
紙の請求書発行業務に2人で月間40時間を要していた
「Secure Productivity」というビジョンを掲げるエムオーテックスは、PCやスマートフォンといったエンドポイントを統合管理する「LanScopeシリーズ」、情報システムや総務業務の自動化を目的とした業務支援サービス「Syncpit」など多様な製品・サービスを展開。従業員数は約300名で、5年前に比べて約2倍、売上も約1.7倍増加するなど、急拡大している。
そうした拡大のなか、同社の経理部門の課題となっていたのが、増え続ける請求書の対応である。「事業の急拡大に伴い請求書の件数が増え、経理のノンコア業務負担が正比例で増大していたのです」と話すのは、経理課課長の末永 恭平氏だ。
同社の経理部門では、請求書を発行する場合、Salesforceで行っている顧客管理から請求書を発行する取引先一覧を印刷。それを経理部門の責任者が金額や請求内容等に間違いがないことを確認し、請求書を印刷する。さらに、出力した請求書に責任者が検印を押し、その後、郵送のために封入作業を行っていた。
経理課の樋口 裕剛氏は、「請求書が誤った相手に届かないよう、封入作業では2人一組で確認作業を行い、間違いがないことを確認して郵送するので手間がかかります。毎月2人体制で40時間かけて作業していました」と振り返る。スタッフ2人が、ほぼ一週間つきっきりで取り組んでいたことになる。
かねてから経営DX化に向けた取り組みを進めるために、既存業務の抜本的な運用見直しとデジタイゼーション/デジタライゼーションに取り組んできた末永氏は、「デジタイゼーションの一環として、請求書送付の電子化と、単純業務(ノンコア業務)を自動化できる運用ができないものかと模索していました。取引先が増えても、業務負担は大きく増えない方法を模索していたのです」と振り返る。
そうしたときに思わぬ事態が起こる。2020年4月、新型コロナウイルス拡大に伴う緊急事態宣言だ。多くの社員が出社できなくなり、経理部門のスタッフも在宅で業務をせざるを得なくなった。
「在宅勤務が基本となったため、物理的に請求書を郵送することができなくなりました。そこでお客様ごとに確認連絡を行い、OKが出たところに対してはメールでPDFの請求書を送ることにしました」(樋口氏)
紙からメールになることで作業負担は軽減しそうなものだが、実は、メールの本文や送付先、添付ファイルのダブルチェックをその都度行わなければならず、チェックにかかる工数は紙運用以上にかかる。またチェックをしたとしても、送付ミスのリスクが高く残ることが課題として残った。

請求書PDFを自動で任意の取引先ごとに分割
改めて、請求書の電子化・自動配信の必要性を強く感じたエムオーテックスが選択したのが、請求書をはじめとする帳票類のWeb配信サービス「invoiceAgent TransPrint」であった。樋口氏は、invoiceAgent TransPrintを選んだポイントとして以下の5つを挙げる。
①請求書PDFを任意の取引先ごとに自動振り分けする機能があること
②導入にあたりシステム開発が不要なこと
③既にSVF Cloudを導入しており連携しやすかったこと
④請求書以外にも納品書や案内資料なども配信できること
⑤データを送るだけでなく取引先からデータの受信もでき双方向の情報交換ができること
中でも、請求書PDFを任意の取引先ごとに自動振り分けできる機能については、末永氏も高く評価している。「今まで弊社では、売上管理をしているSalesforceから、取引先ごとに請求書PDFを一つ一つ個別に出力・管理しており、多大な作業時間とチェック時間を要していました。invoiceAgent TransPrintはその工程が削減され、まとめて一つの請求書PDFを出力しアップロードするだけで、取引先ごとに自動で振り分けてくれます」(末永氏)
郵送処理にも対応し、在宅勤務が可能に
invoiceAgent TransPrintの導入により、請求書発行業務の工数は大きく削減された。Web配信による請求書は原本として認められないというポリシーを持つ顧客も一部いたが、invoiceAgent TransPrintに代理郵送の登録をしておけば従来どおり紙の請求書を郵送することができるため、業務負荷が増すことはなかった。
「invoiceAgent TransPrintにデータを入れさえすれば、取引先ごとに請求書を自動で振り分け、あらかじめ登録しておいたメール本文、送信先に自動で配信してくれるため、チェックの工数は半分に削減できました。紙の請求書が必要なお客様には自動で郵送処理できるため、郵送対応の時間も削減でき、わざわざ出社して作業を行う必要もなくなりました」(樋口氏)
導入開始にあたっては、用意されていたマニュアルを自社用にカスタマイズして現場で利用した。「分からないことがあれば経理課に問い合わせするという運用にしていますが、今のところ現場から問い合わせは来ていません。ユーザーフレンドリーで使い勝手の良い仕様になっているからだと思います」と樋口氏は話す。
さらに、導入当初、アーカイブに取引先コードしか表示されず、どの取引先のアーカイブかすぐには分からないという課題があったが、「ウイングアークに要望を伝えたところ、次のバージョンアップですぐに反映してもらうことができました。迅速に要望に答えてくれたことで、信頼感がいっそう高まりました。分からないことがあって問い合わせをしても、すぐに的確な返事が来るので、その点も安心です」と、樋口氏は導入後のサポート面も評価する。

さまざまなデータ配信、注文書等の受取なども視野に
末永氏は、「従来のままの運用であれば、事業拡大と共に取引先が増えるほど、毎月の請求書発行対応の工数も増えていく、非効率な運用になっていたと思います。しかし、invoiceAgent TransPrintを利用することで、どんなに取引先が増えたとしても、工数を大きく増やすことなく対応できると考えています」と、事業の拡大に対する備えができたと考えている。
また今後の展望について、invoiceAgent TransPrintの魅力の一つである請求書以外のデータ配信機能を生かし、弊社からのお知らせや、バージョンアップ通知、新製品広告の一斉配信といったことや、取引先からinvoiceAgent TransPrintへアップロードできる機能を使い、検収明細、注文書、仕入請求書等の受け取りなど、対外的な電子取引をinvoiceAgent TransPrintで適切に管理することも視野に入れている。
今回の請求書発行の工数削減にとどまらず、エムオーテックスの様々な業務のデジタイゼーションに、これからもinvoiceAgent TransPrintが役立っていきそうだ。
※2021年6月より「SVF TransPrint」は「invoiceAgent TransPrint 」に名称を変更しました。
現在はSVF ArchiverおよびSVF Transactに名称変更しています。






