お客さま本位のサービスを先進的で高度な技術で提供
太陽生命保険株式会社および大同生命保険株式会社の業務提携により、1999年6月に誕生したT&D保険グループ。同グループのビジネスをITの活用により支援することを最大の目的に、同年7月に設立されたのがT&D情報システム株式会社だ。
T&D情報システムの強みは、これまでの保険業務システム構築で得た高い知識とスキルを有する技術者が、メインフレームからオープンシステムまで、幅広いテクノロジーに対応できること。グループ企業全体の企業価値向上をITの側面から支えている。
常に先進的で高度な技術を探求し、お客さま本位のサービスを提供することを企業理念とするT&D保険グループでは、SalesWinと呼ばれる新しい営業支援システムを2006年に構築。SalesWinの帳票出力基盤としてSVFX-DesignerとReport Director Enterprise(RDE)を採用した。
プレプリント専用紙の廃止と印刷の集中管理が課題に
従来、太陽生命では、営業職員が各拠点で運用されている専用のPCを順番に利用して、お客さまへ提案する保険設計書を出力する必要があった。そのため必要なときに、すぐに保険設計書を印刷することができなかった。
また、保険種類ごとにベースとなるデザインがあらかじめ印刷された専用のプレプリント紙の保険設計書を利用していたため、用紙の在庫管理を行わなければならないほか、プレプリント紙を印刷するためのコストも無視できないものだった。
さらに、どの保険種類でどの用紙を使えばよいのかが、馴れるまでは分かりづらく、使いたいプレプリント紙をプリンターに毎回セットしなければならないなど、営業職員の作業負荷が大きいことも課題のひとつだった。
T&D情報システムの事業一部 プロフェッショナル 西野 隆俊氏は、「保険設計書をはじめ、営業職員が出力する帳票は1日に2万枚を超えることもあり、業務の効率化の面において帳票印刷の改善は大きな課題だった」と話す。
「各営業職員が使用している携帯端末から、直接設計書をプリントしたいという要望が多く、こうした要望に応えることが必要だった。また、プレプリント紙を作成するための期間短縮やコスト削減も重要な課題だった」(西野氏)
T&D情報システムでは、これらの課題を解決することを目的に、営業支援システム「SalesWin」と帳票出力のための基盤を構築した。
8000台の携帯端末に対応
NET'S01での実績も評価
SalesWinの出力基盤としてにRDEが採用された理由のひとつは、センター集約型で帳票の管理や出力が可能なことだ。SalesWinでは、約8000名の営業職員が使用している携帯端末「パステル」から保険設計書を出力できる仕組みが必要だったため、帳票出力環境の一元化は不可欠だった。
事業一部 シニアマネージャー 関本 一憲氏は、「使用する端末やプリンターの環境に依存することなく、また、8000台のパステルにドライバをインストールすることは不可能であり、必要な機能をセンター側に集約することが必要だった」と話す。
また、過去の実績が評価されたことも今回の採用につながっている。太陽生命では、2001年より実施されたメインフレームとオープン系システムの統合に伴い、基幹業務システムであるNET'S01の帳票出力基盤としてSVFを採用している。
さらに、保険設計書に求められるデザイン性の高い帳票を作成できるSVFX-Designerが、ちょうど良いタイミングでリリースされたことも理由のひとつだった。
常務取締役 天津 信氏は、「訴求力のある保険設計書を作るためには、図形の使い方や、文字のフォント、サイズ、色などをできるだけ工夫したい。保険業務に必要な帳票をより容易に作成できる機能が搭載されていたのがSVFX-Designerだった」と話す。
天津氏はさらに、「常に保険設計書をリアルタイムに出力できるパフォーマンスも重要。大規模なプリンター環境を仮想的に構築できるシミュレータをウイングアークと共同で開発し、パフォーマンスの検証や改善ができたことも評価したポイントだ」と話している。
業務の効率化はもちろん印刷コスト削減にも貢献
SVFを導入した効果を関本氏は、「営業職員は、これまでのように設計書を作成するために専用PCの順番を待つことなく、日頃使用している携帯端末から、いつでも設計書を出力することが可能になった。これにより、保険設計書作成を大幅に効率化することが可能になっている」と話す。
また、これまでは各自で必要なプレプリント紙をプリンターにセットしなければならなかったが、SalesWinでは普通紙に印刷が可能になった。用紙の在庫管理やプリンターの用紙替えなどの煩雑な作業が軽減されたほか、プレプリント紙が不要になったため、印刷コストも大幅に削減された。
天津氏は、「現在では、顧客向けの意思確認もより明確に行うことが必要になっている。そのため、もし保険設計書を従来の方法で出力するには多種のプレプリント紙を新たに作成することが必要で、コスト増になっていたかもしれない」と言う。
そのほか関本氏は、「当初は、プレプリント紙のデザインや表現力との比較もあったが、今ではいつでも自分の携帯端末から印刷できる便利さが評価されている」と話している。
現場のニーズに応え顧客指向のサービスを実現
今後の取り組みについて西野氏は、「携帯端末から保険設計書の印刷状況が確認できるようにしてほしいなど、現場のさまざまな要望に応えていくことになる。また、顧客向けに発送している各種ご案内などの帳票についてカラー化なども検討している」と話す。
たとえば、給付金の請求や契約内容の変更などの申し出に対し、お客様から提出していただく書類には、住所や氏名、契約内容などを事前に印刷して提供している。確認、捺印だけして返信すればよいが、このとき分かりやすさの意味でもカラー化されていることが望ましい。
天津氏は、「顧客指向のサービス提供や、契約内容など全般の分かりやすさが保険業界に求められている。帳票のカラー化はそのための手段のひとつ。今回の対応で、保険設計書のカラー化は実現したので、他の帳票への拡大も技術的には可能になった」と話している。





