導入事例

株式会社大垣共立銀行

株式会社大垣共立銀行

業績や見込み顧客を地図とデータで即座に把握
MotionBoardが支える営業現場のデータ活用

株式会社大垣共立銀行
製品
業種

金融・保険

1896年(明治29年)設立の株式会社大垣共立銀行(略称大垣共立銀行)は、岐阜県大垣市に本店を置き、国内157ヶ所に営業店・出張所を展開する地方銀行だ。同社は、2024年4月からの3ヶ年計画(中期経営計画)のもと、データドリブン経営の実現に力を注いでいる。その一環として導入したのが、ウイングアークのBIツール、データアプリ基盤「MotionBoard」だ。業績や見込み顧客などを直感的に把握できるダッシュボードを次々と作り上げ、営業現場の意思決定や活動の効率化・精度向上に役立てている。

導入背景

課題
  • 社内の多様なデータを集約したデータ活用基盤は構築できたものの、データから欲しい情報を取り出して表示・分析するための適切なツールがなく、営業現場の人員には活用できなかった
  • 蓄積したデータを営業現場が直感的に活用できるダッシュボードの設計・制作ノウハウがなく、試行錯誤しながら活用の型を作る必要があった
解決策導入ポイント
  • 本番に近いデータを用いた十分なトライアルを実施し、BIツールとしての表現力の豊かさや細かなデザイン調整が可能な仕組みを採用。試行錯誤を通じてダッシュボード画面制作の勘どころとノウハウを獲得
  • データ活用基盤に集約した各種データを可視化し、本部と各営業店が同じデータをもとにエリアごとの業績や見込み先を共有できる環境を実現した
効果
  • MotionBoardの本番運用開始から10ヶ月弱で17種のダッシュボード画面を制作・社内公開。営業現場によるデータ集計や見込み顧客選定の作業時間を大幅削減
  • 行員の月間アクセス数は約6,000件、MotionBoardを介したデータ活用基盤へのアクセスも月間10数万件に達し、営業現場から本部までデータを活用する機会が拡大
  • 生成AIを活用し、ダッシュボードのイメージから叩き台を作成するなど、画面制作のスピード・生産性向上にも取り組む


社内のデータを活かすため、MotionBoardを選択


 大垣共立銀行は、2024年4月からの中期経営計画において、デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を掲げた。なかでも力を入れてきたのが、データの利活用を通じて意思決定のプロセスを改革する「データドリブン経営」の実現だ。


 その実現に向け、勘定系システムのデータや営業支援システムのデータなど、社内各所に分散した様々なデータをデータウェアハウス(以下、データ活用基盤)に集約する取り組みを進めた。ただ、その過程で一つの課題が浮上したと、同社 営業統轄部 営推企画グループ 調査役の小諸 涼介氏は以下のように振り返った。


 「データ活用基盤には大量のデータが集まりますが、そこから欲しいデータを取り出して分析するにはSQLなどの専門スキルが必要で、営業現場の人員が扱うのは困難です。そこで、データ活用基盤の情報を営業現場にどう見せ、使ってもらうかが課題となり、最適なツールを探したのです」 


営業統轄部 営業企画グループ 調査役 小諸 涼介 氏

 同社は当初、営業支援システムと一体的に使えるBIツールの導入を検討していたが、UI/UXに旧世代的な印象を受け、判断に迷いが生じた。そんな折、IT組織のメンバーの紹介でMotionBoardの存在を知り、話を聞くことになった。


 「当初検討していた他社製品は営業支援システムとセットで使うイメージが強かったのですが、MotionBoardは独立したBIツールとして使える点が魅力でした。導入の主目的は営業活動の効率化でしたが、検討を進めるうちに、社内のあらゆるデータを一つのBIツールで可視化したほうが全体の効率化につながり合理的ではないかと考えるようになり、MotionBoardのほうが便利に使えそうだとの結論に至りました」(小諸氏) 


トライアルで見えた、MotionBoardの圧倒的な表現力・柔軟性


 両ツールの比較検討では、実データに近いデータを使ったトライアルを実施した。これを担った同社 営業統轄部 調査役の福井 康平氏はこう振り返る。


 「他社製品はトライアルでのデータ投入量に限界があり、実際の使用感を十分に確かめられませんでした。一方MotionBoardは、本番に近いデータで十分なトライアルができ、ダッシュボードでできること・できないことを具体的につかめました。当社内には、ダッシュボード画面制作のノウハウがなかったため、トライアルを通じて画面制作の知見・ノウハウが獲得できた意義が大きかったといえます」


 このトライアルを通じ、最終的にMotionBoardを選んだ決め手は、ダッシュボード画面デザインの自由度の高さだった。


 「BIツールとしての操作性は他社製品のほうが使いやすいと感じる部分もありましたが、MotionBoardはダッシュボードデザインの幅が広く、細かな調整も効き、表現力が格段に上でした。ユーザーが見やすい画面を作り込むには相応の手間がかかりますが、データ利活用の肝は見る側にとって使い勝手が良いことだと考えます。その点を重視し、より直感的に物事を把握できる画面を作ることができるのはMotionBoardであると判断しました」(福井氏) 


営業統轄部 調査役 福井 康平氏

 同社がMotionBoardの導入を正式に決めた後、インフラ面の整備に着手。着手後約3週間で最初のダッシュボード群を作り上げて社内公開した。


 「公開日は我々が宣言していたことなので後ろ倒しにはできませんでした。相当短い期間での制作で苦労はありましたが、十分なトライアルを通じてダッシュボード画面をどう作れば良いかの理解を深めていたので何とか乗り切れました」(福井氏)


 この言葉を受け、小諸氏は、MotionBoardの導入・活用を支援したウイングアークの貢献を高く評価する。


 「ウイングアークは、問い合わせや要望への対応が常にクイックで、システム上のトラブル発生時もすぐに対応してくれました。加えて銀行出身の担当者も在籍されているので、私たちの業界特有の悩みや意図をしっかりと汲み取ったMotionBoardの活用法を伝えてくれて助かりました」 


本部と営業現場をリアルタイムに繋ぐ営業店の業績管理


 最初に公開したダッシュボード画面の一つが、営業店の業績を営業エリアごとに自動集計・可視化する「営業店業績管理」画面だ。


 導入以前、営業店の業績は本部がエリアごとにまとめた実績数値が示されるだけで、目標達成度合いなどは営業店側が表計算ソフトで加工・分析する必要があった。現在は同ダッシュボードを通じて、本部と各営業店が同じデータをもとにエリアごとの業績・進捗を把握できるようになり、目標達成度合いも様々な切り口で一目で確認できるようになった。 


「営業店業績管理」ダッシュボード画面のイメージ

地図上で見込み先を把握、新規開拓を支援


 のちに制作され、営業現場から高く評価されているのが、帝国データバンクの企業情報データベース「COSMOSⅡ」を使った新規開拓支援ダッシュボード「COSMOSⅡマップ」である。これは、MotionBoardの地図機能でCOSMOSⅡのデータを地図上にプロットし、各営業エリア内の見込み先を一目で把握できるようにした仕組みだ。同社の顧客情報をマージし、既存取引先か未取引先かを区別して表示できる。 


「COSMOSⅡマップ」ダッシュボード画面のイメージ

 福井氏は、同画面の効果についてこう説明する。


 「以前は、COSMOSⅡを使って本部が作成した見込み客リストが営業各店に配布されるだけで、担当者はリスト内の見込み先にアプローチできるかを確認するために、顧客情報を一件ずつ調べる必要がありました。COSMOSⅡマップでは、利用者が条件を指定して絞込みできるだけでなく、プロットされた見込み先の取引有無が一目で分かるほか、取引先については最終コンタクトからの経過期間も確認できます。そのため『そろそろ再コンタクトが出来そうか』を即座に判断することが可能になりました」


 COSMOSⅡマップへの評価は内外で高い。小諸氏は「同業他社との情報交換でこの画面を見せると大抵驚かれます。ここまでのダッシュボードは、どの銀行も作れていないのではないでしょうか」と語る。


営業店ごとの案件情報をMotionBoardに集約し、案件管理を効率化


 現在、営業店ごとに管理されてきた商談・案件情報をMotionBoardに集約し、案件管理を高度化することにも取り組んでいる。特に、営業支援システムに蓄積された商談・コンタクト履歴をデータ活用基盤にすべて取り込み、MotionBoardで横断検索できるようにした結果、特定の担当者がどの顧客をどのような頻度で訪問し、どんな対話を行ったかを分析できるようになった。また、社会情勢変化に伴う顧客影響などを把握する際も、キーワード検索で関連する取引先を瞬時に把握できるようにもなっている。


 「以前はこうした情報をつかむためにIT部門にデータ抽出を依頼し、結果が出るまで1週間近くかかることもありました。今はキーワード検索だけで、影響を受けているお客様がすぐに特定できます」(福井氏)


 加えて、案件データをもとに期末着地見込みや収益を試算する画面も用意し、上層部での活用が進んでいる。さらに、福井氏は、MotionBoardのデータ入力機能による案件管理高度化の可能性についても、次のように述べた。


 「各部署はこれまで表計算ソフトで案件情報を集計・管理・報告しており、作業負担があるだけでなく、他部署は元データを入手できませんでした。しかし、投資信託の売買記録などをMotionBoardにCSVで取り込むことで、月次の取引件数・店舗別実績・売れ筋商品・担当者別実績などが自動集計されて見られるようになり、レポーティング業務を大幅に効率化できただけでなく、予実管理を行う他部署でもこのデータを活用できます」 


生成AIも活用し、データ活用のさらなる高度化へ


 初回公開以降、現場での活用は進み、月間アクセス数は約6,000件に達した。MotionBoardを介したデータ活用基盤へのアクセス数も伸び、現在は月間10数万件に到達している。


 一方、ダッシュボード制作権限を持つ人員は各部門合計12名で、小諸氏は「全員に福井レベルの制作スキルを身につけてもらうよう働きかけています」と明かす。


 ただし、同社では営業現場の人員にダッシュボード制作を担わせることは想定していない。小諸氏は「現場の担当者には可能な限り本業の営業活動に集中してもらいたいと考えています」と語る。福井氏は「画面制作までは担わずとも、MotionBoardで自分なりのデータ分析をしたいと考える現場の人員はいます。その要望に応えるには、データ活用基盤側の情報を誰にでも扱えるようにすることが先決で、そのデータ整備に力を注いでいます」と続ける。


 また、ダッシュボード制作の生産性向上に向け、生成AIの活用にも取り組み始めている。


 福井氏は「MotionBoardのAIに見せたい画面のイメージを入力するだけで、叩き台となる画面をすぐに作ってくれます。AIだけで完成版のダッシュボードは作れませんが、見せ方の基本を押さえた案を出してくれるため、初心者には良きアドバイザーとして、熟練者にはアイデアを出し合うパートナーとして、制作を支援してくれる頼もしい存在です」と語り、MotionBoard活用の今後について次のような展望を示している。


 「銀行業界全体で、データによって営業のあり方そのものを変えていこうという機運が高まっています。その中でMotionBoardの一番の強みは、圧倒的な俊敏性だと見ています。直したいと思ったときにすぐ修正できます。世の中の変化のスピードが増していく中で、MotionBoardは見せたい情報を最も早く見せられる、機敏に対応できるツールだと感じています。MotionBoardを軸にデータ活用の文化を育んでいきたいと考えます」 


Company Profile

株式会社大垣共立銀行

設立:1896年3月
本店所在地:〒503-0887岐阜県大垣市郭町3丁目98番地
事業内容:岐阜県・愛知県を中心にした銀行業務全般
URL:https://www.okb.co.jp/

(写真左より)
営業統轄部 営推企画グループ 調査役 小諸 涼介氏
営業統轄部 営推企画グループ 調査役 福井 康平氏

導入製品

様々なデータを統合・可視化するBIダッシュボード。統合・可視化にとどまらず、データ入力や柔軟な画面設計で業務に必要なアプリケーションをノーコードで作成可能。

 
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