導入事例

株式会社卑弥呼

株式会社卑弥呼

Dr.Sumと「BIコンサルティングサービス」を活用し、
自社の業務改善を支える分析システムを短期間で構築

靴やバッグ、雑貨を市場に送り出している株式会社卑弥呼(以下、卑弥呼)は、基幹システムに蓄積された業績データを活用するツールとしてDr.Sumを採用。また、自社の業務改善を支えるBIシステムになるよう「BIコンサルティングサービス」を活用し、短期間でのスムーズな導入を実現した。各部門が週次で作成する業績レポートの作成時間は、3時間から数分へと劇的に短縮されるとともに正確性も増し、経営層のスピーディーな経営判断に役立っている。

導入背景

各部門が基幹系システムからデータを抽出し、業績レポートを作成するまでに多くの時間がかかり、正確性も欠いていました。自社の業務改善に適応させながら、誰もが簡単に業績レポートを作成できるBIツールが必要でした。

課題
  • 週次、月次で必要な帳票を手作業で作成しており煩雑
  • 正確な業績データを短時間で把握できない
  • 全社員が業績データを効率的に活用できる環境が必要
解決策導入ポイント
  • 高い技術レベルのBIコンサルティングサービス
  • 店舗の担当者が直感的に分析できる柔軟性のある画面
  • ブラウザーだけでさまざまな軸での分析が可能
  • Excelとの高い親和性
効果
  • レポート作成時間が3時間から数分に短縮
  • 週次から日次単位でのレポート作成が可能に
  • BIを初めて利用する20代のスタッフでもデータ分析が素早く実施可能に
  • 見やすい帳票画面により情報共有が素早くなった

基幹システムとの連携をはじめ、短期間での構築に貢献してくれたBIコンサルティングチームを高く評価しています。Dr.Sumは、Excel活用もしやすくレスポンスも素早い。レポート作成時間は3時間から数分に短縮され、投資の回収は半年で完了しそうです。


業績データのレポート作成に時間がかかり正確性に欠いていた


 卑弥呼は1976年の設立以来、時代の変化を素早くキャッチしたファッショナブルで機能的な靴やバッグ、雑貨を市場に送り出している。現在、9種のブランドを展開しており、全国に100を超える店舗を擁している。


 卑弥呼が抱えていた悩みは、販売や売上などの経営情報をレポート化するのに、手作業が多く介在していたため、時間がかかっていたことだ。これまでレポート化の作業は、各店舗から送られるデータを基幹系システムに集約し、そこから必要なデータを抽出した後、販売・商品・経理などの各部門が独自にExcelを使ってレポート化する、という流れで行われてきた。


 システム部 担当リーダーの菊川 慎一氏は次のように語る。


 「各部門が週次、月次で販売や売上実績などのデータを経営層にレポートとして提出しています。データの整理、レポート化そして分析は、各部門ごとにほぼ手作業に近い状態で実施されていました。ミスも発生しやすく、週次レポートの作成に、毎週月曜日の午前中いっぱいかかるという状態でした」


 また、時間がかかるだけではなく、各部門がレポートする売上などの数字には、本質的な問題が含まれていたと菊川氏は語る。


 「各部門ごとに、数字の整理の仕方・計算方法などが微妙にずれていたので、データの正確性に欠け、すりあわせにも時間がかかると同時に、適切な判断の妨げになることもありました。そこで業務全般の棚卸しをして、業務プロセス改善を進める必要があったわけです」


 こうして、2011年から卑弥呼では、業務改善がスタートすることになり、それを推進するためのシステムが模索されることになった。


「BIコンサルティングサービス」で、自社の業務プロセスに適応したシステムを構築


 業務改善を推進するためのツールとして、BIツールの選定を進めた菊川氏が、さまざまなツールの中で自社に最適と判断したのがDr.Sum EAとDr.Sum EA Datalizerだった。


 「社員の誰もが使えるツールを探していました。言うならば『柔らかいBIツール』といった感じのものです。基幹システムのデータを簡単にレポート化できることは当然のことですが、同時に、各ユーザーが多様な角度からデータ分析できるものを必要としていたのです。デモを見て、Dr.Sum EAのレスポンスの素早さ、操作の簡便さが高く評価できました」


 こうして2011年末、Dr.Sum EAの採用を決定。次なる菊川氏のテーマは、基幹システム上のどの情報を参照し、どうレポートとしてみせたり、どう分析すればよいかということに移っていった。基幹システム間の連携やDB設計などには、専門的なノウハウやスキルが必要となる。そこで菊川氏は、ウイングアークの「BIコンサルティングサービス」を活用することにした。


 「こうした作業には高い技術レベルが求められます。製品について最も知識、ノウハウのあるウイングアークのコンサルタントに導入作業の主役になってもらうことが、一番高いパフォーマンスが出ると判断しました。この判断は正しかったですね」と菊川氏は話す。


 菊川氏は自社の業務改善に適応したBIシステムになるよう、ウイングアークのコンサルタントと基幹システム側のスタッフとの橋渡し役として、その都度成果をチェックしながらプロジェクトを進め、2012年の3月上旬、構築作業が完了した。


 菊川氏は、ウイングアークのBIコンサルティングサービスに対し、「スキルやノウハウはもちろんのこと、プロフェッショナルとしての目配り、気配りを感じました。最終段階でのプログラム修正作業は、丹念にエラーの原因を突き止めていく、いわば「泥臭い」作業ですが、厳しいチェックに対して粘り強く対応してくれました」と評価する。


3時間かかっていたレポート作成がわずか数分に。セールの売上分析なども短時間で可能に


 菊川氏によれば、最初に社内でDr.Sum EAを紹介したとき、スタッフから驚嘆の声が上がったという。まず、簡単にボタンを1回押すだけで基幹システムのデータを素早くWeb上で集計できる、さらには集計イメージをExcelにも出力できるということ。そして、そのデータを次々とさまざまな切り口で分析することが可能だということが、自分たちが普段使っているデータで体感できたからだ。


 課題だった本社の各部門での帳票作成作業も劇的に改善された。「3時間必要だった作業がわずか数分でできるようになりました。手作業が格段に減ったことで、データの正確性も飛躍的に上がりました。各部門が出す数字をすり合わせる時間も短縮され、経営層の経営判断のスピードにも好影響をもたらしています。こうした効果から換算していくと、今回のプロジェクトでの投資額は半年ほどで回収できると考えています」と菊川氏は話す。


 Dr.Sum EAは卑弥呼の100店舗を超えるショップで展開されている。これまでは、靴のサイズごとの販売実績や、セール期間中の実績数値を把握するのに非常に手間がかかっていたが、そうした細分化された切り口でのデータの把握も短時間で正確に行えるようになり、現場でのデータ活用も活発化するようになった。


各店舗でもデータ分析を活用するなど、BI活用で、さらなる業務改善を推進したい


 菊川氏は、「業務改善はまだ途上の段階です。たとえば、各店舗のスタッフは来店客への対応が主業務ですが、隙間の時間を利用してDr.Sum EAでデータを分析して、店舗運営に役立ててほしいのです」と話す。


 こうした展開を踏まえ、菊川氏はウイングアークに対しても新しい期待を抱いている。


 「当社の業務改善は今後も進行していきます。業務効率向上、業績向上につながるBIツールの活用方法はまだまだあるはずです。今回、BIコンサルティングサービスを利用し、ウイングアークはその期待に応える実力を備えた会社だと確信しています」


 卑弥呼の業務改善の推進に、BIを知り尽くしたウイングアークのノウハウがお役にたてる領域が、まだまだありそうです。


Company Profile

株式会社卑弥呼

設立 :1976年2月
所在地 :渋谷区神宮前
事業内容 :ファッショナブルで機能的な靴やバッグ等の雑貨を主力とした生活関連商品の企画・開発および卸売・小売販売
URL :https://www.himiko.jp/

システム部
担当リーダー
菊川 慎一 氏

導入製品

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