導入事例

株式会社ロジクエスト

物流業界の紙文化からの脱却
電子帳簿保存法への対応で月7,000枚の請求書を電子化

導入製品
業種
倉庫・物流
投稿日
2021.11.18

株式会社ロジクエスト(以下、ロジクエスト)は、電子帳簿保存法への対応を目指して、ウイングアークのJIIMA認証取得済文書活用ソリューション「SPA Cloud」を導入。全国の委託ドライバーから受領する月7,000枚の月報兼請求書の電子化を実現した。今後は電子化する対象書類を広げ、さらなるペーパーレス化を推進し、物流業界の根強い紙文化からの脱却に率先して取り組んでいく。

導入背景
2020年から全社的なDXを推進する体制が整い、各部署で業務効率化を目的とするプロジェクトの立ち上げが進んでいた。全社的な課題として紙帳票の多さがあったため、ペーパーレスを1つのテーマとして、電子帳簿保存法(以下、電帳法)への対応を検討することになった。

課題
  • 全国の委託ドライバーから受領する毎月約7,000枚の月報兼請求書を印刷して紙で倉庫に保管していたため、過去の書類を倉庫から取り寄せるには数日以上かかっていた
  • 請求書の管理フローが統一されておらず、支店ごとに異なっていたため、原本の所在がわからないこともあった
  • 電帳法対応はハードルが高い認識があり、紙で運用していた
解決策導入ポイント
  • JIIMA認証取得済みであり、クラウド型で負担の少ないシステムの導入
  • SPA Cloudを利用することで請求書の項目をデータ化、電帳法対応に必要な要件を満たした電子保管が可能
  • SPA Cloudの使い勝手の良さと性能の高さにより運用がしやすい
効果
  • 請求書の紙保管に使用していたコピー用紙の発注量が削減された
  • 荷主企業からの問い合わせや、今後の監査対応時に過去の書類を確実に取り出すことができる
  • 電帳法だけでなく、e-文書法への対応にも適用することでさらなるペーパーレスに貢献

探せないものはないものと同じ


 『あらゆる届けるを解決する』を理念とするロジクエストは、配送代行・緊急配送・国際輸送の3つの事業において、バイク・自転車・四輪・ハンドキャリーの4つの配送手段をもって全国展開しているユニークな物流会社である。その特長によって、お客様の今すぐの要望に応え、企業ごとにカスタマイズされた配送を実現している。同社のビジネス展開が進む一方で、物流業は伝統的なインフラ産業であり、FAXをはじめとする紙文化が根強い業界でもある。そのような業界に対し、ロジクエストでは会社全体としてDXを推進し、新しい風を取り入れることにチャレンジしている。


 2020年からはDX本部の設置や各部署で効率化を目的としたプロジェクトの立ち上げを促進するなど、会社全体で変革に向けて取り組んでいる。今回は社長室が主導となり、会社全体のインフラに関わるDXプロジェクトの1つとしてペーパーレスを主題とする取り組みが始まった。


 ロジクエストの企業専属便(配送代行サービス)では、全国に5,500以上の直接契約のドライバーや協力会社がおり、毎月約7,000枚の月報兼請求書が各支店に送られてくるため、扱う帳票の量が非常に多い。請求書は税務的な保管義務のある書類であるため7年保管をする必要があり保管用の倉庫を2つ借りているが、過去の書類が必要になったときに探すことが難しいという問題があった。また、毎月の請求書の管理フローは各支店で異なっており、各支店で独自に保管する支店もあれば、一定数溜まってから直接倉庫に送るなど保管方法の統一的なルールがない状態であった。そのため、原本の所在がわからないことや、過去の書類を倉庫から取り寄せるには数日以上かかっていた。


 このような状況を見て、今回のプロジェクトを主導した同社の執行役員 社長室の後平 佐保子 氏は、「探せないものはないものと同じ」と考え、電子保管によるペーパーレス推進に着手した。


 まず経理部にヒアリングすると、過去にも電子化を試みたが当時の電帳法の要件が厳しいことで断念した経緯を知った。「最初は電帳法の“で”の字も知らなかったので、勉強することから始めました。」(後平氏)


執行役員 社長室 後平 佐保子 氏

 調べていくうちに、FAXで送られてくる月報兼請求書は複合機で受け取るため、電子取引であることがわかった。従来は紙で印刷し7年保管していたが、電子保管するシステムを整えれば電子データのまま保管して紙に印刷する必要がなくなる。「請求書ならこう、他の書類ならこう、というように一個一個を経理と総務と保存要件を整理して、全体のここから手を付けていこうと話し、対象書類を割り出していきました。」(後平氏)


SPA Cloudで請求書の検索項目をデータ化、タイムスタンプ付与で安心


 量の多い月報兼請求書をはじめとし、他書類の電子保管を進めるために、同社の営業DX本部 デジタル戦略部 プロダクション・運営チームの大野 恭史 氏の主導のもと、具体的なシステムの検討を開始した。主に「JIIMA認証取得のシステム」「費用面」「導入しやすいクラウド型」「使いやすさ」で評価した。大野氏はまず、JIIMA認証取得システムのリストを確認し、上から順に電話をして問い合わせていったという。問い合わせた製品の多くはオンプレミスで費用感が合わず、クラウド型で導入費用を抑えることを検討した。すぐにSPA Cloudともう1社のサービスに絞られ、比較した結果、使い勝手の良さと性能の高さからSPA Cloudに決定した。


 SPA CloudはOCRを標準で搭載しているため、請求書の項目を読み取るOCRの設定を自由に行うことができた。「導入後の運用のしやすさは、SPA Cloudが圧倒的に良かったです」と大野氏は語る。


営業DX本部 デジタル戦略部 プロダクション・運営チーム チーム長 大野 恭史 氏

 2021年6月の本番運用では、月報兼請求書の管理フローが次のように変わった。各支店で受領した月報兼請求書の電子データを社内の共有フォルダに集約し、担当者がチェックの上、SPA Cloudへ一括アップロードするための監視フォルダに移動させる。その後はSPA CloudがOCR処理を行いデータ化、タイムスタンプを付与した電子文書を保管する。電帳法対応としてタイムスタンプを利用することで、改ざんのないことを証明できる安心感があるという。


SPA Cloudを活用した月報兼請求書の管理フロー

各部門のユーザーが書類の検索性向上を実感


 SPA Cloudの導入後、各支店の営業事務担当者からは紙を印刷する量が減り、コピー用紙の発注が少なくなって嬉しいという声が出てきており、早くもペーパーレス化の成果が現れつつある。「実際に大きな効果を実感するのは、検索が必要になるときや、過去分の重要書類も電子化を進めて倉庫がいらなくなるときなので、まだ少し時間がかかるだろう」と後平氏は話す。


 各支店の営業事務では、荷主企業からドライバーの過去の日報の確認依頼が来ることもあるため、その際の書類検索の効率化にもつながっている。また、経理部では監査対応で書類を探す時間短縮にもつながるなど、今後の効果が見込まれる。


 一方で、導入において苦労したこともある。月報兼請求書のデータ化するにあたり、フォーマットが年代ごとにパターン形が異なり、各支店で独自に変更をしていたためにうまくOCR読み取りができないことが発生した。読み取れなかったものについては、手動で情報入力していく必要があるため空のカラムをつけられるよう、ウイングアークのフォローを受けながら回避策を実施した。


電子化対象書類を広げ、さらなる業務効率化を目指す


 今後は契約書、納品書、見積書など、電帳法の対象になる帳票はおおむね電子化の対応をしていく想定だ。また、電帳法だけでなくe-文書法についても対応していくため、人事データの履歴書などにもSPA Cloudの活用をしていきたいと考えている。他の事業での帳票や、子会社の人材派遣会社の大量の人事関連書類にも適用を広げることで、全社のペーパーレスをいっそう推進していく。


 大野氏は「SPA CloudはOCRの機能が高く、位置補正もよくできていると思います。」と評価しながらも、引き続きフォーマット側との調整をはかっていく考えだ。


 ウイングアークへの要望として、対象として拡大予定の本社に届く請求書のデータ化について挙げる。フォーマットがバラバラであることから、検索に必要な日付・金額・取引先などの検索項目を自動で読み取るOCR機能の精度向上を期待しているという。また、サービス面として、過去分の重要書類の電子化を進めるために便利なサービス展開が増えるとさらなる電子化の加速ができると考えている。


 最後に、後平氏は「地場の企業配送をしている運送会社は全国で6万社ほどありますが、ペーパーレスはあまり進んでいないと思います。そのような物流業界の中で、当社がDXや業務効率化を率先して進めていけたら、この業界に対する1つの貢献になると思います」と、引き続き先進的な取り組みに挑戦する姿勢だ。


Company Profile

株式会社ロジクエスト

設立:1985年4月
所在地:東京都千代田区
事業内容: 貨物軽自動車運送事業・運送取次事業・一般貨物自動車運送事業 国際貨物輸送事業【航空・海上貨物輸送および通関】 緊急配送事業・特定信書便事業【1・2・3号役務】
URL :https://logiquest.co.jp/

(写真左より)
執行役員 社長室 後平 佐保子 氏

営業DX本部 デジタル戦略部 プロダクション・運営チーム チーム長 大野 恭史 氏

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