導入事例

武蔵コーポレーション株式会社

不動産業界特有の紙文化から脱却
ウイングアークのクラウド製品を連携し、請求書処理業務を自動化
年間約185時間の事務処理工数を軽減し、事業の成長に備える

収益用不動産の売買・仲介・賃貸管理を手掛ける武蔵コーポレーションでは、仲介業者から受領する紙の請求書の事務処理が大きな負担となっていた。基幹システムや進捗管理システムと業者名や金額、口座情報などのデータ突合を手作業に依存しており膨大な時間を費やしていたのだ。これを解決するためにウイングアークのSPA Cloudを導入。主要項目を記載した請求書をSVF Cloudで作成する際にQRコードを付加しておくことで、確認を終えて返されてくる請求書の正確な再データ化を実現し、大幅な工数削減を実現した。

導入背景
仲介業者から受領した紙の請求書の情報を、基幹システムや進捗管理システムと突合させるのに大きな負荷がかかっていた。今後、取引量がさらに増加していくことが予想される中で、請求書の事務処理を自動化する仕組みが求められた。

課題
  • 請求書と基幹システムや進捗管理システムで管理されている支払データに差異がないことをチェックする負荷が大きい
  • 取引量や商品が増えるに従い請求書も増えるため、現状の仕組みでは処理が間に合わない
解決策導入ポイント
  • 請求書から支払いデータを作成することで入力負荷を軽減
  • QRコードに登録されたデータを自動マッチングに利用してチェック負荷を軽減
効果
  • 広告料に関する請求書処理で年間トータル185時間の工数削減を実現
  • 物件の修繕に関する請求書処理で年間1,000時間以上の工数削減を見込む

SPA Cloudを採用したことで、広告料に関する請求書のデータ化作業を効率化、年間185時間もの工数削減を実現。さらに、物件修繕に関する請求書処理においても、年間1,000時間以上の工数削減が見込まれる。

SPA CloudとRPAの連携により請求書処理の自動化を実現

請求書処理を自動化して作業負担を軽減したい


 個人向けの資産形成や資産保全のプロフェッショナルとして、収益用不動産の売買・仲介・賃貸管理を事業の柱とする武蔵コーポレーションは、自社のミッションをRESP(リアルエステートソリューションプロバイダー)と定義。不動産に関するあらゆるソリューションをワンストップで提供していくという戦略を打ち出している。そうした中、軽井沢や湯河原など東京近郊のリゾート地で空き家となった別荘を買い取り、リゾート地の物件を取得しリノベーションした上で貸別荘として運営する「バケーションレンタル」、さらには他の物件仲介・管理会社に向けた建築工事の外販など、新規事業の展開も積極的だ。

 この成長を支えているのがデータドリブン経営で、賃貸管理システムi-SPを基盤とする基幹システムや、kintoneを利用して自社開発した契約の進捗管理システムなどの整備を早くから進めてきた。また、賃貸借契約書類の作成業務を効率化すべく、2017年にウイングアークのMotionBoard CloudSVF Cloudを連携させた帳票自動出力の仕組みを構築。これによって従来約15分を要していた契約書類の出力作業時間を2分に短縮し、経験の浅い担当者でもミスなく正しい契約書類をタイムリーに取り揃えられるようにするなど、生産性向上とビジネスのスピードアップを実現してきた。

 そうした中で新たなテーマとして取り組んでいるのが、請求書にまつわる事務処理の効率化である。同社 情報システム部 リーダーの福士 顕太郎氏は、「現在、多くの仲介業者様から受領した紙の請求書から業者名や金額、口座などのデータを読み取ってシステムに転記していますが、基幹システムや進捗管理システムとの突合も手作業に依存しており大きな負荷がかかっています。さまざまな新規事業を展開していく中で取引量もどんどん増加しており、今のうちにこの作業を自動化する仕組みを整えて事務処理負担を軽減したいと考えました」と話す。

 実際に請求書を処理する担当者にはどんな負荷がかかっているのだろうか。同社 財務・会計部の宮前 篤貴氏は、「毎月処理する請求書の件数は数百枚に達しており、データ再入力の手間のほか、基幹システムや進捗管理システムと突合して差異が見つかった場合はさらに各システムに逆のぼって修正しなければならないなど、1件あたり1015分以上の時間を費やすこともあります。繁忙期はこうした請求書の処理に丸2日かかってしまい、本来やるべき業務に手が回らなくなります。また、ミスが発生してしまうと信用を損ねることにつながってしまいます」と明かす。請求書の事務処理の効率化・自動化は、まさに待ったなしの課題となっているわけだ。


情報システム部 リーダー 福士 顕太郎 氏

紙の請求書から支払い入力用のデータを作成


 同社における請求書の事務処理をもう少し詳しく説明しておこう。多くの仲介業者から各社各様の請求書を受け取っているわけではなく、すでに主要項目にデータを記載した請求書を武蔵コーポレーション側で用意するという仕組みをとっている。各仲介業者は武蔵コーポレーションからメールなどで受け取った請求書(PDF形式)の内容を確認した上で印刷し、作業完了日や手書きで修正して武蔵コーポレーションに郵送するというのが主な流れである。

 ここで請求書の作成・発行を担っているのが、先述のMotionBoard CloudおよびSVF Cloudを連携させた帳票自動出力の仕組みであり、「課題解決のための鍵はこの部分の拡張にあると狙いを定め、ウイングアークへ相談しました」と福士氏は振り返る。

 こうして武蔵コーポレーションとウイングアークのカスタマーサクセスチームがミーティングを重ねた結果、20189月に新たに導入を決定したのがSPA Cloudだ。SPA Cloudは、 OCRと文書管理の機能を統合し、データの活用を支援する文書データ活用クラウドサービスであり、各仲介業者から紙の形で返されてくる請求書の一元管理や再データ化、その後の基幹システムや進捗管理システムとの突合、仕分け保管などの事務処理を自動化するために最適なソリューションであると判断された。

 決め手となったのは、「SVF Cloudで作成する請求書に、契約情報や仲介業者名、金額、口座情報などの情報を網羅したQRコードを付加する」という提案だ。この方法をとれば、各仲介業者から返ってくる請求書をOCRでスキャンし、Bridgeサービスを用いてSPA Cloudにアップロードすることで正確にデータ化(CSV形式)することが可能となる。「データ化さえできれば、その後の作業はRPAで自動化することも困難ではなく、課題解決の光明が見えてきました」(宮前氏)


財務・会計部 リーダー 宮前 篤貴 氏

請求書からの自動データ作成で年間185時間を超える工数を削減、本年度中に1,000時間の削減を見込む


 請求書の事務処理の自動化はまだ道半ばであるが、SPA Cloudを活用した請求書の再データ化はすでに実現しており、業務改善に大きな成果を上げている。

 「まず取り組んだのは広告料に関する請求書処理の効率化で、以前は1件あたり6分程度かかっていたのを3分程度に半減しました。この請求書は年間3,700件くらい発生するため、トータルで185時間の工数削減を既に実現しています」(福士氏)

 さらに大きな効果が期待されているのが、最近運用を開始した修繕に関する請求書の効率化だ。「この事業の請求書は記載項目も多くて複雑で、1件あたり1520分くらい費やしていました。これを現在では5分程度まで短縮しています。請求件数自体も年間7,500件と非常に多いことから、1,000時間以上の工数削減が見込まれます」(宮前氏)

 そして最終目標であるRPAとの連携による自動化が実現すれば、基幹システムや進捗管理システムとの突合時にエラーが発生した際の修正を除いて、人手による作業はほとんどなくなることになる。

 一方で武蔵コーポレーションは、すでにその先を見据えた構想も描いている。それはデータ活用・分析力の強化である。「SPA Cloudの文書管理機能をもっと活用することで、例えばお客様アンケート結果をSalesforceに取り込み、分類や分析に役立てることが可能となります。また、進捗管理システムをSalesforceで再構築するという計画もあり、そこに集約される様々な事業の案件情報を SPA Cloudで取りこんだデータと掛け合わせ、MotionBoard Cloud for Salesforceのダッシュボード上に可視化することで、経営陣から担当者にいたるまで、ビジネスの意思決定を迅速化していきたいとも考えています」と福士氏は語る。

 不動産業界ではいまだに膨大な量の紙が使われており、せっかくの情報を活用しきれていないのが実情だ。武蔵コーポレーションはMotionBoard CloudSVF CloudSPA Cloudなどの親和性の高いクラウドサービスを最大限に活用することでこの課題を克服。自社のデータドリブン経営を進化させると共に、さまざまな有益な情報を不動産のオーナーや入居者、仲介業者、工事業者などのステークホルダーとも共有することで、業界全体を活性化して成長を促していきたいと考えている。これこそが同社が目指すワンストップ不動産「RESP」の在り方である。


Company Profile

武蔵コーポレーション株式会社

設立:2005年12月9日
所在地:東京都千代田区
事業内容:収益用不動産の売買・仲介・賃貸管理
URL :http://www.musashicorp.jp/

(左より)
財務・会計部 リーダー
宮前 篤貴 氏

情報システム部 リーダー
福士 顕太郎 氏

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