導入事例

株式会社タマディック

「データを重視する企業文化」「BIプラットフォーム」「人材中心の考え方」を融合
ビジネスの生産性向上とともに、働き方改革を促進
  • MotionBoard
  • 製造
Before

「直接・間接部門の管理者や担当者は、各種の報告資料を作成するため、売上高や委託費、作業工数や勤怠などのデータを手作業でExcel入力するルーチンワークに追われていた」

after
「各種KPI がさらに増大しているにもかかわらず、むしろ担当者一人当たりのルーチンワーク工数はかつての半分以下へと大きく削減され、業務改善や働き方改革など、付加価値の高い業務へ取り組むことができた」

導入背景

● 事業の見える化の総仕上げとしてBIプラットフォームを活用

● Excelと紙によるデータ集計・報告からの脱却

導入ポイント

● プロジェクト管理システムや勤怠管理システムなど多岐にわたるデータソースと連携

● サーバーライセンスによる全社展開

導入効果

● データの可視化によるスピーディな問題把握と課題解決へのアクション

● 直接・間接部門のルーチンワークを効率化して、より付加価値の高い仕事にシフト

● 3倍を超えるROIを達成

導入製品

MotionBoardDr.Sum

Company Profile

創立   : 1959年9月
本社所在地: 東京都新宿区
事業内容 : 航空宇宙/ 自動車分野における開発・設計・生産技術・試験解析、精密機器/ 産業機械/ 搬送装置などの開発・設計、各種専用機および電気制御機器などの設計・製造・販売、電気/電子機器の開発・設計、ソフトウェア/ファームウェアの開発
株式会社タマディック
取締役 本社 企画管理部 部長
纐纈 秀稔 氏(左)
本社 企画管理部 企画Gr スペシャリスト
小笠原 好伸 氏(右)
自動車や航空宇宙を中心とした輸送機器、産業・精密機器や電気電子、ソフトウェアまで、株式会社タマディック(以下、タマディック)は幅広い分野のものづくり企業をサポートする総合エンジニアリング企業だ。1957年の創業以来、半世紀以上にわたり一括請負型の設計支援や設備の設計製作、設計者の技術支援などのニーズに応え、成長を続けてきた。その背景にあるのが、「データを重視する企業文化」、「BIプラットフォーム」の活用、「人材中心」の理念が三位一体となった取り組みだ。

航空宇宙品質マネジメントシステムを皮切りにISOの認定取得に注力

創業以来50年以上にわたり成長を持続してきたタマディック。その成功要因はどんな点にあるのだろうか。まずは同社の「データを重視する企業文化」から考察してみよう。

同社は創業以来、設計および製造の品質向上を追求し続けており、その取り組みを象徴するのがISO 活動だ。2005年12月、名古屋地区において航空宇宙品質マネジメントシステム(JIS Q 9100)の認定を取得したのを皮切りに、翌2006年12月には品質マネジメントシステム(JIS/ISO 9001)の認証を取得。さらに東京地区においてもISO導入を進めた結果として拡大登録が認められ、全社レベルでJIS/ISO 9001認証を取得するに至った。そして現在では「品質」「環境」「労働安全衛生」「情報セキュリティ」の4分野のマネジメントシステムを運用し、継続的な改善を推進している。

同社の取締役 本社 企画管理部 部長の纐纈 秀稔氏は、「ISO 活動に注力してきたことで、地域や顧客に根付く企業文化であった各組織に横串を刺すことができた。」と語る。

例えば2011年の中長期経営計画から、各マネジメントシステムのKPIを経営課題に合わせて一体化した事業活動と品質管理活動に取り組んだ。

また、情報セキュリティを単なる情報漏えい防止のためのマネジメントシステムではなくシステム革新の絶好のチャンスと捉え、ビジネスプロセスのワークフロー化とデータに基づいた可視化、コミュニケーションツールの充実、クラウド活用などの施策を実施。結果として人的リソースの大幅な稼働率向上を図り、コストダウンを実現した。

さらにこの取り組みを側面から支えたのが組織のQC文化だ。「技術者プロ集団会社としての成長」と「選ばれる総合エンジニアリング会社の確立」を目指し、社員一人ひとりが職場の問題解決意識を持つことで地道に成果を上げてきた。

「こうしたISO活動を、私たちは10年以上にわたって取り組んできました。それでもまだ経営課題に対して十分なレベルに達しているとはいえません。データに裏付けられた事業の運営基盤を構築し、企業文化として定着させるためには、それだけ長い年月が必要なのです」と纐纈氏は話す。

プロジェクト管理システムに蓄積される多様な実績値をMotionBoardと連携

組織の見える化の活動の延長線上に位置するのが、「BIプラットフォーム」への取り組みである。ISO 活動の重要なプロセスである「パフォーマンス評価」は、監視・測定分析および評価が求められている。そうした中でタマディックは、まず経営的なKPIを把握するための経営資料を作成する目的からBI 活用への取り組みを開始した。

経営資料は、毎月の売上高、粗利、原価、生産性などの実績値を取りまとめたもので、当初は各プロジェクトから個別に集めたデータをExcel で集計し作成していたため、その膨大な資料のプリントアウトや差し替えなど資料準備に四苦八苦していた。

もっともExcelと紙の世界からBIに移行するためには、下地作りとしてインプットデータの整備が不可欠で、約2年の期間を費やしたという。そして、その総仕上げとして2016年に導入したのがウイングアークのBIツール「MotionBoard」だ。

例えば、顧客先ごとプロジェクトごとに視点を切り替えながらKPIを見るなど、これまでのExcel では困難だった自在なデータ集計が、MotionBoardでは簡単にできるようになったことが魅力だ。また、多岐にわたるデータソースから集めたKPIをダッシュボード上に可視化するのはもちろん、その内容を1クリックでPDF 変換し、経営会議向けの資料として出力できるようになったことも大きなポイントだ。

もう少し詳しくMotionBoardの活用法を説明しておこう。タマディックは株式会社システムインテグレータが提供しているプロジェクト管理ツール(SIObject Browser PMシリーズ)上に「設計支援」「設計請負」「設計製作」など現状の業務形態に即した標準テンプレートを作成し、プロジェクト管理ツールからの迅速なデータ収集の体制を構築した。こ

うしてプロジェクト管理ツールに蓄積される多様な実績データをMotionBoardと連携させることで、プロジェクト別採算、プロジェクトマネージャー別採算、組織別目標管理、委託費管理などのKPIをダッシュボード上に可視化し、経営全般、分野別、顧客別、工数状況、委託費といった状況を把握し、プロジェクトに対して速やかに手を打つことが可能となったのだ。

一方でタマディックは、財務会計データについても、MotionBoard上に統合し、月次・半期・年間の損益などの管理会計指標についても、メインメニューからシームレスにアクセスできる仕組みを構築した。

データに基づいて業務バランスの平準化を推進

さらにタマディックは、BI活用を働き方改革に向けた活動にもつなげていこうとしている。これが「人材中心」の取り組みだ。

例えば、ISO 活動の一環として同社は年に2回の頻度で社員満足度調査を行い、その結果をExcelで管理していた。だが、この方法は使い勝手が悪く、単なる管理のためのデータ化に陥ってしまう。そこで各自の回答をMotionBoardに統合し、ダッシュボードの社員一覧からダイレクトに閲覧できるようにした。

一人ひとりの社員が、日々の仕事の中でどんな不安や不満、問題を抱えているのかを把握し、ひいては個別にフォローすることが可能となった。

続いて着手したのが勤怠管理データの統合だ。それまでタマディックは専用システムを用いて勤怠管理を行っており、経理部門や総務部門の業務効率化という観点ではそれなりの効果を上げていた。しかし、一人ひとりの社員の働き方に関する問題点を把握するといった本格的な分析機能までは備わっていなかった。

勤怠管理データをMotionBoardに取り込むことで、三六協定超過に陥りがちな集団の特徴や傾向をダッシュボード上で把握するとともに、その対象者を絞り込んで特定し、上長が素早いケアを行うことが可能となった。

MotionBoardが可視化したのは、まさに「一人ひとりの社員の働き方とプロジェクト管理のあるべき状態」だ。この結果としてタマディックは、社員間や部門間の格差を可視化し、業務量の平準化のための改善策へ具体的なアプローチが可能となった。

この活動は、社員一人ひとりのニーズにあった、納得のいく働き方を実現するための取り組みであり、厚生労働省が推進する「働き方改革」につながっている。

ROIは3倍以上という手応え。導入満足度も300%

社内に分散する様々なデータを統合し、分析することで、ビジネスの生産性向上と共に働き方改革を促していく――。

「データを重視する企業文化」とそれを支える「BI プラットフォーム」、そこに「人材中心の考え方」を融合することで、タマディックはさらなる成長のためのイノベーションを推進している。

この三位一体の取り組みにMotionBoardが合致したわけだが、そこでは具体的にどんな効果が現れているのだろうか。MotionBoardの導入前後を比較すると、導入前は、直接・間接部門の管理者や担当者は、各種の報告資料を作成するため、売上高や委託費、作業工数や勤怠などのデータを手作業でExcel 入力作成するルーチンワークに追われていたが、導入後は、各種KPI がさらに増大しているにもかかわらず、むしろ担当者一人当たりのルーチンワーク工数はかつての半分以下へと大きく削減され、業務改善や働き方改革など、付加価値の高い業務へ取り組むことができた。仮に連結型のERP を導入したとしても、ここまで徹底したデータ統合および活用はおそらく実現できなかったであろう。

MotionBoardなら対象ユーザーを限定することなくサーバーライセンスでダッシュボードを全社展開できることも大きなメリットになる。これらの効果を総合すると、MotionBoardに対するROI(投資対効果)は導入前の期待値の3倍以上の手応えで、導入満足度も300% の評価である。

ダッシュボード開発者を育成し、さらなるデータ活用を目指す

最後に、タマディックにおけるMotionBoardの活用法のポイントをまとめておこう。基本的には各プロジェクトの責任者のほか、現場や間接部門から寄せられる、様々なデータ可視化のリクエストを企画管理部で一括して取りまとめ、順次ダッシュボードに具現化して展開するという体制をとっている。

纐纈氏がホワイトボードに手書きしたイメージをもとに、本社 企画管理部 企画Gr スペシャリストの小笠原 好伸氏がアジャイル開発の手法でプロトタイプを作成し、ユーザーの意見を取り入れながらブラッシュアップを図っていくというのが大きな流れだ。

業務経験からダッシュボードの基本的なコンセプトを作り、MotionBoard機能の理解から様々な見せ方の提案を積極的に行うことによって各種ボードが作られている。

例えば社員の重大事故につながりかねない“ ヒヤリハット” の事例を可視化する部門からの依頼に対してヒートマップでボードを作成したところ、『月曜日の朝が一番交通事故に関するヒヤリハット件数が多い』といった傾向が明らかになり、MotionBoardの分析機能の凄さを感じたという。

このように、タマディックは様々なボードを作成し会社のメインツールとして力を発揮しているが、驚くべきはMotionBoardを導入してからわずか1年足らずで20種、60個のボードを構築していることである。この「企業文化」と「人材中心の考え方」がMotionBoardの有効活用を加速させたのであろう。今後はMotionBoardのさらなる有効活用により、タマディックは、総合エンジニアリング企業としてさらなる成長が期待される。

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