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材料証明書とは?ミルシートとの違いや発行・管理を効率化する方法を解説!

業種別活用シーン更新日:2025.02.06

製造業では多種多様な帳票を扱いますが、そのなかのひとつに「材料証明書」があります。

材料証明書は品質証明や安全性の確保において重要な役割を果たす書類ですが、
「そもそも材料証明書とは?」
「ミルシートや検査成績書との違いは?」
「材料証明書の発行・管理を効率化するには?」

といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、材料証明書の概要や類似用語との違い、発行・管理を効率化する方法についてわかりやすく解説します。材料証明書の発行・管理の効率化を実現するソリューションや事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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材料証明書とは?

材料証明書とは?

材料証明書とは、製品に使われている材料の品質を証明する書類のこと

ゴムや化学薬品、鋼材、木材など、製品に使われる材料全般について、その品名や規格、成分や強度などが記載されます。

通常、材料メーカーが加工メーカーに対して材料証明書を発行し、注文者である加工メーカーは材料証明書を確認して設計上の基準や規格を満たしているかどうかを判断します。

材料証明書があることで、適合外の材料を使用したことによる事故の防止や、万が一不具合が生じた際の原因特定を行いやすくなるなど、非常に重要な役割を果たします。

ミルシートとの違い

材料証明書と混同しやすい用語に、ミルシートがあります。

ミルシートとは、鋼材の材質や品質を証明するための書類のことで、鋼材検査証明書とも呼ばれます。

先述の通り、材料証明書は鋼材を含むさまざまな材料の品質を証明する書類であり、ミルシートよりも幅広い材料を対象とした証明書です。つまり、ミルシートは鋼材に特化した材料証明書の一種だと言えます。

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検査成績書との違い

検査証明書もまた、材料証明書と混同しやすい用語のひとつです。検査成績書とは品質管理書類の一種であり、材料証明書とは異なるものです。

材料証明書は製品の材料・素材の品質を証明する役割であるのに対し、検査成績書は加工済みの製品の品質を証明する役割があります。

材料証明書の発行・管理を効率化する方法

材料証明書の発行・管理を効率化する方法

先述の通り、材料証明書は事故防止や不具合発生時の原因特定といった役割を果たす重要な書類であり、材料メーカーでは顧客の要望に応じて材料証明書を発行するケースが多々あります。

従来、材料証明書は書面に印刷して発行・管理する方法が一般的でしたが、検索性や閲覧性の低さ、管理のための工数や印刷・郵送にかかるコスト、紛失や持ち出し、改ざんといったセキュリティリスクの面が課題となっている企業は少なくありませんでした。

そして、紙の材料証明書の課題を解消し、業務効率化を図る方法のひとつが、業務のデジタル化です。材料証明書に関わる業務のデジタル化の取り組み例としては以下を挙げることができます。

  • 材料証明書を紙ではなく電子データとして作成・発行
  • 紙で管理している材料証明書をOCRツールでデータ化
  • インターネットを介して材料証明書のデータを送受信
  • 材料証明書を電子データのまま管理・運用


次は、材料証明書の発行・管理をデジタル化するメリットについて見ていきましょう。

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材料証明書の発行作業を省力化

デジタル化により、材料証明書の発行作業を省力化することが可能です。

材料証明書を紙ベースで発行している場合、発行のたびに印刷しなければならず、手作業で封入封緘して顧客に送付する作業も発生します。また、連続帳票として出力される仕様の場合、取引先や製品ごとに手作業で切り分け・仕分けを行わなければならないケースもあるでしょう。

材料証明書の発行をデジタル化することで、印刷や封入封緘といった手作業が不要になり、デバイス上で発行や取引先への配信が可能になります。また、連続帳票を自動で切り分けて配信・保存できるサービスも存在するため、発行業務を大幅に省力化することができるでしょう。

検索性向上による問い合わせ対応の迅速化

材料証明書を電子データとして出力したり、紙の材料証明書をOCRツールでデータ化することで、検索性を高めることができます。

紙ベースで材料証明書を管理している場合、顧客から問い合わせがあった際に大量の書類のなかから当該の材料証明書を探し出す必要があり、別拠点で保管している場合にはわざわざ取り寄せなければならないケースもあるでしょう。

材料証明書をデータとして管理しておくことで、さまざまな条件で検索することができます。そのため、顧客から材料証明書に関する問い合わせがあった際も、速やかに当該の材料証明書を検索・参照することができ、顧客対応を迅速化することができるでしょう。

印刷・保管コストの削減

材料証明書の発行・管理をデジタル化することで、コスト削減にも効果が期待できます。

紙ベースで材料証明書を発行・管理している場合、印刷代や郵送代に加え、保管しておくための備品代や設備代といったコストも発生します。

一方、材料証明書を電子データとして発行・管理することで、上記のようなコストを削減することができます。また、発行作業や問い合わせ対応に要していた工数が短縮されることで、人件費の節約にもつなげることができるでしょう。

材料証明書の発行・管理をデジタル化するソリューションは?

さて、材料証明書の発行・管理を効率化するには、業務のデジタル化が有効だとお伝えしましたが、どのように進めるべきか迷ってしまうこともあるでしょう。

そのような場合、ウイングアークが提供するデジタル帳票基盤を活用してみてはいかがでしょうか。

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次は、デジタル帳票基盤を構成する各ソリューションの特徴を見ていきましょう。

デジタル帳票の出力なら「SVF Cloud」

「SVF Cloud(エスブイエフ クラウド)」は、材料証明書を含むデジタル帳票の設計・出力を叶えるソリューションです。

ノーコードで帳票設計を行えるレイアウト作成ツールを備えているので、自社が求める要件に合わせて新たな帳票を作成したり、既存の帳票レイアウトを移行したりすることが簡単に行えます。各種システム・アプリケーションとのデータ連携・マッピングを行うことで、帳票作成を効率化することも可能です。

さらに、プリンターでの直接印刷はもとより、PDFやExcel、Wordなどの電子ファイルとして出力したり、FAXやメールで配信したりすることも可能なので、自社の業務プロセスに応じて出力形態を選択することができます。

紙文書のデータ化なら「invoiceAgent AI OCR」

「invoiceAgent AI OCR(インボイスエージェント エーアイ オーシーアール)」は、紙媒体で管理・保存している材料証明書などの書類をデータ化するソリューションです。

高精度な5つのOCR/AI OCRを搭載しており、読み取り文書の特徴や様式に合わせて最適なOCR/AI OCRエンジンを選択したり、1つの読み取り文書に複数のOCR/AI OCRエンジンによる処理を実行することが可能です。

また、読み取り文書の歪みや傾きを自動補正する機能も備わっているので、認識率の低下を防ぎつつ効率的に文書のデータ化を進めることができます。

デジタル帳票の一元管理なら「invoiceAgent 文書管理」

「invoiceAgent 文書管理(インボイスエージェント 文書管理)」は、材料証明書を含むあらゆるデジタル帳票を法令に準拠する形で一元管理することができるソリューションです。

「SVF Cloud」や「invoiceAgent」で作成・データ化した文書はもちろん、他システムで出力した文書もまとめて取り込み、指定したルールに基づき自動で仕分け・保存を実行します。

保存した文書はさまざまな条件で検索することができ、必要な時に速やかに参照・出力することが可能です。また、文書の保存期間に応じた自動削除機能や、改ざんなどの不正防止や検知に役立つ証跡管理機能も備えているので、安全な環境で効率的に文書管理を行うことができます。

デジタル帳票の配信・受領なら「invoiceAgent 電子取引」

「invoiceAgent 電子取引(インボイスエージェント 電子取引)」は、デジタル帳票のスムーズな配信・受領を実現するソリューションです。

PDFファイルをアップロードするだけで帳票を取引先にWeb配信することができ、取引先から発行される文書も「invoiceAgent 電子取引」を介して受領することができます。また、配信したい帳票が連続帳票として出力される場合でも、自動で切り分けを実行して適切な配信先フォルダに格納することができるため、手作業や目視による仕分けを削減して効率的に配信することが可能です。

材料証明書の発行・管理を効率化した企業事例

最後に、ウイングアーク製品を活用して材料証明書の発行・管理を効率化した事例をご紹介します。

労力・コストの大幅削減と顧客対応の迅速化を実現(合同製鐵)

多種多彩な鋼材製品を扱う合同製鐵株式会社は、「SVF」と「invoiceAgent 文書管理」を活用してミルシートや請求書などの紙帳票を電子化することに成功しました。

同社では従来、鋼材の材料証明書であるミルシートを含む各種帳票を、ドットプリンターと複写式の連続帳票で作成していました。しかし、ドットプリンターは障害発生時の取り扱いが複雑で、連続紙を1件1件切り離して仕分けする作業も負担となっていました。また、ミルシートは発行した工場で保管していたため、顧客からの問い合わせがあった際に保管場所の工場に確認依頼をしなければならず、対応に多くの時間を要していました。

こうした課題の解消を図り、同社は帳票類の電子化に向けた製品選定を開始。メジャーな製品で自由度も高く、基幹システムからの連携が容易で自由に電子帳票を作成することができる点などを評価して「SVF」と「invoiceAgent 文書管理」の採用を決めました。

導入後、同社の帳票管理業務は大幅に効率化。連続帳票の切り離しや仕分けといった作業が不要になったことで、月間50時間ほどの工数削減を実現しました。また、「invoiceAgent 文書管理」の検索機能で速やかにミルシートなどの帳票を確認できるようになったことで、顧客からの問い合わせ対応の工数が削減されるなど、大きな成果を実感されています。

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鉄鋼卸売業界における積年の課題を先駆的に解決(今井金商)

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北海道を拠点に建設にまつわる材料を扱う今井金商株式会社は、「invoiceAgent 文書管理」「invoiceAgent AI OCR」を活用してミルシートの管理を効率化することに成功しました。

同社のような鋼材を扱う流通業者では、材料メーカーから受領したミルシートを保管し、販売後には需要者の求めに応じてコピーして転送する作業が発生します。このミルシートは主に紙での発行・流通が業界の慣例となっており、記載項目やフォーマットもバラバラです。さらに、同社が扱うミルシートは数え切れないほど多くの種類が存在し、ミルシートの発行や管理には多くのコストや工数が費やされていました。

こうした状況を改善するため、同社はミルシートの管理方法の見直しに着手。かねてより付き合いがあったデジタル化支援を行う事業者に相談したところ、ウイングアークの「invoiceAgent 文書管理」を活用した仕組みを提案されました。その内容とは、メーカーから受領したミルシートをPDF化し、OCR機能によってデータ化して検索性を高めるとともに、対象のミルシートをピックアップするだけで取引先の要件に合わせた形でPDFが印刷用フォルダに格納され、一括で印刷指示を行えるという仕組み。検討の結果、「invoiceAgent」が最善策だという判断に至り、まずは札幌本店での導入を決めました。

札幌本店での運用開始から約1年が経過し、同社のミルシート管理は大幅に効率化。以前は他部署の助けも借りつつ10名体制で行っていた業務が、今では1~2名での対応が可能に。札幌本店で成果を得た同社では現在、他拠点への展開に向けて準備を進めており、さらなる効率化に向けて取り組んでいます。

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まとめ

今回は、材料証明書の基礎知識から発行・管理を効率化する方法、デジタル化を実現するソリューションをご紹介しました。

従来の紙による材料証明書の発行・管理には多くの非効率やリスクがあり、近年は材料証明書にまつわる業務のデジタル化を図る企業が増えつつあります。

そして、材料証明書に関連する業務のデジタル化を実現するソリューションのひとつが、記事内でご紹介したウイングアークのデジタル帳票基盤です。

現在、材料証明書を紙ベースで管理・運用している企業は、今回ご紹介した情報も参考に「SVF Cloud」や「invoiceAgent」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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まずはできるところから、製造現場帳票の電子化を進めてみませんか?

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