての問診データは、本来は事業主が管理するもので、当社の場合、健康保険組合が管理しています。組合のシステムを使うことで各自が自分自身のデータを見ることができますが、組合側のデータは健保番号で管理されているため、そのままでは事業所単位での可視化ができなかったのです」

事業所単位で集計するには、健保組合のデータに自社の人事データを組み合わせることで所属などの情報を与えることが必要だ。また、健診データはそのままでは把握しづらいことから、指標となる情報を組み合わせてビジュアライズしたいという考えもあった。そこで健康管理室では、データヘルスを実践するための仕組みについて、同社の情報システム部や、グループ会社のメディアテックと以前から相談を重ねていた。

分かりづらい健診データをスコア化しビジュアルに表示

健康管理室が目指すデータヘルスの実現をはじめ、全社的な情報活用のためのツールとして情報システム部が選定したのがMotionBoardだった。

データヘルスのためのデータソースは、冒頭にも触れた健保組合が持つ健診データと問診データが主体だ。しかし、この診断結果を示す様々な数値は、知識を持っていなければ正しく読み解くことができない。そこで、それぞれの検診結果がどのような意味を持つのかを、人間ドック協会の手法を用いてスコア化し、理解しやすくした。さらに、当初の目的である事業所単位での集計を行うために、人事データを組み合わせて、全社平均に対する事業所ごとの偏りなどを把握できるようにした。

MotionBoard によるデータヘルス画面の開発は日立ソリューションズの支援により、メディアテックが中心となって行われ、健康管理室の意向に沿って生活習慣と健康状態の相関を画面で分かりやすく見せることに注力した。

メディアテック 経営戦略部 経営企画室 主任を務める山下 泰弘氏は、「例えば、バブルチャートで横軸に生活習慣、縦軸にBMI(Body Mass Index:体重と身長の関係から肥満度を示す指数)や腹囲、血糖値など健康状態を表示し、それぞれの枠にどれだけの人数がいるかを把握できるようにしました。これらは年齢層で区切ることにより、加齢に伴う変化も見ることができるよう工夫しました」と説明する。

また、MotionBoard の操作性について、メディアテックでIT マネジメント事業部 ビジネスインテリジェンス部に所属する石村 葵氏は、「データヘルスの画面開発に携わってきましたが、MotionBoardはプログラミング不要で使いやすいツールです」と、その開発生産性を評価する。

健康増進の取り組みを事業所単位で開始

MotionBoardにより可視化された健診および問診データは、事業所長や管理部門責任者が、事業所単位、部課単位、職種、年齢、男女別等の区分による健康状態を把握するために用いられ、個人を特定できる情報を排除するといったプライバシーに対する配慮も施している。

健康管理室では、MotionBoard の利用法やデータが示す意味などを各事業所へ説いて回り、その結果すでに大和ハウス工業の全95拠点に展開されている。

各事業所では、例えば、『自分の事業所の生活習慣が、帰りが遅いため就寝も遅く、起きるのも遅い』といったことが視覚的に分かるようになった。これを受けて、各事業所の安全管理部門が主体となって改善のための具体的な取り組みを行うわけだ。

「健康管理室でも、職場でできるストレッチ体操などのDVDコンテンツを制作し、配付したり、健康増進のための補助金制度を2016年12月に開始するなど、各事業所の取り組みを支援しています。補助金制度の利用は、すでに38事業所、約50件に達しており、グループ内でフィットネス事業を手掛ける『スポーツクラブNAS』から講師を招いての健康促進セミナーや、体力測定、オフィスストレッチの実施、体組成計などの購入に充当しています」(長田氏)

「本社においては、健康管理室が中心となり、健康促進セミナーを実施しています。また、15時にビル全体でストレッチを行うBGMを流したり、社内生活で階段の利用を推奨する案内を執務室や階段に貼り出すなどの活動も行っています」(平田氏)

現場の知恵に学び、素早い改善サイクルを回す

今回導入されたMotionBoardは、グループ内のプライベートクラウド※として提供されており、その利用は健康管理室の健康増進のみならず、経営数値管理をはじめ社内の様々なデータの可視化へと広がりつつある。こうした情報活用を主導するのが、情報システム部やメディアテックだ。情報システム部 情報企画室 上席主任の益田 友孝氏は、「BIは内製開発するべきだと考えています」と話す。

「現場に必要な情報は変化するので、BIも素早く対応する必要があります。MotionBoardは内製でも簡単に開発できるので、現場に使ってもらいながらすぐに改善することができます。現場との対話や、現場経験のあるメンバーの知恵を活用して、『これが見たかった』と現場が評価してくれるような情報を提供したいと考えています」(益田氏)

健康管理室の健康増進への思いが、情報可視化基盤を現実のものにし、さらに大和ハウスグループ全体の情報活用の推進に大きく貢献しようとしている。

※大和ハウス工業は、自社システムのフルクラウド化を推進しているため、サブスクリプションライセンスによるMotionBoardを提供。

大和ハウスグループの情報可視化基盤にMotionBorardが選ばれた理由

国産ならではの開発・サポート力

大和ハウスグループではこれまで、基幹系をはじめとするシステム基盤のクラウド化を推進してきた。その過程で、4年ほど前には全社的な情報基盤となるデータベースを構築した。しかしその後も、フロントとなる可視化の仕組みが不十分だという課題が残っていた。
これを整備することが、健康管理室が目指していたデータヘルスの実現にもつながる。そのため情報システム部では、グループ全体での活用に値する可視化ツールを求めて情報収集を進め、たどり着いたのがMotionBoardだった。
益田氏は、「日立ソリューションズは多数のBI提案の実績があります。日立ソリューションズから提案を受け、いくつかの製品を検討した結果、MotionBoardが最適だと判断しました。MotionBoard は、画面の見栄えの良さや開発しやすさが優れているというだけでなく、国産製品ならではのきめ細やかで柔軟なサポート対応も期待できました。開発面でも、例えば日本の地名などへの対応が優れている点は国産ならではで、海外製品とは大きく異なります。マップ機能は、まだ利用していませんが、我々の業務にとって重要なポイントなのでぜひ活用していきたいです」と、選定の理由を話す。

サブスクリプション契約で、つねに最新の機能を利用

大和ハウス工業では今回、MotionBoardをサブスクリプション契約で導入し、自社グループのプライベートクラウド上に構築した。買い切りでなくサブスクリプションライセンスを選んだ理由について、益田氏は次のように説明する。
「IT インフラを自社で保有することに対しては、クラウドが広まる以前から問題意識を持っていました。というのも、いったん製品を購入したら償却期間の都合から5年間は使い続けることになります。どうしても数年後には古くなってしまい、新しいテクノロジーを利用できなくなるのです」
こうした考えのもと大和ハウス工業では、2008年から、今日では一般的になっているIaaS(Infrastructure as a Service)のような基盤を利用するようになり、ソフトウェアについてもSaaS(Software as a Service)感覚でサービスとして利用できるものへと移行を進めている。こうしたIT 投資の全体方針に則って、今回のMotionBoardの導入に際してもサブスクリプション契約を選択したのだ。

 

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