導入事例

アラガン・ジャパン株式会社

Salesforceを情報共有基盤として徹底活用
レポート、データ入力、帳票作成の効率化により
現場の作業負荷を大幅軽減し、働き方改革につなげる
  • MotionBoard
  • 卸売・小売
  • クラウド
Before

「売上達成率、管理者用レポートなどは、Excelで加工してメール添付で各担当者に送っていました。特に月末には、翌日の会議に間に合うよう月次資料を作成する必要があり、大きな作業負担になっていました」

after
「各部門ともレポート作成に携わるスタッフの残業が大幅に減少しました。経理部門においてもモチベーション、生産性のアップにつながり、目に見える効果が出ています」

導入背景

● 売上達成率などのレポート作成を、毎日Excelによる手作業で行っていた

● 頻繁に発生するSalesforceの情報更新や大量のレコード作成に手間がかかっていた

● 申請書類をその都度郵送で取り寄せる必要があり、煩雑で時間がかかっていた

● 営業担当者が個々に見積書や注文書を作成しており、入力ミスなどが発生していた

導入ポイント

● Salesforceと相性が良く、高度なスキルがなくても利用できる

● Salesforceによるビジネスアプリケーションマーケット「AppExchange」で紹 介されている信頼感

● クラウドサービスのため初期費用を抑えて導入でき、月契約、年契約など柔軟な 契約が可能

導入効果

● レポーティングとメール配信にかかる時間が大幅に削減され、作業負担を軽減[ MotionBoard Cloud for Salesforce]

● Salesforceへの入力・変更業務を効率化[VyNDEX]

● 承認業務を大幅に短縮。帳票のフォーマット化によりSalesforce 上に正確な情報・数字を反映[SVF Cloud for Salesforce]

導入製品

MotionBoard Cloud for SalesforceSVF Cloud for SalesforceVyNDEX

Company Profile

本社所在地: 東京都渋谷区
アイルランドを本拠地として、世界100ヶ国以上で多領域の治療を提供しているアラガン。2010年に設立された日本法人のアラガン・ジャパンでは、皮膚科・美容外科・形成外科・乳腺外科を対象に、女性を美しく元気にするための製品を展開している。
アラガン・ジャパン株式会社
コマーシャルエクセレンス統括部 マネジャー 中村 まりか氏(写真右)
コマーシャルエクセレンス統括部 データアナリスト 緑川 留美氏(写真左)
世界100ヶ国以上で多領域の治療を提供するヘルスケア企業、アラガン。その日本法人であるアラガン・ジャパン株式会社(以下、アラガン・ジャパン)では、Salesforceに蓄積された売上情報などを集計・分析しスピーディに担当者にメール配信できるよう、BIツール「MotionBoard Cloud for Salesforce」を導入した。また、申請業務や見積書などの作成業務を効率化するために帳票ツール「SVF Cloud for Salesforce」と、Salesforceへのデータ入力・更新を効率化するために「VyNDEX」も導入。3つのツールでSalesforceを徹底活用して業務効率を向上させることにより作業時間を短縮し、働き方改革につなげている。

医療機関の情報や契約管理に不可欠だったSalesforce

多岐にわたる医療・美容製品を世界100ヶ国以上で提供しているヘルスケア企業、アラガン。2010年に設立されたアラガン・ジャパンでは、特に女性に対する医療・美容に特化したビジネス展開をしており、しわ治療の「ボトックスビスタ®」、顔面注入用ヒアルロン酸「ジュビダームビスタ®」、睫毛貧毛症治療薬「グラッシュビスタ®」、乳房再建シリコン「ナトレル®シリーズ」を提供している。特にナトレル® シリーズは、厚生労働省の特定保険医療材料として承認を受けた国内唯一の製品で、患者に安心感を与えるとともに、保険適用による低価格な製品提供を実現している。

現在、日本法人の社員は約100人で、そのうち約40人が営業担当者だ。アラガン・ジャパンでは、一部の製品を除いて、全国各地の病院・クリニックとの直接契約によるダイレクト販売を採用している。そのため営業担当者は全国に散在し、自宅や出張先のホテルから直接客先を訪問し、客先からそのまま自宅やホテルに戻って業務を行う、いわゆるリモートワークを行っている。こうしたリモートワークにはIT 活用が欠かせない。アラガン・ジャパンにおいても、グローバルで利用していたSalesforceを活用して情報の集約・共有を行っていた。

しかし、2016年4月から、Salesforceの代わりに別のCRM(顧客関係性強化)システムを利用することがグローバルで決定された。ところが準備を進めていくうちに、新しいCRMシステムでは日本法人のオペレーションに必要な要件を盛り込んだカスタマイズが難しいことが明らかになってきた。

同社のコマーシャルエクセレンス統括部 マネジャーの中村 まりか氏は次のように振り返る。

「グローバルではSalesforceをCRMとして利用していましたが、日本法人はCRMとしてだけではなく、ダイレクト販売のための顧客マスターとして利用しており、各医療機関の情報や契約書などの管理も行っていました。Salesforceを利用していたときには管理者権限を認めてもらい機能拡張によって対応していましたが、新しいCRMシステムはグローバルで一括管理されるため、日本向けの機能追加ができなかったのです。そこで、日本法人で独自にSalesforceを導入することを決断しました」

こうして2016年の夏から、日本独自のSalesforce構築がスタートした。構築にあたっては、かねてよりSalesforceに関するサポート支援を行っていた株式会社テラスカイをパートナーに選んだ。

中村氏と同じくコマーシャルエクセレンス統括部に属し、データアナリストを務める緑川 留美氏は次のように話す。

「グローバルのSalesforceを使っていたとき、売り上げなどの基幹データを管理するSAPとSalesforceとの連携が認められておらず、SAPへのアクセス権限のある数名がローデータを取得して確認するしか方法がありませんでした。そこで、テラスカイの『SkyOnDemand』を利用して、売上明細データをSalesforceに取り込み、契約状況や出荷状況をSalesforce内で管理し、誰もがSalesforceで売上情報を見られるようにしたのです。そうした経緯もあり、日本独自でSalesforceを構築する際も、当社の状況をよく知るテラスカイさんにお願いすることにしました」

Salesforceを徹底活用する、ウイングアークの3つの製品

日本独自のSalesforceを構築するにあたり、二人は次の4つを実現しようと考えた。

  •     ● 毎日手作業で行っていたレポーティングを自動化する
  •     ● Salesforceの情報更新や大量のレコード作成を効率的にする
  •     ● 紙ベースでの申請作業をSalesforceに移行し効率化する
  •     ● 見積書・注文書をSalesforceから出力し、入力ミスをなくす

こうした課題は、グローバルのSalesforceを使っていた時代から、二人が感じていたことだった。そのため、Salesforce やテラスカイのイベントやセミナーなどに参加し、これらの課題を解決でき自社のSalesforce活用をさらに効率化するためのツールを探していた。そうした中で出会ったのがウイングアークの3製品であり、導入機会をうかがっていたときに、日本独自でSalesforceを構築することになり導入が一気に現実化したのだ。

ウイングアーク製品を選んだ理由に関してSalesforce製品との相性の良さ、Salesforce.comがグローバルで展開しているアプリケーションマーケット「AppExchange」で取り引きされている信頼感、さらには、クラウドサービスならではの導入の容易さや契約の柔軟性を挙げる。もちろん、ウイングアークのセミナーに参加したり、無償トライアルで実際の操作性も確認したりし、「ITの専門家ではない自分たちでも、すぐに使えるようになる簡便な操作性」(中村氏)だったことも採用の重要な理由となった。

【MotionBoard Cloud for Salesforce】
日々のレポーティング作業を自動化、作業時間を大幅に削減

課題の1つ目である「毎日手作業で行っていたレポーティングを自動化する」のが、BIツールのMotionBoard Cloud for Salesforce( 以下、MotionBoard Cloud)だ。

レポーティングを担当していた緑川氏は、「売上などの数値はSalesforceのレポートレベルで閲覧できていましたが、売上達成率・管理者用レポートなどは、Excelで加工してメール添付で各担当者に送っていました。特に月末には、翌日の会議に間に合うよう月次資料を作成する必要があり、大きな作業負担になっていました」と打ち明ける。また中村氏も、「グラフなどビジュアル化も不十分だと感じていました」と話す。さらに二人は、業務効率の面だけではなく、データ活用の「属人性」を排除するという意味でも、BIツールの必要性を感じていたと言う。

「SAPのローデータをExcelで必要な情報に加工することに長けている営業担当者も中にはいます。しかし、スタッフが増えてくると、そうした人ばかりではありません。以前の職場で既にBIツールを利用していた人が入社することも多くなっていました」(中村氏)
「ローデータを落とすタイミングで、ベースとなる数字が異なってしまい、数字が食い違うこともありました」(緑川氏)

組織が成長するにつれ、誰もが簡単に、“ 正確な数字” をベースに集計・分析できる環境が必要だった。

導入後、最初に作られたダッシュボードは、毎日の売上達成率を集計し営業担当者に自動配信するというシンプルなものだ。これだけでも、緑川氏の日々の作業負荷は軽減され、他の業務を行う時間も増えた。また営業部門だけではなく、サプライチェーンを担当する製品出荷部門でも、Excelを使い1日3回配信していた出荷状況を自動集計するダッシュボードを作成した。従来は1つのExcelファイルを数人の出荷担当者が共有して使っていたため誰かがファイルを編集していると他の人は作業できなかったが、同時に更新できるようになり、時間になれば自動的に配信されるので無駄な待ち時間がなくなった。

MotionBoard Cloudの機能については、Salesforce以外のExcelやCSVデータを取り込んで利用できることもメリットだ。同社の場合、グローバルで利用することになった新しいCRMシステムから営業担当者の活動履歴をダウンロードし、MotionBoard Cloudに取り込んで分析している。また、細かい設定ができる点も満足度が高く、「こうしたいという要望は、ほぼ実現できます」と中村氏は評価する。

【VyNDEX】
煩雑な情報の更新や大量のレコード作成の手間を軽減

 課題の2つ目の「Salesforceの情報更新や大量のレコード作成を効率的にする」のが、Excel を利用してSalesforceのデータを自在に編集できるクラウドサービスVyNDEXだ。

アラガン・ジャパンの顧客である医療機関の担当者は頻繁に異動があるため、担当変更作業も頻繁に行われていた。こうしたデータのメンテナンスをはじめ、特定の顧客にだけキャンペーンフラグを立てる、開催したイベントに参加した医師を一括登録し、追加情報を事後に登録するなどの作業にVyNDEXを活用している。

「VyNDEXによって、Excel上でSalesforceのレコードを一括変更してアップロードする作業だけで済むようになり、作業負荷が大幅に軽減しました」と中村氏は話す。

【SVF Cloud for Salesforce】
申請業務のデジタル化、見積書や注文書の入力ミスを削減

課題の3つ目の「紙ベースでの申請作業をSalesforceに移行し効率化する」と、4つ目の「入力ミスが発生していた見積書・注文書をフォーマット化する」のが、SVF Cloud for Salesforce(以下、SVF Cloud)だ。

これまで地方在住の社員は、例えば、「臨床試用サンプル」などを申請する際、複数枚が1セットになった申請書類を本社から取り寄せ、記入後も複数の責任者のサインをもらう必要があり、申請から承認までに時間がかかっていた。それをSalesforce上で帳票を出力することで、時間を大幅に短縮できるようになった。

また、見積書や注文書もSalesforceに移行した。これまで見積書は、営業担当者が自分で単価表を見ながら個別にExcelに単価と数量を入力したり、顧客ごとに異なる割引率を入力したりする必要があり煩雑で、ミスにつながることもあった。例えば宛先の住所・電話番号・名称を古い情報のままで印刷したり、1箱2個入りの製品を1箱1個入りとして発注したりといったことだ。SVF Cloudの導入で、常にSalesforceの最新情報をソースとして見積書や注文書に反映させられるようになり、作業効率の向上やミス減少につながっている。加えて、見積書などがSalesforceに蓄積されることで、「営業担当者が変わっても、過去にどんな製品を、どれだけ、いくらで提供したかが把握でき、業務の引き継ぎも効率化されました」と中村氏は別の効果があることも指摘する。

社内に導入メリットを伝え、協力者を増やすことが成功の秘訣

Salesforceの構築に加え、ウイングアークの3つのツールを、ほぼ同時期に導入するにあたって、社内の協力者の存在が大きな力となった。
例えば、MotionBoard Cloudの導入を振り返り、緑川氏は次のように話す。

「実際の稼働まで約半年しか時間がありませんでした。中村と私の二人だけで全ての作業をやるには時間が足りません。各部署を巻き込んで協力してもらうことで、導入、稼働を完了させることができました」

社内での協力者づくりは、日頃Excelを使ってレポート作成に苦労している人や、分析業務に興味がある人を選び出して、システム稼働前に10人弱にウイングアークが開催するセミナーに参加してもらい、使い方を勉強してもらった。これは本来業務とは直接関係のない業務だったが、従来のExcelでの作業を自動化できることが分かり、多くのスタッフが前向きに協力してくれた。
中でも、協力者の一人である総務のスタッフは、Access、Excelが使いこなせるので協力を仰ぎ、予想以上に大きな戦力となった。

「私たちは、システムありきでそれにビジネスにあわせようと導入しているのではなく、まず“ 実現したいことありき” で導入しています。そこをみんなに理解してもらえたからこそ、定着と成果につながっているのだと思います」(中村氏)

他部署に導入メリットを説き、新しいシステムが自分たちの業務にプラスになると理解してもらうことこそ、新しいツールの導入と定着を成功させる近道だといえそうだ。

残業時間の削減に貢献、さらなる情報活用を目指す

アラガン・ジャパンでは、ウイングアークの製品により、業務の効率化、スピードアップを実現した。中でも、各部門ともレポート作成に携わるスタッフの残業が大幅に減少した。これまで22時、23時の退社があたりまえだったものが、19時、20時で終わるようになるなど、目に見える効果が出ていると二人は笑顔を見せる。

「働き方改革が社会のキーワードとなっていますが、当社では、MotionBoard Cloudの導入が働き方改革の一助となることに期待しています。まだまだチャレンジしたいことが、いくつもあります」と中村氏は今後を見据えている。

その一つが、個人ごとのダッシュボードだ。個々の営業担当者の活動状況をレポート化し、上長が部下にコーチングする際に利用することで、マネジメントの質を向上することを実現するために活用する準備を進めている。

また、イベントに連動させたダッシュボードも検討中だ。同社ではドクター向けセミナーを頻繁に開催しているが、そのスケジュールなどを管理するとともに、そのイベントが売り上げに貢献しているか効果測定を行う。
さらに、経営状況の概況を経営トップに見せるためのダッシュボードや、マップ機能を使って営業テリトリーの最適化を図るためのダッシュボードなど、アイデアは尽きない。

中村氏と緑川氏のリーダーシップのもと、同社のSalesforce活用、データ活用に対する取り組みはますます進展していきそうだ。

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