導入事例

関電不動産開発株式会社

関電不動産開発株式会社

Excelマクロによる報告書作成を劇的に短縮
見込顧客の行動情報を可視化して
緻密なマーケティングオートメーションを構想

関西圏と首都圏を中心にマンション販売を拡大している関電不動産開発は、MotionBoard Cloudを導入することで、各営業拠点の責任者にとって大きな負担となっていた報告書作成を劇的に効率化した。その先に見据えているのが、マーケティングオートメーションでの活用だ。収集した見込み顧客の行動情報のすべてをMotionBoard Cloudに取り込んで保管し、ダッシュボード上でグラフィカルに可視化したいと考えている。

導入背景

Salesforceに登録されている膨大なデータをExcelに入力し、マクロを用いて集計したり定型フォーマットに出力したりしていたが、数百から1,000戸以上といった大規模マンションになると、一連の処理が完了するまでに1時間以上を要する。同じ作業を担当している複数の物件について行う必要があり、報告書作成に忙殺されている状況だった。

課題
  • Salesforce に登録されている膨大なデータをExcelマクロで集計しており、報告書作成に長時間かかっていた
  • マーケティングオートメーションを実践すべく、Oracle Marketing Cloud(Oracle Eloqua)を導入して準備を進めてきた
解決策導入ポイント
  • SalesforceとMotionBoard Cloudの連携
  • Oracle Marketing CloudとMotionBoard Cloudの連携
効果
  • Excel マクロで1時間以上を要していたデータ集計を2~3分に短縮
  • 今後の構想として、Oracle Marketing Cloudで収集した見込顧客の情報をダッシュボード上にグラフィカルに可視化

Excel のマクロで行っていたデータ集計作業をMotionBoard Cloudに置き換えたことで、処理時間はわずか2~3分へと短縮した。これにより各拠点の責任者は、翌週の営業活動に向けたプランの策定や担当者のフォローなど、より重要な意思決定や課題解決、進捗管理に多くの時間を割いて集中できるようになった。


拠点の責任者にとって大きな負担となっていた週次の報告書作成


 関西圏および首都圏を中心に分譲住宅事業、ビル事業、投資開発事業、賃貸施設事業など幅広い不動産ビジネスを展開している関電不動産開発は、関西電力グループならではのエコロジー技術や省エネ機能を活かしたオリジナルマンションブランド「シエリア」で知名度を高めている。


 こうしたマンション販売に注目すると、1物件あたり毎週40件を超える問い合わせが寄せられることもあり、また、新築マンションの竣工は毎年1 ~ 3月に集中しているため、その時期の週末にはモデルルームへの来場者が急増する。


 関電不動産開発ではSalesforceを導入し、これらの物件および顧客情報、営業の進捗状況などを一元的に管理しているが、全国で約15ヶ所に展開する各販売拠点の責任者にとって大きな負担となっていたのが、毎週月曜日に行われる営業会議に提出する報告書の作成だった。


 同社 住宅事業本部 販売部 販売計画グループ マネージャーの服部 和広氏は、「Salesforceに登録されている膨大なデータをExcelに入力し、マクロを用いて集計したり定型フォーマットに出力していましたが、数百から1,000戸以上といった大規模マンションになると、一連の処理が完了するまでに1時間以上を要します。担当している複数の物件について行う必要があり、報告書作成に忙殺されている状況でした」と振り返る。


1時間以上かかっていたデータ集計処理をわずか2~3分へ短縮


 この状況を大きく改善したのが、SIパートナーの株式会社アックから提案され、2016年4月に導入したウイングアークのMotionBoard Cloudである。


 「これまでExcelのマクロで行っていた作業をMotionBoard Cloudに置き換えたことで、1物件あたり1時間以上を要することもあったデータ集計処理が、わずか2 ~ 3分へと劇的に短縮しました。これにより各拠点の責任者は、翌週の営業活動に向けたプランの策定や担当者のフォローなど、より重要な意思決定や課題解決、進捗管理に多くの時間を割いて集中できるようになりました」と服部氏は話す。


 同社 住宅事業本部 販売部 販売計画グループの山田 裕介氏も、MotionBoard Cloudの運用面のメリットを次のように語る。


 「長年にわたる慣習のほか、JV(ジョイントベンチャー)を組むパートナーと情報共有が必要になる場合もあり、営業会議に提出する報告書は紙であることが多い状況です。MotionBoard Cloudの明細データ形式(一覧型)によるExcelレポート作成機能は、従来のExcelマクロを用いた報告書とまったく同じフォーマットを再現することができ、営業責任者からも高く評価されています」


CRMやWebアクセス解析のデータも統合し本格的なMAに挑戦


 関電不動産開発がMotionBoard Cloudを導入した背景には、実はより大きな営業活動の変革を目指した構想がある。それはマーケティングオートメーション(MA)の実践だ。2014年12月にOracle Marketing Cloud(Oracle Eloqua)を導入して準備を進めてきた。


 マンション販売では、電話やメールなどで資料請求や問い合わせしてきた見込顧客に対して継続的なコンタクトをとり、その物件に関する情報をタイミングよく提供し、いかにしてモデルルームに来場してもらえるかが非常に重要な鍵を握る。特に昨今は顧客自身がネットを使って様々な物件に対する情報収集を行っているだけに、そのプロセスに積極的に関わって興味・関心を喚起することが重要な課題となっている。物件選定から購入決断にいたるカスタマージャーニーのどのフェーズにいるのか、常に顧客の“現在地”を把握しながら的確なアクションを起こすマーケティングオートメーションは、今後の営業活動にとって不可欠のツールとなる。


 そうした中で関電不動産開発は、Oracle Marketing Cloudを通じて収集した見込顧客の情報をMotionBoard Cloudに取り込んで保管し、ダッシュボード上でグラフィカルに可視化したいと考えたのである。


 「Webページのどのコンテンツをよく閲覧しているのかといったお客様の行動を可視化することで、いま高い関心をもっているのは立地なのか、間取りなのか、あるいはローンの設計なのかといったニーズを読み解くことが可能となります。これを受けて、例えばモデルルームにお越しいただいた際に事前に資料を用意して説明するなど、より深くお客様に寄り添った対応を実現することができます」と服部氏は語る。


 このコンセプトを実証するプロトタイプとして、顧客の個人情報を秘匿した上で特定物件に関するコンテンツの閲覧状況をリアルタイムに可視化するダッシュボードを作り、主要拠点への展開を開始した。このボードをデジタルサイネージ(電子看板)として活用することで、その場にいるすべての営業担当者に様々な“気づき”を促している。


 さらに今後に向けて服部氏は、「CRMで管理している顧客情報やGoogle Analyticsから取得したWebアクセス解析のデータなどもダッシュボードに取り込むほか、MotionBoard Cloudが標準提供している最新の国勢調査などのオープンデータ/分析テンプレートも活用し、全社的な分析力を高めていきます」と構想を示す。MotionBoard Cloudを核として、そこに多様なデータを集約して可視化を進めていくことで、関電不動産開発は本格的なマーケティングオートメーションにチャレンジしていく考えだ。


Company Profile

関電不動産開発株式会社

設立 :1957年5月
所在地 :大阪市北区
事業内容 :分譲住宅事業(マンション、戸建住宅、宅地の開発/販売)、ビル事業(テナントビルの開発/運営管理)、賃貸施設事業(マンション・商業施設の開発/賃貸/管理)、投資開発事業(収益不動産の投資/開発)、アセットソリューション事業、アセットマネジメント事業、地域開発事業、グリーンソリューション事業、ミネラルウォーター事業など
URL :https://www.kanden-rd.co.jp/

住宅事業本部 販売部 販売計画グループ マネージャー
服部 和広 氏(写真右)
住宅事業本部 販売部 販売計画グループ
山田 裕介 氏(写真左)

導入製品

Salesforceのデータを可視化するならMotionBoard

 
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