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請求書をデータ化しよう!方法やメリット、成功事例まで徹底解説!

帳票の基礎知識更新日:2025.06.25

電子帳簿保存法の改正やインボイス制度(正式名称:適格請求書等保存方式)の開始などを背景に、請求書のデータ化を検討している企業も多いのではないでしょうか。

一方で、
「そもそも請求書をデータ化することは可能なの?」
「請求書をデータ化する方法は?」
「請求書のデータ化で得られるメリットとは?」

といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、請求書をデータ化することの可否や方法、メリットをわかりやすく解説請求書のデータ化に役立つソリューションや導入事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

請求書を電子化するには?Q&Aでわかりやすく解説

・請求書の電子化にはどのような法対応が必要?
・電子化した請求書の保管はどうすればいい?​
・どのように電子化を進めればいいのかわからない…
そんな請求書の電子化に関する疑問に、Q&A形式でわかりやすく​お答えします。​

請求書をデータ化することは可能?

そもそも、請求書をデータ化することは可能なのでしょうか?

結論から述べると、電子帳簿保存法の要件を満たすことで請求書をデータ化して授受・保存することが可能です。

電子帳簿保存法とは、紙での保存が原則とされている帳簿書類について、一定の要件を満たすことで電子データとしての保存を認める法律のこと。1998年の施行以来、複数回の改正が重ねられ、保存要件の規制緩和が行われてきました。

とくに、2022年1月に施行された改正では、保存要件が大幅に緩和され、今まで以上に請求書のデータ化・電子保存に着手しやすくなりました。一方で、電子取引においては従来認められていた「紙の保存に代える措置」が廃止され、電子取引の取引情報は電子データのまま保存することが原則となりました。これにより、電子取引を行っている事業者は電子帳簿保存法の電子取引要件への対応が必要となっています。

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請求書をデータ化する方法

請求書をデータ化する方法

請求書をデータ化する方法は、大きく以下の2つに分けることができます。

  • 紙での出力に代え電子データとして出力する
  • 紙の請求書をスキャン・OCR処理してデータ化する


それぞれ詳しく確認していきましょう。

紙での出力に代え電子データとして出力する

ひとつめは、請求書の出力形態を書面印刷からデータ出力に切り替える方法です。

請求書などの帳票をデータ化する場合、ファイル形式はPDFが適しています。Excel(エクセル)やWord(ワード)などを使って請求書を作成しているのであれば、プリンターでの印刷ではなく、PDFファイルでのエクスポートを選択すればOKです。

専用の帳票システムを利用している場合も、出力設定をPDFに変更することで、請求書をデータ化することが可能です。

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紙の請求書をスキャン・OCR処理してデータ化する

取引先から紙で受領する請求書や、すでに保管している紙媒体の請求書をデータ化するには、OCRツールの活用が有効です。OCRとは、「Optical Character Recognition/Reader」の頭文字を取った言葉で、日本語では「光学的文字認識」と訳されます。

紙の書類をスキャンしてOCR処理を施すことで、書面の文字がテキストデータに変換されます。これにより、文書内の情報をデータとして処理することが可能になり、システム間での連携や業務の自動化につなげることが可能になります。

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請求書をデータ化するメリット

請求書をデータ化するメリット

次に、請求書をデータ化するメリットについて確認していきましょう。

発行作業の効率化

請求書をデータ化することで、紙媒体での運用に比べて発行作業を効率化することができます。

紙の請求書発行は、書面の印刷や押印のほか、封入封緘や郵送準備といった作業が必要になりますが、電子データであればこれらの手作業が不要です。さらに、システム連携やRPAの活用などにより、請求書の入力・転記作業を効率化・自動化することも可能です。人手による作業が削減されることでミスのリスクも減り、発行作業を効率的に遂行することが可能になるでしょう。

取引スピードの迅速化

請求書のデータ化により、取引スピードを早めることができます。

請求書を書面でやり取りしている場合、発行から手元に届くまでに数日のタイムラグが生じてしまいます。もしも記載内容に誤りがあった場合には、修正して再送するのにさらに多くの時間を要してしまうでしょう。

一方、請求書をデータ化していれば、発行から受領までのタイムラグがなく、リアルタイムに配信することができます。もしも再発行が必要になった際も、速やかに対応することができるでしょう。

検索性の向上

請求書のデータ化は、検索性の向上という観点でも有効です。

請求書を紙ベースで運用している場合、過去の請求内容を参照する際、大量の書類のなかから当該の請求書を探し出す必要があり、多くの手間と工数がかかってしまいます。

一方、請求書をデータ化していれば、企業名や取引内容、日付などさまざまな条件で検索することが可能です。社内や取引先からの問い合わせにスムーズに対応できるだけでなく、監査対応の効率化という面でも有効だと言えるでしょう。

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印刷・郵送・保管コストの削減

請求書をデータ化することで、コスト削減にもつなげることが可能です。

紙ベースの請求書運用では、紙代やインク代といった印刷コストが発生するほか、取引先に送る際には封筒代や郵便料金がかかります。また、請求書を保管しておくためのファイルやキャビネット、保管のためのスペースも必要になるでしょう。

請求書をデータ化していれば、これらのコストが不要になるだけでなく、先述した業務効率化の効果により人的コストも削減することができるでしょう。

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テレワークへの対応

請求書のデータ化は、テレワークへの対応という面でも有効です。

紙ベースで請求書を運用している場合、印刷や封入封緘、仕分けやファイリングなど、オフィスでしか行えない作業が多数発生してしまいます。そのため、紙の請求書に関わる作業のために出社せざるを得ず、テレワークを導入できない、定着しないといった事態に陥りがちです。

一方、請求書をデータ化していれば、ノートPCなどのデバイス上でも作業を完結することが可能です。オフィスに縛られることなく作業を行えるので、テレワークの促進・定着につなげることができるでしょう。

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請求書のデータ化を実現するソリューションは?

請求書のデータ化には多くのメリットがありますが、実際にデータ化を進めるには電子帳簿保存法の要件を満たす必要があります。

そして、電子帳簿保存法に対応する形で請求書をデータ化するのであれば、専用システム・ツールの活用が有効であり、とくにおすすめしたいのがウイングアークが提供するデジタル帳票基盤です。

デジタル帳票基盤のイメージ

では、ウイングアークのデジタル帳票基盤を構成する各ソリューションについて見ていきましょう。

デジタル帳票の設計・出力なら「SVF Cloud」

「SVF Cloud(エスブイエフ クラウド)」は、各種システムとシームレスに連携するデジタル帳票の設計・出力を実現するソリューションです。

あらゆる帳票をノーコードで設計することができ、各種システム・アプリケーションとのデータ連携・マッピングにより、効率的な帳票作成を叶えます。

また、社内プリンターでの直接印刷はもとより、PDFやExcelなどの電子データとしての出力や、FAXやメールでの出力など、多彩な出力形態に対応しているので、自社の業務プロセスに応じて最適な出力形態を選択することが可能です。

紙文書のデータ化を実現する「invoiceAgent AI OCR」

「invoiceAgent AI OCR(インボイスエージェント エーアイ オーシーアール)」は、あらゆる紙文書のデータ化を実現するソリューションです。

「invoiceAgent AI OCR」には高精度な複数のOCR/AI OCRエンジンを搭載しており、読み取り文書の特徴や様式に応じて最適なOCR/AI OCRエンジンを選択したり、1つの読み取り文書に対して複数のOCR/AI OCRエンジンによる処理を実行することも可能です。さらに、読み取り文書の歪み・傾きを自動補正する機能により、認識率の低下を防ぐことができます。これらの特徴により、活字・手書きを問わずあらゆる紙文書の効率的かつ高精度なデータ化を促進します。

法令に準拠した文書管理なら「invoiceAgent 文書管理」

「invoiceAgent 文書管理(インボイスエージェント 文書管理)」は、法令に準拠した帳票データの一元管理を実現するソリューションです。

「SVF Cloud」や「invoiceAgent AI OCR」で出力・データ化した帳票はもちろん、他システムで出力した帳票データもまとめて取り込み、指定したルールに基づき自動で仕分け・保存を行います。保存した帳票データはさまざまな条件で検索することができ、電子帳簿保存法で求められる検索要件にも対応しています。

また、文書の保存期間に応じた自動削除機能や、改ざんなどの不正防止・検知に有効な証跡管理機能も備わっているので、効率的に文書を一元管理することができるでしょう。

文書データの送受信なら「invoiceAgent 電子取引」

「invoiceAgent 電子取引(インボイスエージェント 電子取引)」は、企業間における帳票データの配信・受領を実現するソリューションです。

請求書などのPDFファイルをアップロードするだけで配信することができ、取引先から発行される関連帳票も「invoiceAgent 電子取引」を介して受領することが可能です。取引先ごとに私書箱が設置されるため、複数の取引先とのやり取りを「invoiceAgent 電子取引」上に集約することができます。

また、「invoiceAgent 電子取引」はインボイス制度への対応という面でも有効です。デジタルインボイスの標準規格である「Peppol(ペポル)」経由のデータ送受信に対応しており、受領した適格請求書のデータ化や適格請求書発行事業者の登録確認も「invoiceAgent」上で行えます。

請求書のデータ化を推進した企業事例

最後に、ウイングアークのソリューションを活用して請求書のデータ化を推進した事例をご紹介します。

請求書の自動発行・Web配信を実現(アスノシステム)

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貸し会議室検索サイト「会議室.COM」をはじめとしたサイト運営事業を手掛けるアスノシステム株式会社は、「SVF Cloud」と「invoiceAgent」を導入し、請求書の自動発行とWeb配信を実現しました。

同社は2016年に「Salesforce」を導入して案件管理の一元化を達成していた一方、請求書などの帳票作成に関してはExcelやPowerPointなどを使って担当者が手作業で行っている状況でした。手作業での帳票作成は管理が煩雑で、ミスが発生した際の再発行対応も負担となっていました。そこで同社は、Salesforceに登録されたデータから請求書などの帳票を直接発行できるシステムの構築に着手。Salesforceとの親和性が高く、導入後に帳票を容易に追加していける点を評価し、「SVF Cloud」の導入に至りました。「SVF Cloud」の導入後、Salesforceから請求書などを直接発行できるようになり、大幅な業務効率化を達成しました。

さらに同社は、コロナ禍をきっかけに請求書のWeb配信化を決断し、2021年に「invoiceAgent」を導入。請求書発行の作業時間が3分の1まで短縮されるなど、大きな成果を実感されています。

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アスノシステム株式会社の導入事例をもっと見る

月7,000枚受領する月報兼請求書を電子化(ロジクエスト)

【ロゴ変更】case_logiquest.png

配送代行・緊急配送・国際輸送の3つの物流事業を展開する株式会社ロジクエストは、「invoiceAgent」を導入し、全国の委託ドライバーから受領する月報兼請求書の電子化を実現しました。

同社の配送代行サービスでは、全国に5,500以上の直接契約ドライバー・協力会社が存在し、毎月約7,000枚の月報兼請求書が各支店に送られてきます。月報兼請求書の保管には外部倉庫を2ヶ所借りており、過去の書類を探し出すのに多くの時間がかかってしまう状況でした。また、支店によって請求書の管理フローが異なるため、原本の所在が分からなくなってしまうケースや、過去の書類を取り寄せるのに数日以上かかってしまうケースも珍しくありませんでした。

そこで同社は、電子帳簿保存法に対応する形で月報兼請求書を電子保存する仕組みを検討開始。製品選定を行った結果、導入されたのが「invoiceAgent」でした。

導入後、同社の月報兼請求書の管理フローは以下のように変わりました。

  • 各支店で受領した月報兼請求書の電子データを社内の共有フォルダに集約
  • 担当者のチェック後、「invoiceAgent」へ一括アップロードするための監視フォルダに移動
  • invoiceAgentがOCR処理を行いデータ化
  • タイムスタンプを付与した電子文書を保管


紙の印刷量が減りコピー用紙の発注が少なくなるなどペーパーレス化の成果が表れているほか、書類検索の効率化にも効果を実感されています。

▼事例詳細はこちら
株式会社ロジクエストの導入事例をもっと見る

まとめ

今回は、請求書のデータ化に焦点を当て、その可否や方法、メリットを解説するとともに、データ化を実現するソリューションや事例をご紹介しました。

請求書をデータ化することは、企業に多くのメリットをもたらします。また近年では、電子帳簿保存法の改正により電子保存のハードルが下がったと同時に、電子取引においてはデータとしての保存が原則となりました。

現在、紙媒体で請求書を運用している企業は、今回ご紹介した情報も参考に請求書のデータ化を検討してみてはいかがでしょうか。

請求書を電子化するには?Q&Aでわかりやすく解説

・請求書の電子化にはどのような法対応が必要?
・電子化した請求書の保管はどうすればいい?​
・どのように電子化を進めればいいのかわからない…
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