導入事例

株式会社松井製作所

グローバル&リアルタイムで図面・技術情報などの機密情報へのアクセスコントロールを実施
ペーパーレスによる情報活用の新しい仕組みを構築
  • SVF
  • 製造
  • 電子化
  • SPA
Before
従来、設計図面や技術情報などを紙文書で扱っていたが、改訂や新規追加のたびに印刷し、郵送するには手間がかかる。グローバルに拠点を展開しているビジネスでは、情報共有のタイムラグは大きな業務上のロスであり、また情報の確実性にも不安が残る。ペーパーレス化&ネットワーク化による、情報共有の新しい仕組み作りは緊急の課題だった。
after
ドキュメントの更新・追加をグローバル規模で、しかもリアルタイムで共有できるようになり、ビジネスへの情報活用の可能性と効率が大幅にアップ。また各拠点に委ねられていた文書の扱いを本社で一元管理し、アクセス権限なども厳格にコントロールできるようになったため、文書管理および情報活用におけるセキュリティが飛躍的に向上した。

導入背景

● 設計図面や技術資料の紙ベースでの運用による非効率性

● グローバルで情報を共有するための仕組み作りが必須課題

導入ポイント

● 世界のどこからでもすぐに文書を閲覧できる

● 貴重な技術情報を守れる高度で柔軟なセキュリティ機能

導入効果

● グローバル共通の仕様で、直感的に必要な文書を探せる仕組みが実現

● 厳格で細かなアクセスコントロールによる情報保護が可能に

導入製品

SPA

Company Profile

創業:1912年3月
事業内容:金型温度調節機、樹脂乾燥機、輸送機、配合機、粉砕機&リサイクル機器その他、プラスチック成形合理化機器・システムの製造販売を手がけ、生産・販売からメンテナンスまで、世界でも有数の規模を誇るグローバル拠点網を展開している。
株式会社松井製作所
グローバル事業推進カンパニー 情報システム部 主事
森口 知洋 氏 (写真左)
 
グローバル事業推進カンパニー 報システム部 主事補
籾山 耕一 氏 (写真右)
プラスチック成形に関わるあらゆる機器の開発・製造・販売までを、一貫して手がける株式会社松井製作所。世界各地に拠点を展開する同社では、グローバル規模の図面・技術資料の共有・閲覧のための新たなネットワーク構築を決定。ウイングアークの電子活用ソリューションSPAを導入して、どこからでも必要な図面をすぐに参照できるシステムを構築した。その結果、従来は設計変更や新製品追加のたびに印刷物を制作・郵送していた手間やコストが大幅に減少。
さらにアクセス権限の厳格なコントロールが可能になり、情報管理の面でも大幅なガバナンス&セキュリティ強化が実現した。

図面を電子化して世界中どこからでもセキュアに閲覧できる仕組みを!

樹脂乾燥機や樹脂輸送機、金型温度調節器など、あらゆるプラスチック成形用合理化機器やシステムの開発・製造・販売までを手がけ、業界で独自の地位を築いている松井製作所。同社ではアジアからアメリカ、ヨーロッパ、さらにはロシア、南アメリカ、アフリカにいたるまで、世界を網羅する販売・サービスネットワークを展開している。

今回のSPA導入の背景には、そうしたグローバルビジネスを支える新しい情報ネットワーク構築という全社的プロジェクトがあったと、同社グローバル事業推進カンパニー 情報システム部主事 森口 知洋氏は明かす。

「従来の紙の図面や資料だと、場所によっては担当者が簡単に見ることができません。また各地に配布した図面を、更新のたびに確実に差し替えるといったことは、労力やコスト面でも、また確実さの面でも至難の技です。そこでこれを電子データ化することで、世界のどこからでもすぐにアクセスできる利便性と、すべてのドキュメントを本社でセキュアに一元管理できる情報ガバナンス体制を一挙に実現しようと考えたのです」。

紙の書類では、改訂図面の差し替え作業が間に合わずに現場が混乱することもあった。そうした課題を解決する上で、「ペーパーレスを軸とした最新データの一元管理と、ネットワークを介した容易なアクセスの仕組み作り」は、同社のグローバル戦略を推進する上で不可欠の取り組みだったのだ。

アクセス権限を始め強力で柔軟なセキュリティ機能が採用の決め手

さっそく新しい文書アクセスの仕組みづくりに着手した同社では、当初、既存のストレージシステムに図面を置く方法を検討したという。だが本来そうした用途を想定したものではないため使い勝手が悪く、ライセンス費用の問題もあったため、改めて専用のソリューションを探すことに決めたと森口氏は振り返る。

その後4つの製品を比較検討したが、閲覧速度が速くてもライセンスがクライアントごとの課金なので価格が高くなる。あるいはセキュリティコントロールに不安があるなど、どれも一長一短だった。そこでさらに新しい候補を各方面から探し、2016年10月からはSPAともう1製品に絞って比較・検証を進めた結果、2017年の年明けに正式に SPAの採用を決定したという。採用の決め手となったのは、比較検討した製品の中でもっとも情報セキュリティ機能が優れていた点だと森口氏は言う。

「特に評価したのは、業務の実態に即したアクセス権限が設定できる点です。SPAはシステム内に収められた図面や書類に対して、ユーザーやグループ、またはフォルダーなど、細かなレベルでのアクセス権限を設定可能です。このため同じ一枚の図面であっても、人や部署、プロジェクトごとに閲覧を制限したり、閲覧はできるが印刷は不可といったルールを、業務の要件に応じて柔軟に設定できるのです」。

他にも、日本語、英語、中国語の3種類のメニュー画面が選べる「多言語対応」や、サーバーを単位としたライセンス体系など、グローバルでの利用に便利な要件がそろっていたことも採用の重要なポイントとなった。

見たい図面が直感的に探せる独自のフォルダー構造で使いやすさをアップ

採用決定後、さっそく松井製作所では2017年2月からSPAの運用テストを開始。4月末には日本国内の関係部門全員によるテスト利用が始まった。1ヶ月後の5月末には海外の日本人社員のテスト利用が始まるなど急ピッチで導入が進み、早くも6月21日には海外の現地スタッフの利用者も加わって、ほぼ完全なグローバルでの運用がスタートした。

現在はまだ運用開始から2ヶ月足らずとあって、ユーザー数も国内外合わせて300名強だが、今後の利用状況を見ながら順次規模を拡大していく予定だ。
今回の導入では、何より「誰でもすぐに使えるシステム」を心がけたと森口氏は強調する。
「現場の担当者には、PCの操作に詳しくない人も大勢います。そこで図面などの技術情報をシステムに載せるにあたっては、フォルダーを見れば中身がイメージでき、直感的に探せる階層設計をどう実現するかに大きな力を注ぎました」。

具体的にはフォルダー名を「製品の機種シリーズ名」→「個別の機種名」→「各型式名」といった順に階層化し、大きなくくりから個々の製品まで絞り込めるような構造を作った。またグローバルで使うために、フォルダー名は英語に統一した。「使い勝手を良くするために、1つの機種に関係する各図面を結合して1ファイルにまとめました。しかしユーザーによってアクセス不可の部品図面もあるため、マルチリンク機能を使い、この中から必要なデータのみ閲覧できる仕組みを作成しました。」

一方で、国によるネットワーク事情の違いを吸収する苦労があったと、SPAの運用を担当する、同社 グローバル事業推進カンパニー 情報システム部 主事補 籾山 耕一氏は振り返る。

「海外では回線速度の遅い拠点や、中国のようにVPNを通すと回線を止められてしまうなど、アクセス環境が厳しい地域が各地にあります。そうした環境下で、とにかくインターネットが接続できさえすれば、目的のファイルのあるサーバーにたどり着ける仕組みを確保するのに苦労しました。」

ちなみにSPAではページ単位で処理を行うので、もともとのファイルのPDFのページ数やデータ容量サイズに影響を受けない。こうした仕組みも、回線条件のよくない場所での使用には有利だった。今回SPAは、IBM Bluemix に構築された同社の情報基盤に導入されている。

「当社としても、クラウド上にサーバーを立てるのは初めての経験でしたが、ウイングアークの導入支援サービスなどを活用して、細かな疑問や課題を解決しながら無事完了することができました。」(籾山氏)。

グローバルでの情報共有のプラットフォームとして育てていきたい

松井製作所では今後のSPAの活用について、現在の設計図面や技術情報だけに限定せず、さらに幅広い活用の方法を探っていきたいと考えている。現在はグローバルの標準製品のドキュメントだけに限定しているのを、各国や地域だけで取り扱われているローカルの標準製品も新しいフォルダーを設けて取り込めたらと森口氏は意気込む。

「どんなファイルであれPDF形式に変換してあればSPAに載せることは可能です。そのシンプルさを活かして、『グローバルでさまざまな情報を見るための共有プラットフォーム』に育てていきたい。グローバルでの情報共有のフォルダーを増やして、さまざまな利用部署に活用してもらいたいと考えています。」

そうした今後のシステム展開・活用に向けて、ウイングアークには技術面での提案・サポートを大いに期待したいと語る森口氏。世界を視野に成長を続ける松井製作所のビジネスの未来を、SPAの情報共有プラットフォームがこれからも力強く支えていく。

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