
サービス品質とスピード向上を目的にService Cloudを採用
ニチエネは、ガス機器や給湯器などの取付工事や交換工事をはじめ、定期診断、メンテナンスなどの幅広いサービスを法人・個人向けに提供している。「総合設備業を新たなサービス業に進化させる」「社員全員の可能性、創造力、向上心がフルに発揮できる会社を作る」という社訓に基づき、設立以来、高成長を続けている。
ニチエネの強みは、高い技術力による安心の責任施工、流通コストをカットした安心の料金体系、提案型のサポートで信頼の取引、24時間365日4時間以内の出動、全メーカーの取り付け・修理に一括対応という“5つの安心サービス” を提供できることだ。各業務のプロフェッショナルが、責任を持って安心で快適な環境をサポートする。
同社の9割以上は法人向けのビジネスで、その多くは不動産管理会社や賃貸経営者を顧客としており、受付件数は年間5万件にも上る。
本社 経営企画室 課長の斎藤 拓氏は、「給湯器やエアコンが壊れたという管理会社からの連絡に、1日でも1時間でも早く対応することを重視しています。不動産管理会社や賃貸経営者は、サービスの品質が高ければ次回も依頼してくれますが、そうでなければ依頼してもらえません。品質とスピードの両方を重視しなければなりません」と話す。
それを実現するためにニチエネでは、基幹システムの刷新を決断。より一層のサービス品質の向上とスピード化を目指した。
これまでの基幹システムは、オンプレミス環境でスクラッチ開発を行っていたが、首都圏の拠点を5店舗から30店舗に拡大するにあたり、システムの柔軟性や拡張性の確保が不可欠だった。5年で更改が必要なオンプレミス環境では、変化に柔軟に対応することが難しい。また、これまでのように、システムの開発に1年、2年をかけていると、どんどん新しいものが出てきて時代に取り残されてしまう。
斎藤氏は、「短期間で導入でき、新しいサービスを迅速に提供できる仕組みを考えたとき、クラウドサービスを組み合わせて基幹システムを構築することが最適だと考えました」と話す。そこで2017年4月より、クラウドサービスを活用した基幹ステムの刷新プロジェクトを開始。検討を重ねた結果、2018年4月にSalesforceのカスタマーサービスプラットフォームであるService Cloud を選定すると同時に、SVFCloud for Salesforce(以下、SVF Cloud)の採用を決定した。
Faxによる帳票配信機能で大量の見積書送付を効率化
SVF Cloud の採用を決めたのは、Service Cloudの導入支援を行ったシステム開発会社から、「SVF Cloud ならService Cloud とスムーズに連携できる」と提案されたことが理由だ。企業はもちろん、官公庁にも採用されている実績があり、安心感があったことも採用を決めた理由の1つだった。業務面では、Fax送信業務の作業時間をいかに短縮できるかが最大の課題であり、Fax連携機能も魅力だった。
建設業や不動産業界に限らないが、どんなにビジネス環境のデジタル化が進んでも、紙の文化は根強く、特にFaxはいまでも重要なビジネスツールの1つとなっている。ニチエネでは、顧客に見積書などを送信するために専用のFaxシステムを利用していたが、このシステムは、帳票システムで作成した見積書のPDFと、別途、Excelで作成したPDFの送付状の2つを手作業で組み合わせ、Faxシステムで送信する仕組みだった。
斎藤氏は、「繁忙期には1日に百数十件の見積書をFax送信することもあります。1件1件を手作業で送信するのは非常に時間のかかる作業でした。見積書をPDFに変換して、Faxシステムで送信しなければならないため手間がかかり、送り間違えなどの人的ミスのリスクもあります。Service Cloud の画面から、SVF Cloudを介して、ワンクリックで直接Fax送信ができるのは大きなメリットです。また、一括でFax送信ができるのも便利です。これにより、残業時間が劇的に削減されました」と話す。
スピーディーに帳票の修正が可能で、現場担当者からも高評価
容易に帳票のレイアウトができる操作性もSVF Cloudを評価したポイントだった。斎藤氏は、「まずは、請求書や領収書、工事指示書など、約10種類の帳票の移行作業を開発会社に依頼して作成してもらいました。あとは、自分たちでコピーや一部修正などをして簡単に移行でき、現在、すでに20~30種類の帳票を作成しています。SVF Cloud のCloud Designer を使うことで、高いIT スキルがなくても、簡単な操作で帳票を作ることができて便利です」と話す。
新規作成も修正もスピーディーに対応できるため、現場担当者の満足度も高い。斎藤氏は、「現場の担当者からの要望に翌日には対応できます。システム部門としても、帳票作成に労力を使うことなく、むしろ楽しみながら開発しているようです」と話している。 導入時のウイングアークのサポートについても、「操作方法や機能に関して問い合わせをしても、ダイレクトに回答を得られるので助かりました。例えば、文字を縮小して表示する機能がなかったのですが、問い合わせをすると非常に短期間でベータ版として文字の縮小機能をリリースしてもらえました」と、斎藤氏は満足の様子だ。
帳票ツールの可能性を実感。業務に不可欠なシステムに
また、一括印刷の機能も業務の効率化に貢献している。例えば、請求書や工事指示書は、以前は工事ごとに個別に印刷しなければならなかったが、Service Cloudの画面から一括でできるようになった。「まだまだ紙ベースの業務が多いので、SVF Cloudは今後も十分に効果を発揮することが期待できます。SVF Cloudを導入したことで、帳票ツールの可能性を実感できました」と斎藤氏は話す。
今後ニチエネでは、外出先でタブレット端末を使って見積書を作り、その場で顧客のスマートフォンに送信して確認してもらう仕組みの実現も検討している。斎藤氏は、「SVF Cloudが止まってしまうと、すべての業務が止まってしまいます。それほど当社にとって重要な役割を担っているということです。ウイングアークには、機能面でも運用面でも大きな期待をしています」と話している。






