導入事例

株式会社大和総研ビジネス・イノベーション

ASPモデルで提供する証券会社向け基幹システムを刷新
帳票出力にSVF/RDEが組み込まれた印刷出力HUBを採用

  • SVF
  • 情報・通信
Before

帳票ごとに紙とPDFを使い分けるなど、サービスを利用している証券会社ごとに帳票出力に対する要望は異なるため、リクエストに柔軟に対応できる仕組みが必要でした。

after

SOA 基盤を採用したことで、短期間、低コストでシステムの刷新が実現できました。また、既存システムを有効活用することで、信頼性の向上や開発コストの削減も期待できます。

導入背景

●基幹システムの改善

●情報漏えい対策に伴う帳票の見直し

導入ポイント

●サービスとしてCISに統合できること

●プリンタ、PDFなど多様な出力先

導入効果

●セキュリティ対策機能の大幅な強化

●安定稼働による高い安心感

●柔軟な帳票設計と帳票コストの低減

●直感的な操作性による容易な開発

導入製品

RDE / SVF Designer for Rational

Company Profile

設立:2008年10月1日

所在地:東京都中央区
事業内容:証券、銀行、保険などの金融機関をはじめ、通信、流通、官公庁、地方公共団体など、幅広い業種に向けたシステム・コンサルティングやシステム・インテグレーションなどの事業を展開。
株式会社大和総研ビジネス・イノベーション

写真右より

<システムソリューション開発本部>
証券システム開発部 フロントシステム開発課 次長 野田 一秀 氏
証券システム開発部 基幹システム開発課 課長代理 立松 卓磨 氏
証券システム開発部 基幹システム開発課 坂田 道太郎 氏
 
<システムマネジメント本部>
システム基盤統括部 基盤設計第二課 次長 古川 保行 氏
システム基盤統括部 基盤設計第二課 課長代理 小島 寛幸 氏

柔軟な帳票印刷と安定稼動を実現
情報漏えい対策を大幅に強化、帳票出力のコストも低減

FinancialPlateの帳票出力にSVF/RDE搭載の印刷出力HUBを採用

金融、通信、流通をはじめ、官公庁、地方公共団体など、さまざまな業種・業態を対象にシステム・インテグレーション(SI)事業を展開する大和総研ビジネス・イノベーション。現在、企業のIT戦略策定に関わるコンサルティングや、システムの設計から開発、運用管理、保守までの一貫したサポート、さらには証券会社向けの基幹システムをASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)モデルで提供するなど、幅広い事業をワンストップで展開している。

中核となる証券ソリューションでは、証券会社向けの基幹システムをASPモデルで提供する次世代の証券サービスであるFinancial Plateを展開。「柔軟な拡張性と高い信頼性を備えたシステム」と「質の高いコンサルティング」を組み合わせたソリューションを展開している。このFinancial Plateの帳票出力基盤として採用されたのが、日本IBMがIPアセットとして展開する「印刷出力HUB」である。この印刷出力HUBは冗長化/拡張性を実現しており、その帳票出力エンジンとしてSVF/RDEが組み込まれている。

※IPアセット:日本IBM 社内外で運用実績のあるソリューションやツールを、再利用可能な知的財産(IP アセット)として体系化したもの。

既存プログラムを有効活用した印刷システムの刷新の必要性

大和総研ビジネス・イノベーションでは、証券会社向けの基幹システムを「SONAR」と呼ばれるASPサービスにより展開してきた。しかしSONARは、サービス提供が開始されてから20年以上が経過していたので、歴史を感じる印象はぬぐえない。

システムマネジメント本部 システム基盤統括部 基盤設計第二課 次長の古川 保行氏は、「これまでSONARは、操作性や機能拡張を目的にシステム刷新を実施しましたが、それでも新規のお客様をご案内する際、操作性の向上を求められることもありました」と話す。

SONARはまた、基幹システムであることから、修正ミスなどによりシステムを停止させてしまうと大きな問題になり、社会的影響が大きい。そのため、業務ロジックを安易に変更することができなかった。さらに数十社以上の証券会社のお客様にご利用頂くまで成長した仕組みであり、一斉に移行作業を行うことも困難であった。

システムソリューション開発本部 証券システム開発部 基幹システム開発課 課長代理である立松 卓磨氏は、「既存のプログラムを修正することなく、できるだけ有効に活用しながら、機能ごとにタイミングをみて少しずつ新しいシステムに移行できる仕組みが必要でした」と話す。

さらにSONARでは、帳票出力に関しては、基本的には紙への出力であり、印刷するためには専用のプリンターが必要だった。古川氏は、「個人情報漏えい対策の観点からも、印刷システムの刷新が必要でした」と話している。

SOA基盤を採用したPlateで機能拡張と信頼性を両立

大和総研ビジネス・イノベーションでは、2007年5月よりFinancial Plateのシステム構築を開始し、2008年10月よりサービスの提供を開始している。Financial Plateは、サービスを利用する証券会社とバックエンドの業務アプリケーションをSOA(サービス指向アーキテクチャ)基盤で統合させた次世代の証券サービス基盤。既存のアプリケーション資産を生かしながら、機能性や操作性を向上することが可能になる。

Financial Plateの中核となるのが、日本IBMが提供するIPアセットである「チャネル統合基盤(CIS:Channel Integration Server)」を採用した「Plate」と呼ばれるSOA基盤だ。Plateを情報ハブとして、フロントエンドの証券会社と既存システムであるSONARをはじめとするバックエンドのさまざまな機能を柔軟に統合できる仕組みを実現。機能拡張と信頼性を兼ね備えた証券サービスを実現している。

またFinancial Plateでは、帳票出力機能が「PRINT HUB(プリントハブ)」と呼ばれるサービスのひとつとしてCISに統合されている。PRINT HUBの実現には、帳票出力エンジンとしてSVF/RDEが組み込まれている「印刷出力HUB」を採用している。

「PRINT HUBでは、証券業務で必要な帳票類をすべて紙に出力するのではなく、プリンター出力、PDF出力、メッセージ出力など、適材適所の出力媒体を選択できる仕組みになっています」と立松氏は言う。

たとえば、証券取引所からの通知などを受け取るとPRINT HUBにメッセージキューとして登録され、そのデータをフォーム情報や画面情報、メッセージフォーマットにあわせてSVFが変換、それぞれの媒体に出力される仕組みになっている。ポイントは、メインフレームの電文を解析して、それを汎用プリンターやブラウザ画面、PDFなどのフォーマットに変換する仕組みの開発だった。これにより、RDEにデータを蓄積しておいて、利用者のリクエストに応じて出力形式を選択できる仕組みを実現している。

システムソリューション開発本部 証券システム開発部 フロントシステム開発課 次長の野田 一秀氏は、「紙だけ、PDFだけ、帳票ごとに紙とPDFを使い分けるなど、サービスを利用している証券会社ごとに帳票出力に対する要望は異なるため、リクエストに柔軟に対応できる仕組みが必要でした」と話している。

SVF採用で印刷コストを削減
セキュリティ対策も大幅に強化

Financial PlateにSOA基盤を採用した効果を野田氏は、次のように語る。「SOA基盤を採用したことで、短期間、低コストでシステムの刷新が実現できました。また、既存システムを有効活用することで、信頼性の向上や開発コストの削減も期待できます。さらに今後、さまざまな機能をサービスとしてFinancial Plateに統合することが可能です」

また、PRINT HUBを導入したことで、これまで、あらかじめ枠が印刷された専用用紙を使い、専用のプリンターで印刷していたメインフレーム関連の帳票を、汎用用紙に枠も含めて印刷することが可能になっている。これにより、柔軟な帳票設計が可能になり、専用用紙や専用プリンターが不要なことからコストも低減している。

帳票開発についてシステムソリューション開発本部 証券システム開発部 基幹システム開発課の坂田 道太郎氏は、「Financial Plateでは、250種類程度の帳票を出力しています。開発には少し苦労した面もありましたが、SVF Designer for Rationalは直感的に使える操作性なので、容易に帳票を開発することができました」と話す。

さらに運用に関してシステムマネジメント本部 システム基盤統括部 基盤設計第二課 課長代理の小島 寛幸氏は、「プリンターも含めてPRINT HUBは安定稼働しているので、保守担当は非常に安心感があります」と話している。

そのほか情報漏えい対策の一環として、SVF/RDEのセキュリティオプションを活用。PDFファイルを作成する場合に、パスワードを設定したり、印刷ログを収集・監視したりする機能などを実現。セキュリティ対策機能も大幅に強化されている。

また今後もSOA基盤の機能拡張と信頼性を展開するとともに、業務のニーズに応じて帳票種類の拡大を検討している。

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