導入事例

伊福精密株式会社

伊福精密株式会社

クラウドファーストで生産現場のDXを内製化
情報把握にかかるリードタイムを1ヶ月からゼロへ 大幅削減

伊福精密株式会社
製品
業種

製造

金属加工の駆け込み寺として、高度な切削加工技術を誇る伊福精密株式会社(以下、伊福精密)は2020年より 生産現場のデジタル化、見える化の取り組みとして、ウイングアークのBIダッシュボード「MotionBoard」や、株式会社シムトップスの電子帳票ツール「ConMas i-Reporter(以下、i-Reporter)」を導入している。従来は紙やExcelで業務を回していたため、情報のタイムラグや検索性の低さ、報告書作成や分析などデータの2次利用に課題を感じていた。現在は、リアルタイムな状況把握や、データに基づく傾向把握が出来るようになり、DXに向けた大きな一歩を踏み出している。

導入背景

激しい業界変化に備え、伊福精密はビジネスモデルの変革を図っており、自社技術、特に3D造形技術への取り組みを進めている。IoTを活用して金型レスで製品データをデジタル化し、デジタル倉庫に保管するという新しい時代のものづくりへの挑戦だ。そうしたビジネスの変化には、現場のスピーディーな対応が求められる。 そこでDX方針として、「社内のあらゆるデータをデジタル化、見える化し、担当者が気付きを得て、改善につなげる」ことを掲げていた。その実行に向けては「リアルタイム連携とデータ活用」をキーワードとし、社外からでもデータ参照でき、お客様とも情報共有できるクラウドサービス を活用することで、アナログなプロセスのデジタル化を次々と進めていった。

課題
  • 加工方針書を紙で運用、PDF保管していたが、工程の完了からPDF保管まで1週間ほどタイムラグがあった
  • 加工担当者が過去の類似ケースとして、加工方針書を閲覧したかったが検索性が課題だった
  • 5Sパトロールの報告は月次のExcelレポートで行われており、情報のタイムラグがあった
  • 生産現場の温度計チェック作業を人力で行っており、毎日30分ほど工数がかかっていた
解決策導入ポイント
  • 加工方針書の運用や5Sパトロールの実施を i-Reporterで行い、電子帳票化・データ化した
  • そのデータをリアルタイムに集計・可視化できるダッシュボードをMotionBoardで構築
  • 温度管理業務は、センサー温度計とMotionBoardを連携しダッシュボードへの自動表示を実現
効果
  • 加工方針書をいつでも閲覧し、活用できるようになった(1週間ほど閲覧できない期間があったがゼロに)
  • 週2〜3度実施していた5Sパトロールの結果を完了時に把握、傾向分析に活用できるように(月に1度の報告だったためタイムラグがあったがゼロに)
  • 温度管理業務に関わる工数が大幅に削減された(毎日30分、月10時間 かかっていた工数が、週30分、月2時間に)
  • 生産現場の可視化により「数字を見て対策を検討する」体制が整ってきた
加工方針書(i-Reporterで構築)

5Sパトロールチェックシート(i-Reporterで構築)

5Sパトロールダッシュボード(MotionBoardで構築)

5Sパトロールダッシュボード(MotionBoardで構築)

温度管理ダッシュボード(MotionBoardで構築)

 システムの導入から1年ほど経過し、データの蓄積が進んできている。MotionBoard導入の意義と今後の展望について、同社 デジタル部 中西 純一氏は次のように述べている。


「それほどデータも溜まっていないのに、分析できるのかと思っていたが、『やっぱり見える化は、せなあかんやろ』という社長の一言で踏み切りました。確かに、そういったものを仕込んでいかないと、皆気づきが得られないと思います。まだ試行錯誤中ですが、これからさらにデータが溜まり、傾向や時系列の推移などが見えてくるようになるので、活用方法は沢山ありそうです。」


 また、システムの内製化にあたって重要となるサポートについては、『もくもく会(ウイングアークの技術メンバーが、ユーザーコミュニティのメンバーからのMotionBoardに関するお悩みやご質問をお受けする、オンライン技術相談会)』は、「課題を持っていけばちゃんと解決できるので大変助かっています」と期待を寄せ、今後さらなるDX推進へ取り組んでいく意向だ。


Company Profile

伊福精密株式会社

創業:1970年6月
所在地:兵庫県神戸市
事業内容:神戸で3D金属造形サービス・切削・放電加工、精密部品加工、金型加工、試作、検査・計測業務を行う。
URL :https://www.ifukuseimitsu.com/

執行役員 技師長 デジタル部 部長 中西 純一 氏

導入製品

BIツールを超えたダッシュボード「MotionBoard」。様々なデータをリアルタイムに可視化。クラウドサービスは月額30,000円から

 
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