導入事例

三島食品株式会社

工場の生産スケジュール管理や設備監視のリアルタイムな可視化を実現

導入製品
業種
食料品
投稿日
2020.02.14

三島食品株式会社は、同社の主力生産拠点である広島工場にウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」を導入した。生産状況や実績など社内のあらゆる業務を「目で見る管理板」に掲示、見える化する企業文化がもともと根付いていた同社では、リアルタイムの情報把握を目的に管理板の電子化に着手。同時に生産設備のIoT化も進め、生産スケジュールの管理、工場内の温湿度管理、生産設備の稼働監視、原材料の品質管理、業務インシデントの可視化など、さまざまな用途にMotionBoardを活用している。

導入背景

課題
  • 「目で見る管理板」で実績や業務を“見える化”したい
  • わかりやすい画面で、実績や業務の状況を把握したい
  • 月ごとに作成しているためにリアルタイム性と正確性に課題がある
解決策導入ポイント
  • リアルタイムのデータを収集・分析・可視化できるBIツールを探した
  • プログラムレスで分かりやすいグラフを作成できるMotionBoardを採用
  • 生産スケジュール管理からIoTシステムとの連携など幅広い用途で活用
効果
  • リアルタイム性が求められる情報の“見える化”を実現した
  • 感覚ではなく正確なデータに基づく設備保全作業が可能になった
  • 原材料の異物発見などのデータ活用により製品品質向上につながった

「目で見る管理板」のデジタル化を目指した三島食品


 三島食品は、1949年に三島 哲男氏が創業した「三島商店」から発展した食品メーカー。1961年に現社名へ社名を変更、2016年に三島食品を「ミシマホールディングス」に改組して持株会社制に移行し、同時に従来の事業を継承する現在の三島食品が設立された。主力のふりかけをメインに、混ぜごはんの素、レトルト食品、調味料などを製造・販売しており、業務用ふりかけでは国内トップシェアを誇っている。 

 中でも1970年に発売された赤しそふりかけ「ゆかり®」は、ふりかけで初めて植物性原材料のみで商品化された同社の代表製品。高品質な原材料を安定的に確保するために赤しその品種改良にも取り組み、1999年には香りと色が固定化された新品種「豊香」が完成。2000年には農林水産省によって新品種として登録され、現在は自社で栽培を行っている。また近年は、連年不作が続く原材料の青のりを安定供給するために、青のりの養殖にも取り組んでいるという。 

 そんな三島食品には、工場の現場における生産状況や実績など社内のあらゆる業務を「目で見る管理板」に掲示し、“見える化”する企業文化が根付いている。工場内のオフィスや廊下の壁の至るところが管理板で埋め尽くされており、従業員の誰もが見て確認できる。

 「当社の『目で見る管理板』が始まったのは、1997年頃のことです。末貞操社長が埼玉県の関東工場長だった時代に、トヨタグループが運用していた組立ラインの生産状況を示す掲示板を参考に始め、それが全社に広まりました」(広島工場 工場長補佐 生産技術 蒲川 健吾氏)

 この管理板に貼り出される掲示物は、各部署の担当者が手づくりしたものだ。掲示物の作り方にはルールがあり、順調であれば「ピンク」、注意が必要ならば「イエロー」、問題があれば「ブルー」に色分けされていて、誰が見てもひと目でどんな状況なのかがわかるようになっている。ただし、担当者が手づくりしているために課題もあると蒲川氏は話す。

 「掲示物は各部署の担当者が月ごとに作成しているため、その情報はリアルタイム性に欠け、正確性も十分ではありません。例えば、設備の稼働状況や生産実績など、リアルタイム性や正確性が要求される情報を見える化する用途には活用できませんでした」(蒲川氏)



プログラムレスで視認性に優れたMotionBoardを採用


 こうした課題を解決するために、三島食品ではリアルタイム性や正確性が求められる情報を可視化できるPC用の進捗管理板システムを導入したという。しかし、PC用の進捗管理板システムは、掲示物を画面上にわかりやすく表示する機能しかない。データの分析や加工は別途行わなければならず、十分な解決策にはならなかった。

 「2016年に工場内の設備や生産ラインの製造装置を監視する目的でIoTシステムを導入してからは、IoTシステムから収集したデータを分析・可視化する仕組みを導入することが急務でした。そこで当社では、IoTシステムや基幹システムなど、他システムのデータを収集・分析・可視化できるBIツールを探すことにしました」(蒲川氏)

 BIツールの導入・選定を任されたのは、三島食品 広島工場の情報システム全般を担当する清水池渓人氏。SIベンダーでシステムエンジニアとして働いたのちに、三島食品へ転身したという経歴の持ち主だ。

 「インターネットや展示会で候補となるBIツールを探しましたが、当社にとって最適な製品をなかなか見つけられずにいました。そうした中、地場のSIベンダーから紹介されたのが、ウイングアーク1stの『MotionBoard』でした」(清水池氏)

 清水池氏がMotionBoardを試用してみたところ、分析したデータをリアルタイムにダッシュボード画面上に表示できること、さまざまなシステムや用途に拡張できることといった同社の要件を満たしていることが確認できた。とりわけ使い勝手の良さには感心したそうだ。

 「MotionBoardは、SQLがわかっていればプログラムレスで視認性に優れた画面を簡単に作成することができます。この点を高く評価し、MotionBoardを導入することに決めました」(清水池氏)


スモールスタートから始めて徐々に適用範囲を拡大


 三島食品がMotionBoardの採用を決定したのは、2016年末のこと。まずはPoC(概念実証)を兼ね、スモールスタートで導入することにした。

 「約半年をかけ、業務のデータを分析・可視化する画面を78枚作成しました。その中には、包装機械の稼働状況を監視するというIoTシステムと連動したものもあります。手間をかけて見た目にこだわった画面を作成しながら、徐々にBIダッシュボードに表示する画面の数を増やしていきました」(清水池氏)

 広島工場では現在、生産スケジュールの管理、工場内の温湿度管理、生産設備の稼働監視、原材料の品質管理、業務インシデントの可視化など、さまざまな用途にMotionBoardBIダッシュボードを活用。作成した画面数は100種類を超える。

 「画面上には、従来の管理板と同じピンク、イエロー、ブルーの色分けを使い、何か異常があったとしても即座に発見・対応できるようにしています。また、管理板でも使用していた当社オリジナルの“見える化”シンボルキャラクターも画面内に取り込み、より親しみやすい工夫もしています」(清水池氏)



MotionBoardの導入によりさまざまな効果を得る


 MotionBoardBIダッシュボードを使い始めてから、三島食品ではさまざまな効果が得られている。データを分析・可視化する時間は、最大で10分の1以下に短縮され、リアルタイム性も確保されたものもある。

 原材料の異物を取り除く工程では、異物の量や件数がグラフに表示されるので、どの産地の原材料に問題があるのかを究明できるようになった。さらに装置・機器の保全担当者からは、これまで経験と感覚で行っていたメンテナンスや修理・部品交換などのタイミングを正確に把握できるようになったという喜びの声も寄せられたそうだ。

 「例えば、工場内のコンプレッサにエア漏れが発生することはこれまでもわかっていたのですが、それがいつ発生し、どの程度の量で、業務にどんな影響があるのかが把握できていませんでした。MotionBoardIoTシステムのデータを可視化できたことで、エア漏れの量は実は微々たるもので、コストをかけてすぐに修理しなくても影響がない程度だということがわかりました。こうした判断ができるようになったことも、大きな導入効果と言えます」(蒲川氏)

 三島食品では将来的に、食品製造工程の自動制御化に向けた取り組みを進めていく方針だという。

 「それを実現するためにも、MotionBoardBIダッシュボードをさらに活用していきたいと考えています」(蒲川氏)


Company Profile

三島食品株式会社

設立 :2016 年1月( 創業1949 年1月)
所在地 :広島県広島市
事業内容 :ロングセラーの「ゆかり」をはじめ、ふりかけ、お茶漬、調味料などの食品を製造・販売。「良い商品を良い売り方で」を基本方針に、安心して口にできる商品を提供している。
URL :https://www.mishima.co.jp/

広島工場
工場長補佐 生産技術
蒲川 健吾氏(写真左)

広島工場
工場システム担当
清水池 渓人氏(写真右)

導入製品

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